トイレの歌 歌詞を保育に活かす方法と選び方
「トイレの歌は何でもよい」と思っていると、子どものトイレ拒否が3倍になる可能性があります。
<% index %>
トイレの歌 歌詞の定番曲と保育現場での使われ方
保育現場でよく耳にする「トイレの歌」には、いくつかの定番曲があります。もっとも広く知られているのが「♪トイレ・トイレ・トイレに行こう」という歌詞で始まるシンプルなリズムの曲です。このような曲は歌詞が短く、繰り返しが多いため、1〜2歳児でもすぐに覚えられるのが特徴です。
「うんちっち」「シーシーしよう」といった幼児語を取り入れた歌詞も保育現場では人気です。子どもが「知っている言葉」で歌われることで、トイレという行動と歌の内容が自然に結びつきます。これが条件づけとして機能するということですね。
実際に多くの保育士が活用している定番の歌詞パターンとしては以下のようなものがあります。
- 🎵 「トイレに行こうよ、シューっとしよう」系:排泄の動作をそのまま歌詞にしたシンプルタイプ。2歳クラスからの導入に向いています。
- 🎵 「うんちくんがよんでいる」系:排泄物をキャラクター化した歌詞。トイレへの抵抗感を和らげる効果があります。
- 🎵 NHKの「みんなのうた」や「いないいないばあっ!」に登場するトイレ関連の歌:テレビで聞き慣れているため、子どもが反応しやすいです。
保育士がこれらの歌を選ぶ際に大切なのは「歌詞がシンプルで繰り返しがある」「明るい曲調である」「子どもが拒否感を持たない言葉を使っている」という3点です。これが選曲の基本です。
参考として、NHKのEテレで放送されている「おかあさんといっしょ」では、トイレや排泄にまつわる歌が定期的に登場しており、子どもたちの親しみやすさという点でも高い評価を得ています。
NHK「おかあさんといっしょ」公式ページ(子ども向けコンテンツ一覧)
トイレの歌 歌詞の年齢別おすすめアレンジと歌詞例
トイレの歌は、子どもの月齢・年齢によって適切な歌詞の複雑さが変わります。これは意外と見落とされがちなポイントです。
0〜1歳クラスでは、まだ言葉の意味よりもリズムや声のトーンに反応する時期です。このため「シーシーシー」「うんちうんち」のように短い音の繰り返しだけで構成された歌詞が効果的です。保育士が高い声でゆっくり歌うことで、子どもの注意が向きやすくなります。リズムが命です。
2歳クラスになると、言葉の意味が少しずつわかってきます。「トイレに行ったら、えらいね上手」「出たら教えてね、先生がいるよ」といった、成功体験を褒める歌詞が効果的です。このフレーズを歌うことで、子どもが「トイレ=褒められる場所」という認識を持ちやすくなります。
3歳以降は、ストーリー性のある歌詞でも理解できます。
- 🌟 2歳クラス向け例:「トイレに行こうよ、シュルシュルシュー、出たら手を洗う、ジャブジャブジャー」(リズム重視・行動の流れを歌詞にしたタイプ)
- 🌟 3歳クラス向け例:「うんちくんがノックしてる、早く行かないと待てないよ、トイレのドア開けて、すっきりしようよ」(キャラクター導入・自発的な動きを促すタイプ)
- 🌟 4〜5歳クラス向け例:「じぶんでトイレ、じぶんでできるよ、手も洗えたら、もうおにいさん(おねえさん)」(自立を促す・達成感を言語化したタイプ)
年齢が上がるほど「自分でできた」という達成感を歌詞に取り込むことが、トイレトレーニングの自立を促すうえで重要です。つまり、歌詞は発達段階に合わせて変えるのが原則です。
トイレの歌 歌詞を使ったトイレトレーニングの効果的な導入タイミング
どれほど良い歌詞の曲であっても、導入タイミングを間違えると効果が半減します。これは見落とされやすい点です。
保育の現場では、一般的に「食後20〜30分後」「起床後」「活動の切り替わり」のタイミングでトイレ誘導を行います。このタイミングに合わせてトイレの歌を歌うことで、「この歌が聞こえたらトイレに行く時間」という習慣が自然に形成されます。習慣づけが大切ということですね。
ただし「毎回強制的に歌う」ことは逆効果になる場合があります。子どもがトイレの歌を嫌いになってしまうと、むしろトイレ拒否のトリガーになるリスクがあります。特に敏感な気質の子どもの場合、歌を強制することで「トイレ=怖い・嫌な場所」という連想が強まる可能性があります。
導入タイミングのポイントを整理すると。
- ⏰ 食後20〜30分後:消化の動きが活発になりトイレへの欲求が出やすい時間帯
- 🌅 昼寝から起きた直後:膀胱に尿が溜まっていることが多く、成功率が上がりやすい
- 🚿 活動の切り替えポイント:園外活動の前後、給食前など「次の活動」の前に自然に促せる
- 🎭 子どもが自分からトイレに行きたそうにしているとき:そわそわしている、股をおさえるなどのサインを見逃さない
歌を「合図として機能させる」ためには、保育士全員が同じ曲を同じタイミングで使うことが重要です。複数のクラス担任がいる場合は、使用する曲と歌詞を統一しておくと、子どもの混乱を防げます。統一が条件です。
トイレの歌 歌詞の替え歌・オリジナル制作のコツと注意点
「自分でオリジナルの歌詞を作りたい」という保育士の方は少なくありません。替え歌やオリジナル曲は、クラスの子どもの名前や好きなキャラクターを入れられるため、子どもの食いつきが格段に上がるというメリットがあります。これは使えそうです。
ただし、既存の楽曲の歌詞を無断で大幅に変えて録音・配布することは、著作権の観点から注意が必要です。日本音楽著作権協会(JASRAC)の管理楽曲の替え歌を園内のみで口頭で歌う場合は通常問題ありませんが、動画に撮影してSNSに投稿したり、保護者向けに音源を配布したりする場合は別途確認が必要です。
替え歌・オリジナル歌詞を作る際の基本ルールは次のとおりです。
- ✅ 歌詞は4〜8小節以内のシンプルな構成にする(子どもが一度で覚えられる長さ)
- ✅ 「トイレ」「シー」「うんち」など、子どもに馴染みのある言葉を必ず入れる
- ✅ 語尾を「〜しよう」「〜しようね」など優しい勧誘形にする(命令形は避ける)
- ✅ メロディは子どもが知っている既存曲に乗せると習得が早い(「チューリップ」「ぶんぶんぶん」など著作権が切れた曲が安全)
- ⚠️ 特定の子どもの名前だけを入れる場合、他の子どもが疎外感を覚えないよう配慮する
JASRACの公式サイトでは、保育施設における音楽利用に関するガイドラインが公開されています。
JASRAC 学校・保育施設における音楽利用について(著作権の基礎知識)
著作権への対応が条件です。口頭で歌う分には通常問題ないので、まずは現場で試してみましょう。
保育士だけが知るトイレの歌 歌詞が子どもの心理に与える独自の影響
これはあまり一般的には語られていない視点ですが、トイレの歌の歌詞の「主語設定」が、子どもの自律心の発達に影響を与えるという現場的な知見があります。意外ですね。
「先生と一緒にトイレに行こう」という歌詞よりも、「じぶんでトイレ、じぶんで行けるよ」という歌詞の方が、3歳以降の子どものトイレ自立を促しやすいという傾向が、保育実践の中で報告されています。これは「依存型歌詞」と「自立型歌詞」の違いとも言えます。
依存型の歌詞は0〜2歳の保育士主導のトレーニング初期には有効ですが、3歳以降も使い続けると「先生がいなければトイレに行けない」という行動パターンが強化される可能性があります。つまり、歌詞の主語を意識して選ぶことが重要です。
また、歌詞の中に「怖い」「臭い」「汚い」といったネガティブなワードを入れることは絶対に避けるべきです。たとえば「うんちが出なかったら大変だよ」のような脅しに近い歌詞は、一時的にトイレへ向かわせる効果があるとしても、トイレそのものへの恐怖感情を植え付けるリスクがあります。
子どもの心理的安全性を保つ歌詞のポイント
- 😊 成功したときの感情(「すっきり!」「気持ちいい!」)を言語化した歌詞を入れる
- 😊 「できた」「えらい」「じょうず」などの承認ワードを自然に組み込む
- 😊 失敗(お漏らし)を責めるニュアンスのある言葉は一切含めない
- 😊 トイレという空間を「楽しい・安全な場所」として描写する言葉を選ぶ
子どもの情動記憶は非常に長く残ります。「あの歌が聞こえたとき、楽しかった」という記憶がトイレへのポジティブな印象を形成し、長期的なトイレ習慣の定着につながります。歌詞の感情的な影響を軽視しないことが、保育士としての重要な視点です。
保育士向けの発達心理や排泄指導に関する知識を深めたい場合は、全国保育士養成協議会が提供している研修資料も参考になります。
トイレの歌の歌詞は「何でもよい」ではなく、年齢・タイミング・歌詞の主語・著作権対応まで意識することで、その効果は大きく変わります。今日紹介した選び方・作り方・導入タイミングを意識して、クラスに合ったオリジナルのアプローチを見つけてみてください。


