朝ごはんの歌 歌詞で楽しむ食育と保育のポイント

朝ごはんの歌 歌詞を保育で活かす方法と食育のポイント

朝ごはんの歌をただ歌うだけでは、食育効果は半分以下になります。

🎵 この記事のまとめ
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「朝ごはんの歌」は2種類ある

ジブリ映画「コクリコ坂から」の挿入歌と、NHK「おかあさんといっしょ」の「あさごはんマーチ」の2曲が存在し、対象年齢や活用場面が異なります。

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1〜6歳の4.7%が朝食を食べていない

政府統計によると乳幼児の約4.7%が朝ごはんを欠食。20人クラスに1人は朝食抜きで登園している計算です。食育歌を活用した意識づけが重要です。

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オノマトペが食育効果を高める

「グラグラ」「ネバネバ」などの擬音語は0〜1歳児の言語発達を促し、食べ物への興味・関心を高める科学的根拠があります。


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朝ごはんの歌 歌詞の全文と2つのバージョンを理解しよう

 

「朝ごはんの歌」を検索したとき、全く異なる2つの歌が出てくることに気づいた方も多いはずです。実はこの2曲は、対象年齢も雰囲気も保育での使い方もまったく違います。保育士として正しく区別して活用することが、食育効果を最大化するカギになります。

1つ目は、ジブリ映画『コクリコ坂から』(2011年公開)の挿入歌として知られる「朝ごはんの歌」です。作詞は宮崎吾朗・谷山浩子、作曲は谷山浩子、歌唱は手嶌葵。映画の冒頭で、ヒロインの海(メル)が家族のために朝食を準備する情景を描いた1曲です。

歌詞の前半は台所の賑やかな音でいっぱいです。「お鍋はグラグラ お釜はシュウシュウ/まな板はトントトン」「お豆腐フルフル 卵はプルプル/納豆はネバネバ」という表現が続き、調理の場面が生き生きと描かれています。「支度は上々」というフレーズには、準備が整ったときの達成感が込められています。後半には「みんなで朝ごはん わたしが作った/いそいで いそいで/でも味わって食べてね」という温かなメッセージがあり、家族のつながりと食事の大切さが伝わってきます。

2つ目は、NHK「おかあさんといっしょ」の2001年10月の月うたとして放送された「あさごはんマーチ」です。作詞は北吉洋一、作曲は宮川彬良。こちらは白いごはん粒を主役にした行進曲で、「ぼくは まっしろ ごはんつぶ/けさも なかまをひきつれて」という歌い出しが特徴的です。「あかいうめぼし きいろいたくあん みどりのおまめ/ごはんのうえに ならんだら/ほうら こうつうしんごうだい」という歌詞では、食材の色が交通信号に例えられており、視覚的なイメージが膨らみます。「しっかりたべよう あさごはん」というシンプルで明快なメッセージが繰り返され、子どもたちの心に自然と刻み込まれます。

このように、ジブリ版は少し大人びた世界観で家族のぬくもりを描いており、あさごはんマーチは小さな子どもが身体を動かしながら楽しめる食育ソングです。どちらを選ぶかは子どもの年齢や活動のねらいによって変わってきます。つまり「2曲を使い分けること」が基本です。

参考:手嶌葵「朝ごはんの歌」歌詞(uta-net)

「朝ごはんの歌/手嶌葵」の歌詞 って「イイネ!」
「お鍋はグラグラ お釜はシュウシュウ まな…」勇気をもらったり、泣けたり、癒されたり…、この歌詞をチェックしてみて!人の心を打つ「言葉」がぎっしり!

参考:「あさごはんマーチ」歌詞(utaten)

あさごはんマーチ(「おかあさんといっしょ」) 歌詞 横山だいすけ,三谷たくみ ふりがな付 - うたてん
横山だいすけ,三谷たくみ あさごはんマーチ(「おかあさんといっしょ」)の歌詞ページです。 ぼくは まっしろ ごはんつぶ けさも なかまをひきつれて

朝ごはんの歌 歌詞に散りばめられたオノマトペが子どもの発達を後押しする

「グラグラ」「シュウシュウ」「トントトン」「フルフル」「プルプル」「ネバネバ」——これだけ多くのオノマトペ(擬音語・擬態語)が詰まっている歌も珍しいのではないでしょうか。これは偶然ではなく、子どもの発達にとって意図的に大きな意味を持っています。

オノマトペには、3つの効果が確認されています。1つ目は「言葉への興味のきっかけ」です。2語を繰り返すリズムは発音しやすく、0歳児・1歳児でも音として楽しめます。言葉の意味がわからなくても音として面白いため、言語発達の入り口として非常に有効です。やがて発語へとつながっていきます。

2つ目は「意味の伝わりやすさ」です。たとえば「納豆は粘り気があります」と言うより「納豆はネバネバ」と言うほうが、食べ物の感触をダイレクトにイメージできます。これは食べ物への親しみや興味を高めることに直結します。食わず嫌いの克服にも一定の効果があると言われており、保育現場での活用が期待されています。

3つ目は「身体表現との連動」です。「トントトン」と言いながら包丁を刻む動作をまねしたり、「グラグラ」と言いながら身体をゆらしたりする活動は、身体表現の豊かさを育てます。これは使えそうですね。

保育現場でオノマトペを意識的に使うと、子どもの言葉の世界が広がります。朝ごはんの歌を歌うだけでなく、給食の前に「今日のスープはグラグラしてるね」「豆腐はフルフルだね」と声かけしてみることで、歌との一体感が生まれます。オノマトペを使う習慣が身につくことが条件です。

参考:保育にオノマトペを使う効果(保育求人ラボ)

保育にオノマトペを使うとどんな効果がある?子どもと楽しむ方法 | お役立ち情報 | 保育求人ラボ
保育にオノマトペを使うとどんな効果がある?子どもと楽しむ方法(保育求人ラボ)。保育にオノマトペを活用すると、どのような効果があるかご存じですか。「ワンワン」「キラキラ」など、私たちが普段の生活でよく耳にするオノマトペ。子どもと触れ合う中で、...

朝ごはんの歌 歌詞を食育活動にどう取り入れるか——保育士の実践アイデア

歌を知っているだけでは、食育の効果は出ません。大切なのは「歌を実生活とつなげる活動設計」です。以下に、年齢別の具体的な活用アイデアをまとめます。

年齢 おすすめの曲 活動のポイント
0〜1歳 あさごはんマーチ オノマトペを繰り返して聴かせる。スプーン・食材のおもちゃで感触遊びと組み合わせる
2〜3歳 あさごはんマーチ 行進しながら歌う。食材の色(赤・黄・緑)を実物や絵カードと一緒に確認する
4〜5歳 どちらでもOK 今朝食べたものを発表する「朝ごはんクイズ」に応用。ジブリ版は劇や絵本の読み聞かせとも相性◎

「あさごはんマーチ」の歌詞には「赤いうめぼし 黄色いたくあん みどりのおまめ」という色を強調した部分があります。これは3色食品群(赤・黄・緑)の食育指導と連動させやすいポイントです。歌いながら「これは何色の食べ物かな?」と問いかけることで、栄養バランスの概念を遊びの中に組み込めます。

また、ジブリ版「朝ごはんの歌」は絵本の読み聞かせの後のBGMとして流すのも効果的です。朝食をテーマにした絵本として、武田美穂 作の『あ・さ・ご・は・ん!』(ほるぷ出版)や、いわむらかずお作の『14ひきのあさごはん』(童心社)は特に定評があります。読み聞かせの後に歌を流すことで、食事シーンのイメージが豊かに広がります。これは使えそうです。

さらに、「今日の朝ごはんクイズ」は朝の会の日課として取り入れやすい活動です。先生が自分の朝食を発表し、子どもたちに当てさせるだけでよいため、特別な準備も不要。毎日継続することで「朝ごはんを食べてきた」という体験が自然と共有され、食べていない子どもへの無言のメッセージにもなります。

参考:保育における朝ごはんの食育活動(ほいコレ)

保育コラム-アーカイブ | 幼保就活教えてinfo+

朝ごはんの歌 歌詞が示す「家族の時間」——保護者への食育連携のヒント

ジブリ版「朝ごはんの歌」の歌詞で最も印象的なフレーズのひとつが「みんなで朝ごはん わたしが作った」という部分です。ここには「誰かのために作る」「みんなで食べる」という食の本質が凝縮されています。厳しいところですね。保育士が歌を通じてこのメッセージを子どもたちに届けることは、家庭での食卓文化に間接的にアプローチすることにもつながります。

政府統計(令和元年度国民健康栄養調査)によると、1〜6歳の4.7%が朝ごはんを食べていません。20人クラスであれば、1人が朝食を食べずに登園している計算です。さらに、保護者が朝食を「ほとんど食べない」「全く食べない」家庭の子どもほど、朝食欠食の割合が高いというデータもあります。つまり、子どもだけへの食育では限界があるということです。

保護者への発信としては、給食だよりやお便りで「今日はあさごはんマーチを歌いました!歌詞の中に出てくる食材を朝ごはんに使ってみてください」という一言を添えるだけで、家庭との連携が自然に生まれます。掲示物に歌詞カードを貼ることも有効です。コスト・時間ともに最小限で実施できます。

また、朝食の内容については「まず食べる習慣を作ること」が最優先です。バランスのよい食事を求める前に、「何でもいいから食べてくること」を保護者に伝えることが基本です。炭水化物だけでも、ブドウ糖が補われて脳が動き始め、集中力や体温が回復するからです。この順序さえ守れば大丈夫です。

参考:幼児期の健やかな発育のための栄養・食生活支援ガイド(国立保健医療科学院)

https://www.niph.go.jp/soshiki/07shougai/youjishokuguide/YoujiShokuGuideKakutei.pdf

参考:楽しく食べる子どもに〜保育所における食育に関する指針(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/06/dl/s0604-2k.pdf

朝ごはんの歌 歌詞から学ぶ——他の食育うたと組み合わせた保育プログラムの組み立て方

「朝ごはんの歌」を単独で使うだけでは、食育の深みは出にくいです。複数の歌を組み合わせることで、食への関心が多角的に育まれます。ここでは、現場ですぐ活用できる組み合わせ例を紹介します。

まず「はやねはやおきあさごはん」という学校保健ソングがあります。文部科学省が推進する「早寝・早起き・朝ごはん」運動と連動した楽曲で、日々の生活リズムを歌で学べます。音楽データは学校保健サイトから無料でダウンロード可能で、保育や幼稚園でも活用されています。これは無料です。

次に「おべんとうばこのうた」は昼食との連続性をつくるうえで相性がよい曲です。朝ごはんの歌で「食べる喜び」を朝に刷り込み、お弁当の歌で「食材を知る楽しさ」を昼に深める、という流れを作れます。1日の食生活全体にわたる食育の流れが生まれます。

週単位での活動設計のイメージ例としては以下のようになります。

  • 🌞 月曜日:あさごはんマーチを朝の会で歌い、今日の朝ごはんを発表する
  • 📚 火曜日:「14ひきのあさごはん」など朝食テーマの絵本を読む
  • 🎨 水曜日:今朝食べたものを絵に描いて発表する(3歳以上)
  • 🥕 木曜日:3色食品群カードを使って食材を分類するゲーム
  • 🎵 金曜日:ジブリ版「朝ごはんの歌」を聴きながらふりかえりの時間

このような週単位のプログラムを設計すると、子どもたちの食への意識が1週間かけて少しずつ積み上がっていきます。毎日実施する必要はなく、月1回〜週1回の頻度から始めるだけでも十分な積み重ねになります。大切なのは継続です。

なお、ジブリ版「朝ごはんの歌」の歌詞には「魚はジュウジュウ 脂もジュワジュワ」という表現もあります。これは4〜5歳児への食材名指導にも使える部分で、「焼き魚の音ってどんな音かな?」という問いかけから調理への関心を広げられます。意外ですね。まな板・お鍋・フライパンなどの調理道具を絵カードで示しながら歌うと、より具体的な食教育になります。

参考:はやねはやおきあさごはん(学校保健)

https://www.gakkohoken.jp/music/hayanehayaoki

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