あめふりくまのこ歌詞意味作詞作曲

あめふりくまのこ歌詞意味

この記事でわかること

歌詞の意味と情景

「おやま」「おがわ」「はっぱ」まで、場面が頭に浮かぶ読み解き方を紹介します。

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作詞作曲と由来

鶴見正夫・湯山昭の情報、NHK放送で広まった背景を押さえます。

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保育園での伝え方

年齢に合わせた言葉かけ、歌い方、遊びへの発展アイデアを提案します。

あめふりくまのこ歌詞意味とあらすじ

 

「あめふりくまのこ」は、雨が降って小さな流れ(ちょろちょろのおがわ)ができ、くまのこが好奇心いっぱいにのぞきこむ、短い物語です。

歌詞全体がひらがな中心で進み、目の前の現象を“そのまま”受け止める幼い視点が貫かれているのが特徴です。

「さかながいるかとみてました」「なんにもいないと…おみずをひとくちのみました」と、期待→確認→行動の流れがはっきりしていて、保育園の子どもが追いやすい構造になっています。

ここで大事なのは、「魚がいない=がっかり」では終わらない点です。

参考)【雨 雑学 ①】童謡の歌詞の意味がすごい!「あめふり」「あめ…


“それでもどこかにいるようで”と、もう一度のぞき、さらに“まちまち(待ち待ち)”してみる。​
この反復は、子どもの「まだあるかも」「もう一回たしかめたい」という探究心そのもので、歌を通して自然観察のまなざしをなぞれる設計です。​

あめふりくまのこ歌詞意味とちょろちょろおがわ

1番の「おやまにあめがふりました/あとからあとからふってきて/ちょろちょろおがわができました」は、雨量が増していく時間経過が“あとからあとから”で表現されています。

保育の現場では、この“あとからあとから”を、手や指で「雨粒が増える」「流れが長くなる」動きにすると、言葉と感覚が結びつきやすくなります。

また「ちょろちょろ」は擬音語で、音の小ささ・流れの細さを同時に伝える便利な言葉です。

意外と見落とされがちですが、この歌の舞台は「川」ではなく「おがわ(小川)」です。​
くまのこが“走ってきて、そっとのぞく”距離感からも、生活圏のすぐそばにある自然が想像できます。​

保育園なら、雨上がりに園庭の水の筋を一緒に探して「これ、ちょろちょろだね」と言語化してあげると、歌が“記憶”ではなく“体験”になります。

あめふりくまのこ歌詞意味といたずらくまのこ

2番の「いたずらくまのこ かけてきて/そうっと のぞいて みてました」は、活発さ(かけてきて)と慎重さ(そうっと)が同居する、子どもらしい動きが魅力です。

保育では、ここを演技的に分けると盛り上がります。例えば「かけてきて」は足踏みを強めに、「そうっと」はつま先歩きで音を小さくする、などです。

すると“歌う”が“表現する”に変わり、恥ずかしさが出やすい子も参加しやすくなります。

さらに「さかながいるかとみてました」は、雨でできた流れに“生き物がいるはず”と期待する発想が面白い部分です。​

実際には雨の水たまりに魚がいることは多くないですが、子どもは「いるかもしれない」を本気で信じます。

この“信じる力”を否定せず、「いたらうれしいね」「どんな魚かな」と一度受け止めるのが、歌詞の世界観を壊さないコツです。

あめふりくまのこ歌詞意味と作詞作曲

この歌は、1962年(昭和37年)にNHKで放送された子ども向けの歌として知られています。

作詞は鶴見正夫、作曲は湯山昭で、鶴見正夫はこの作品で日本童謡賞などを受賞したと紹介されています。

また別資料では、詩が昭和36年の梅雨ごろにでき、翌年に曲が作られ、昭和37年6月にNHKの番組「うたのえほん」で“6月のうた”として放送・発表された流れが語られています。

由来として印象的なのは、作詞者が「小学生になったばかりの長男が雨の中で庭先の水の流れを見ている姿」を見たことがきっかけ、というエピソードです。

参考)2021年6月の歌「あめふりくまのこ」


つまり“くまのこ”は、ただのかわいいキャラクターではなく、雨の日にじっと観察する子どもの姿(人間の子ども)を重ねた存在としても読めます。​
こう捉えると、5番の「かさでもかぶっていましょうと/あたまに はっぱを のせました」も、困った状況を“工夫”でやり過ごす子どもの発想として、よりリアルに見えてきます。​

参考:歌詞全文と基本解説(作詞作曲・放送年)がまとまっている

https://www.worldfolksong.com/kids/song/amefuri-kumanoko.html

参考:制作時期や「うたのえほん」放送、“長男の姿がきっかけ”の由来が読める

2021年6月の歌「あめふりくまのこ」

あめふりくまのこ歌詞意味と保育園ねらい独自視点

検索上位では「歌詞の意味」や「由来」解説が中心になりがちですが、保育園で効く独自視点は“言葉のむずかしさを先回りしてほどく”ことです。

この歌はやさしい言葉が多い一方で、子どもによっては「おやま」「おがわ」「まちまち(待ち待ち)」が曖昧なまま口ずさみ、情景が止まってしまうことがあります。

そこで、歌う前後にミニ活動として「言葉カード」を3枚だけ用意し、絵で意味を固定すると、理解が急に進みます。

例として、次のように“深掘りしすぎない説明”にすると、年齢差にも対応しやすいです。

・「おやま」:山の上から雨が降ると、水が下に流れるよね。

・「おがわ」:大きい川じゃなくて、小さい流れだよ(雨の日だけできることもある)。​
・「はっぱ」:傘のかわりに頭にのせるアイデア(雨がやまないときの工夫)。​
さらに発展として、“雨の日の感情”を歌に乗せるのも効果的です。​
大人は雨を「嫌だな」と感じがちですが、この歌は雨をきっかけに「観察」「期待」「工夫」が生まれ、最後まで世界が明るい。​

梅雨の時期に「雨だからできる遊びって何だろう?」と話をつなげると、歌が季節の学び(環境との関わり)に自然につながります。

なお、保育のうたは季節感と結びつけると実生活とつながりやすく、例として「あめふりくまのこ」が梅雨の時期に合うとする保育向け解説もあります。

参考)保育園の子どもにおすすめのうた紹介!選び方から指導のコツまで…

園だよりやブログなら、「今月の歌」紹介だけでなく、雨の日の園庭観察(ちょろちょろ探し)を写真1枚で添えると、保護者にも伝わりやすい記事になります。


あめふりくまのこ (チャイルドブックアップル傑作選 vol. 21-3)