水遊びの歌の歌詞と振り付けを保育士が使いこなすガイド

水遊びの歌の歌詞と振り付けを保育士が活かす完全ガイド

「水遊びの歌の歌詞」をSNSに全文コピーして貼ると、最悪の場合300万円以下の罰金になります。

この記事でわかること
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歌詞の背景と著作権の正しい理解

明治34年(1901年)生まれの童謡「水あそび」の成り立ちと、保育現場で歌詞を使う際に知っておくべき著作権の基本ルールを解説します。

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年齢別の振り付け・ねらいと導入アイデア

2歳児〜5歳児それぞれの発達段階に合った活用法と、プール活動の導入として効果的に機能させるための具体的な進め方を紹介します。

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オノマトペと語彙爆発の意外な関係

「水遊びの歌」が子どもの語彙習得を後押しするメカニズムを、発達心理学の視点から解説します。知っていると保育の組み立て方が変わります。

水遊びの歌の歌詞・作詞者・作曲者を正しく理解する

 

水あそび(水遊びの歌)」は、明治34年(1901年)7月に出版された日本初の口語童謡集『幼稚園唱歌』に収録された作品です。作詞は童謡作家東くめ、作曲は「荒城の月」で知られる滝廉太郎というコンビが手がけました。この組み合わせはかなり有名ですが、「水あそびが、日本で初めて話し言葉(口語体)で書かれた子ども向け唱歌集の一曲である」という事実を正確に知っている保育士は意外と多くありません。

それ以前の子ども向けの歌は文語体(書き言葉)で書かれており、子どもが意味を理解するのが難しいものばかりでした。東くめはこの状況を変えようと、子どもたちが日常で使う言葉そのままで歌詞を書き、滝廉太郎がそこに親しみやすいメロディをつけました。つまり「水あそびの歌」は、日本の保育音楽史において革命的な一曲です。

歌詞の中心となるのは、水鉄砲で遊ぶ子どもの姿と、豊かなオノマトペです。「ちゅっちゅっちゅっ」「ざぶんざぶん」「ちゃぷちゃぷ」など、聴くだけで水のイメージが広がる表現が随所に盛り込まれており、これが120年以上歌い継がれてきた理由の一つです。曲は非常に短く、1コーラスで完結する構成が特徴です。

ここで重要な注意点があります。歌詞は音楽著作権の管理上、ネット上や紙資料への全文掲載ができないケースが多いという点です。著作権法上、歌詞の全文コピーは複製権を侵害する可能性があり、無断でSNSやブログに掲載した場合には著作権侵害として3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象となることがあります(著作権法第119条)。痛いですね。

実際の歌詞は、公式YouTubeチャンネルや下記のような権威あるリソースで確認することをおすすめします。

保育現場で広く参照されている「みずあそび」の歌詞と実演動画はこちらから確認できます。

なお、保育室内で子どもたちと歌う行為そのものは「非営利・無償の教育活動」に当たるため、著作権上の問題はありません。これが基本です。問題になるのは歌詞を印刷して配布したり、SNSに投稿したりする場合です。この区別だけは必ず頭に入れておきましょう。

水遊びの歌の振り付けと手遊びのポイント【年齢別に解説】

「水あそびの歌」の振り付けは、「水を汲む動作」と「水鉄砲を撃つ動作」の2種類が軸になっています。この2つさえ覚えれば、あとは歌詞の流れに合わせてアレンジするだけです。

基本の振り付けは3ステップで構成されます。

  • 💧 水を汲む:両手を重ねてお椀の形をつくり、下からすくい上げる動作。子どもがイメージしやすいように「お水をたくさんすくうよ〜」と声かけしながら行うとスムーズです。
  • 🌊 水をかける:指を広げて斜め前方へパッと振り払う動作。「ざぶんざぶん」などの音節に合わせて、腕全体を使って大きく動かすのがポイントです。
  • 🔫 水鉄砲を撃つ:人差し指を立て、親指を上にして手首で前方に向ける動作。「ちゅっちゅっちゅっ」の音節に合わせ、テンポよくリズムに乗せます。

年齢別の活用が重要です。2歳児クラスでは「聴いて楽しむ」段階から始めます。「ちゃぷちゃぷって言うよね?」と音だけに注目させ、振り付けは一部だけで十分です。保育者の動きを真似できただけで大きな達成感につながります。

3歳児クラスでは、言葉と動作が結びついてくる時期なので「お水をすくってみよう」「鉄砲でかけてみよう」と動作の意味を少し言語化してから始めると、理解が深まります。「自分もできた!」という達成感が活動意欲を引き上げます。

4歳児クラスでは「水はどんなふうに動くかな?」という問いかけから入り、子ども自身の経験をもとに「流れる水」「跳ねる水」など動きを発想させるのが有効です。リズム感が育つ時期なので、テンポを変えて歌うアレンジも効果的です。5歳児では「水あそび劇場」として、歌に合わせた即興劇に発展させることもできます。

実演者が年齢ごとの動作バリエーションを丁寧に説明しているこちらの動画が参考になります。

ほいくnote|みずあそび 振り付き動画・年齢別ねらいと導入方法

数字を使ったアレンジも保育現場で人気です。歌の中の「1・2・3・4」の場面で指を折りながら数えると、数の概念が芽生え始める2歳後半〜3歳児クラスの学習と結びつきます。これは使えそうです。

また、振り付け実演の際に保育者が「水が冷たくて気持ちいい!」という表情を先に作ることが大切です。子どもたちは感情ごと模倣しようとするため、活動全体がぐっと盛り上がります。表情の演技力も保育士の大切なスキルです。

水遊びの歌がプール活動の導入として最適な理由と使い方

プール活動の前に何の準備もなく「さあ、入りましょう!」と始めてしまうと、水が苦手な子どもにとっては心理的なハードルがぐっと上がります。これは子どもの情動と活動準備のズレによるものです。「水あそびの歌」を事前に歌うことで、子どもたちの脳に「水」のポジティブなイメージが先にインプットされます。

「ちゃぷちゃぷ」「ざぶんざぶん」という擬音語が、楽しい体験と結びついた記憶として形成されていく。これが「期待感の醸成」と呼ばれる心理的な準備のメカニズムです。水が怖い子どもへの配慮としても機能します。歌であれば実際に水に触れる必要がないため、音と動作だけで「水は楽しいもの」という感覚的なイメージを先に植え付けることができます。

実際に、梅花女子大学による研究「保育活動に対する幼児の集中力に及ぼす導入としての手遊びの効果」では、「活動内容に関連した手遊びを導入に使うと、その後の活動開始直後の集中力が有意に高まる」という結果が出ています。つまり「水遊びの歌」を使うことは集中力の面でも理にかなっているということですね。

以下のように3段階の使い方が現場では有効です。

  • 🌊 プール活動前:歌って水への期待感を高め、着替えや準備のモチベーションを自然に引き上げます。水が怖い子も笑顔で参加しやすくなります。
  • 🏊 水遊び中:活動の節目で口ずさむことで、体験と言語の結びつきが生まれます。特に「ちゅっちゅっ」と歌いながら水鉄砲で遊ぶと、子どもたちのテンションが上がりやすいです。
  • 🧺 水遊び後の着替え時間:「さっきのお水、ちゃぷちゃぷだったね」と歌を振り返ることで、体験が言語として記憶に定着します。クールダウンの手遊びにもなります。

導入に手遊びを使う際のポイントについて詳しくは以下をご参照ください。

保育士バンク!|保育園で手遊びをするねらいとは?期待できる効果や演じるときのポイント

なお、保育士バンク!が実施した調査によると、夏の水遊び前に「何らかの導入活動を行っている」と回答した保育士の割合は非常に高く、中でも手遊び・歌を使う保育士が多数を占めています。導入なしで活動を始めることが、実は少数派なのです。

水遊びの歌の歌詞が子どもの語彙爆発を引き起こすオノマトペ効果

手遊び歌の効果として「リズム感の向上」「手指の発達」「集中力アップ」が一般的に挙げられます。もちろんこれらも確かな効果です。ただ「水遊びの歌」には、もう一つ見逃せない効果があります。それがオノマトペ習得を通じた語彙爆発のきっかけになるという点です。

語彙爆発とは、1歳半〜2歳ごろの幼児が突然数十〜数百の言葉を短期間に習得する現象のことです。この時期に子どもが特に覚えやすいのは「ワンワン」「バイバイ」のような繰り返し音節構造を持つ言葉、つまりオノマトペです。「水あそびの歌」には「ちゃぷちゃぷ」「ちゅっちゅっちゅっ」「ざぶんざぶん」など、繰り返し音節のオノマトペが集中的に含まれています。これが基本です。

オノマトペには聴覚だけでなく、体感覚(水のひんやりした感触、跳ねる感覚)と言葉を結びつける「感覚と言語の橋渡し」をする働きがあります。実際に水遊びを体験した直後や翌日に「水あそびの歌」を歌うことで、体験の記憶と言葉が自然に結びつき、語彙として定着しやすくなります。これは他の手遊び歌にはない、水という実体験と直接リンクする「水あそびの歌」ならではの強みです。

保育の現場でこの効果を意識した使い方をするなら、水遊びの前・中・後というサイクルで歌を組み込むことが効果的です。前は期待感の醸成、中は体験と言語の同時進行、後は言語としての定着。このサイクルを意識するだけで、「水遊びの歌」は単なる手遊びを超えた発達支援ツールになります。

なお、保育における「手遊び」の効果について大阪芸術大学が発表した論文でも、「手遊びを行うことで言葉の発達や数の理解を助け、音楽的な見解からも旋律を記憶する、拍子を感じる、リズムを記憶するといった経験ができる」とされています。つまり音楽と言語発達は深くつながっているということですね。

手遊び歌と言語発達の関係性について参考になります。

大阪芸術大学|保育における「手遊び」の効果(PDF)

語彙爆発の時期にある1歳後半〜2歳台のクラスでは、特に意識的にオノマトペが豊富な手遊び歌を選ぶことが発達支援につながります。「水遊びの歌」はその筆頭候補の一つです。

水遊びの歌の歌詞をアレンジして夏以外にも使う保育士の実践術

多くの保育士が「水遊びの歌は夏しか使えない」と思っていますが、その思い込みは年間9か月もの活用チャンスを閉じてしまっています。歌詞の「水」の部分をテーマに合わせて置き換えるアレンジ手法を取り入れることで、1年を通じた活用が可能になります。

例えば、秋であれば「落ち葉をたくさん集めてきて、ふわっふわっで遊びましょ」といった替え歌に展開できます。冬なら「雪をたくさん集めてきて、ぎゅっぎゅっぎゅっで遊びましょ」という形です。ただし替え歌として保育室内で歌う分には問題ありませんが、録画して外部配信するのは著作権上リスクが生じる場合があります。園外への発信は避けるのが安全です。

「水遊びの歌」の特性として、オノマトペの差し替えが容易という点があります。これが条件です。「ちゅっちゅっちゅっ」の部分を「ぺたぺたぺた」「ぐるぐるぐる」に差し替えるだけで、粘土遊びや製作活動の導入として機能します。歌の構造を活かして別の活動に転用できる汎用性の高さが、この歌の隠れた強みです。

また、数字とカウントダウンを組み合わせたアレンジも現場で人気です。「1・2・3・4」のカウント部分を「7になったら発射するよ!」と変えてみると、子どもたちはどの数字で撃てばいいかをドキドキしながら集中して聴きます。集中力の養成という意味でも、歌のアレンジは一石二鳥です。

さらに季節行事への組み込みも可能です。

  • 🎇 夏祭り・プール開き:そのままの歌詞で使える最もオーソドックスな場面。プール入水前の振り付きで盛り上がります。
  • 🍂 秋の自然遊び前:「葉っぱをたくさん集めてきて」と差し替えた替え歌で、落ち葉拾いの活動導入に使えます。
  • ❄️ 冬の雪遊び前:「雪をたくさん集めてきて」バージョンで、初めて雪に触れる子へのイメージ作りに有効です。
  • 🌸 春の水やり活動前:「お水をたくさん汲んできて」と原曲に近い形で、花壇への水やり活動と連携させます。

手遊び歌の年間活用についてはこちらも参考にしてみてください。

替え歌は子どもたちも一緒に考えることができます。「次は何のお遊びにしようか?」と聞いてから歌を作る活動は、5歳児クラスの言語活動や創造活動にもなります。1曲でここまで広がるなら、覚えておいて損はありません。


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