ド・ソ・ド・ソ 保育の歌
ド・ソ・ド・ソ 保育の歌 音階のねらい
保育の歌の中でも「ド・ソ・ド・ソ」は、音の“高さ”を一気に広げず、安定しやすい音程関係で「高低差」を体感させやすいのが強みです。特にドとソは完全五度で、幼児の耳でも“離れているのに気持ちよく合う”感覚をつかみやすく、先生の提示音が少し揺れても活動が破綻しにくい設計になりやすいです。
声楽を学ぶ人にとっては、この形は「跳躍をきれいに当てる練習」そのものです。音程が当たらない原因を、まずは気合や根性ではなく、次の3点に分解すると立て直しが速くなります。
- 聴覚:ソの“高さ”を先にイメージできているか(先取り聴音)。
- 呼気:跳ぶ瞬間に息の流れが止まっていないか(息の“途切れ”が一番の敵)。
- 母音:ド→ソで口の形が変わりすぎていないか(母音が割れると音程も割れます)。
保育現場に寄せて言うなら、子どもは「音の名前」より先に「音のキャラクター」を覚えます。だから先生側は、ド=安心して“着地”できる音、ソ=少し背伸びする音、のように、感覚の言葉で導くと模倣が揃いやすいです。
また、保育で音階活動をするときは、歌って終わりではなく、音の高低に“気づく”仕掛けがあると伸びが変わります。たとえば『ドレミの歌』とボディサインを組み合わせ、音の高さを身体の位置で表すと、視覚・運動感覚と結びついて理解が安定します 。
参考)保育で使える無料音階カードあり!「ドレミの歌」&ボディサイン…
ド・ソ・ド・ソ 保育の歌 リズムとテンポ
「ド・ソ・ド・ソ」は音程だけでなく、リズムの出し方で難易度が上下します。テンポが上がりすぎると、子どもは“音程の模倣”より“勢いの模倣”に寄ってしまい、結果としてソが低くなったり、ドに戻るときに音が押しつぶれたりします。
そこで、声楽学習者が保育で指導役になる場合は、テンポ管理を「身体の拍」に任せると安定します。おすすめは次のどれか1つに固定することです。
- 手拍子:全員が同じ場所で拍を感じられる。
- 足踏み:声と体幹がつながり、息が止まりにくい。
- ストップ合図:一度止めて“聴く時間”を作り、耳を起こす。
特に“止まる”は効果が大きいです。リトミック等で使われる「即時反応」は、音楽の変化に合わせてすぐ動きで反応する活動で、集中力・注意力を育てながら音の違いを身体で覚えられる、とされています 。この枠組みに「ド・ソ・ド・ソ」を合図として組み込むと、歌が“ゲーム化”し、繰り返し量が増えて上達が加速します。
声楽の観点では、テンポが速いほど「子音で突っ込む」「喉で刻む」癖が出やすいので、まず遅いテンポで、息の流れだけでリズムを運ぶ感覚を作ってください。息で運べるようになったら、テンポを少しずつ上げても音程が壊れにくくなります。
ド・ソ・ド・ソ 保育の歌 音の高低とボディサイン
保育の現場では、音の高低を“説明”しても定着しません。子どもが理解するのは、目で見て、体を動かし、繰り返す中で「なんか分かる」に変わったときです。
その点で、ボディサインは非常に相性が良い方法です。『ドレミの歌』とボディサインを組み合わせ、音階に合わせて体の位置(足首、膝、腰…など)を変えることで、音の高低を体感しやすくする手順が紹介されています 。さらに、カードを使って音符→音名当てクイズにするなど、視覚教材と結びつける工夫も提案されています 。
ここを「ド・ソ・ド・ソ」に応用するなら、ポイントは“二点固定”です。ドは低い位置、ソは高い位置、と2つだけに絞ると、2〜3歳児でも参加しやすくなります(動きを真似るだけでOK、という考え方も示されています) 。
声楽学習者にとって意外に大事なのは、ボディサインが自分の発声にも効くことです。腕を上げる=息が上に抜ける、しゃがむ=支えが沈む、という連動が起きやすいので、次のように“身体操作で発声を補助”できます。
- ソに上がるとき:胸を反らすのではなく、みぞおちの前面を広げ、首は長く保つ。
- ドに戻るとき:息を抜かず、音量を少し落として“着地”する。
- 迷ったとき:歌う前にボディサインだけ先にやって、耳と体を起こす。
保育用の導入としては、明るい呼びかけや拍手で始めると意欲が高まる、という実践的な提案もあります 。この「雰囲気づくり」は軽視されがちですが、集団の声が揃うかどうかに直結します。
参考)https://www.semanticscholar.org/paper/162e3a3785c624ca93862597d5a06fba2626e3c1
ド・ソ・ド・ソ 保育の歌 声楽の発声
声楽を学んでいる人が保育の歌を扱うとき、最大の落とし穴は「良い声を聴かせよう」としてしまうことです。保育では“模倣される声”が正解なので、響きは豊かでも、子どもが真似できない音色や、言葉が聞き取りにくい発音は不利になります。
実務的には、次の方向にチューニングすると上手く回ります。
- 声量:ホール向けではなく、教室向け(前に飛ばすが、硬くしない)。
- 子音:強すぎる破裂音は避け、母音の流れを切らない。
- 音域:無理に高いキーにせず、子どもが出せる高さに寄せる。
『ドレミの歌』の実践例では、鍵盤ハーモニカやピアノで音を鳴らしながら歌うと、音の響きと楽譜の関係が感じられる、とされています 。これを「ド・ソ・ド・ソ」に置き換えると、先生がピアノでド→ソを軽く弾き、子どもは声で追いかける形にすると、耳が育ちやすいです。
声楽の練習としては、このフレーズを“短いエチュード”に変換できます。たとえば、同じド・ソ・ド・ソでも、母音だけ変えて(ア・オ・ア・オ 等)発声すると、口腔の形が安定し、音程が当たりやすくなります。さらに、同じフレーズをpp(小さく)→mf(普通)→f(大きく)の順で、息の流れを変えずに音量だけ変える練習にすると、保育現場で必須の「声量コントロール」が鍛えられます。
ド・ソ・ド・ソ 保育の歌 独自視点の練習
検索上位の保育実践は、どうしても「導入」「遊び方」「ねらい」に寄ります。声楽学習者として一歩踏み込むなら、“子どもがズレたときのリカバリー”を設計しておくのが独自価値になります。ここが準備されている先生は、現場での安心感が違います。
リカバリーで効くのは「正しさの指摘」ではなく、「再現できる合図」です。『ドレミの歌』の活動では、掛け合い形式やリズム変化を取り入れて模倣力や音楽的理解を促す、という観点が示されています 。この考え方を応用し、「ズレたら掛け合いに戻す」「ズレたらテンポを落とす」「ズレたら先生だけ歌って子どもはボディサイン」など、戻り道を複数持つと破綻しません。
具体的には、次の“3つの戻し技”が便利です。
- 🛟 先生だけ歌う:子どもは聞く→ボディサインだけ、に切り替え(耳をリセット)。
- 🛟 ドだけ固定:全員ドで揃えてから、先生がソを提示し、少人数ずつ真似する。
- 🛟 ゲーム化:即時反応に切り替え、高い音で手を上げる/低い音でしゃがむ等、音を聞き分けて体で表現する方法が提案されています 。
さらに意外と効くのが「子どもの声を録音して、先生が1回だけ聴かせる」方法です。上手い・下手を評価するためではなく、「いまのソ、ちょっと低かったね。じゃあ次は耳を大きくして聴こう」と、耳のスイッチを入れるために使います。声楽学習者は録音チェックに慣れているはずなので、保育にも安全に移植できます(短時間・ポジティブ・個人を責めない、の3条件を守るのがコツです)。
保育の歌は、教材として“完璧に歌うこと”より、“繰り返したくなる仕組み”が価値になります。ド・ソ・ド・ソは短いからこそ、音の高低、即時反応、ボディサイン、掛け合い、楽器提示まで、いくつもの活動に姿を変えられます 。
保育で音の高低を扱う活動例(ボディサイン、即時反応など)の参考:保育で使える無料音階カードあり!「ドレミの歌」&ボディサイン
保育現場での導入・掛け合い・年齢別ねらい(3歳児〜)の参考:ドレミのうた|まな&ゆうによる振り付き動画

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