赤ちゃんの歌YouTubeを保育士が現場で活用する方法
YouTubeの赤ちゃん向け動画を保育中に流すと、著作権法違反で施設が損害賠償請求を受けるケースがあります。
<% index %>
赤ちゃんの歌YouTubeで保育士が知っておくべき著作権の基本
「YouTubeの動画をそのまま保育室で流しているけど、特に問題ないよね」と思っている保育士さんは少なくありません。しかし、この認識は大きなリスクをはらんでいます。
YouTubeで公開されている赤ちゃんの歌動画には、大きく分けて2種類あります。一つは著作権が保護された楽曲を含むもの、もう一つはCreative Commonsライセンスやパブリックドメインの楽曲を使用したものです。保育施設でYouTube動画を流す行為は、たとえ無料で視聴できる動画であっても「公衆への上映・演奏」とみなされる場合があります。
日本音楽著作権協会(JASRAC)の規定では、営利目的でなくても施設内での楽曲使用には許諾が必要になるケースがあります。つまり、許可なく動画を保育現場で流すことは法的リスクにつながる可能性があるということです。
では、どうすれば安全に使えるのでしょうか? 保育施設がYouTube動画を安全に使うための最も確実な方法は、JASRACと施設側が利用許諾契約を結ぶことです。実際に多くの認可保育所や幼稚園では、年間数千円〜数万円の使用料を支払い、適法に音楽を使用しています。もう一つの方法は、「著作権フリー」や「保育用途OK」と明示されているYouTubeチャンネルの動画のみを使用することです。
これが基本です。 まず自分の施設が現在どのような契約状況にあるかを上長に確認することを強くおすすめします。
JASRAC公式:学校・教育機関での音楽利用について(手続き・料金の詳細)
赤ちゃんの歌YouTubeチャンネル選びで保育士が押さえる4つのポイント
保育現場で使えるYouTubeチャンネルを選ぶとき、「再生回数が多い=良いチャンネル」という考え方は必ずしも正しくありません。保育士として選ぶべきポイントは別にあります。
① 楽曲の権利表記が明確かどうか
動画の概要欄や説明文に「著作権フリー」「保育利用可」「CC BY」などの記載があるかを確認しましょう。記載がない動画は、たとえ無料で見られても保育現場での使用には注意が必要です。
② 映像・音質が赤ちゃんに適切か
0〜2歳の赤ちゃんは視覚的な刺激に敏感です。点滅の激しい映像や、突然音量が上がる演出は避けるべきです。厚生労働省の「保育所保育指針」でも、乳児期の環境整備において「刺激の調整」が重要とされています。穏やかな色調・一定のテンポを保つ動画が理想的です。
③ 日本語か英語か、言語を意識する
日本語の歌は言語発達に直接つながります。一方、英語の童謡(Nursery Rhymes)は0歳からの英語への親しみとして効果的です。使用シーンに合わせて意識的に選ぶのが良いでしょう。
④ 動画の長さと構成
赤ちゃんの集中力は月齢によって異なります。0歳児では1〜2分程度、1歳児では3〜5分程度が目安です。長すぎる動画をただ流し続けるのは避け、短い動画を複数用意しておくと現場で使いやすくなります。
これは使えそうです。 チャンネルを選ぶ際は、上記4点を「チェックリスト」としてメモしておくと、新しいチャンネルを試す際に迷わずに判断できます。
赤ちゃんの歌YouTubeで年齢別おすすめ曲と発達への効果
月齢や年齢によって、赤ちゃんが反応しやすい歌の特徴は大きく異なります。保育士がこの違いを理解して選曲することで、音楽が単なる「BGM」ではなく「発達支援ツール」として機能します。
0歳児(0〜11ヶ月)におすすめの歌
この時期の赤ちゃんが最も反応しやすいのは、「ゆっくりとしたテンポ」と「高めの音域」です。人間は生後間もない頃から、母親の話し声に近い「マザリーズ(motherese)」と呼ばれる高めのトーンに引き寄せられることが研究で示されています。YouTubeでは「いないいないばあっ!」関連の歌や、「ぐーちょきぱーでなにつくろう」などの手遊び歌が人気です。NHKの「いないいないばあっ!」公式チャンネルは、NHKが権利を管理しているため保育施設での利用には別途確認が必要ですが、映像・音質の品質は非常に高い基準で作られています。
1歳児(12〜23ヶ月)におすすめの歌
歩き始めや言葉の芽生えが始まるこの時期には、「繰り返しのあるフレーズ」「体を動かせるリズム」の歌が効果的です。「バスにのって」「あたまかたひざぽん」などは、身体部位の認識と運動発達を同時に促せます。YouTubeでは「Super Simple Songs」の日本語版や、「こどもちゃれんじ」の公式チャンネルが1歳児向けとして評価が高く、著作権についても公式の利用規約が明記されています。
2歳児(24〜35ヶ月)におすすめの歌
語彙が爆発的に増えるこの時期には、「ストーリー性のある歌」「動物や乗り物など具体的なテーマの歌」が言語発達を後押しします。「はたらくくるま」「ぞうさん」「てをたたきましょう」などは定番中の定番です。この時期から歌詞の意味を理解し始めるため、正確な発音・歌詞が収録されたチャンネルを選ぶことが重要です。
発達に合った選曲が条件です。 同じ「赤ちゃんの歌」でも月齢によって最適な曲は異なるということですね。
厚生労働省:保育所保育指針解説(乳児保育の基本・発達段階ごとの関わり方)
保育士だけが知る赤ちゃんの歌YouTube活用の「失敗しないシーン別使い方」
YouTubeの赤ちゃんの歌を保育現場でうまく使えている保育士と、「なんかうまくいかない」と感じている保育士の差は、「シーンとの一致」にあります。どんなに良い曲でも、タイミングと使い方が合っていなければ効果は半減します。
朝の会・登園時間帯
登園時は子どもが不安を感じやすい時間帯です。この時間帯には、テンポが穏やかで繰り返しが多い歌が向いています。「おはようのうた」「せんせいとおともだち」などのあいさつ系の歌を流すことで、子どもたちに「今日も保育園が始まった」という安心感のルーティンを作れます。音量は控えめに設定し、会話を妨げない程度にするのがポイントです。
食事・おやつの時間
食事中は刺激の少ない、ゆったりとしたBGMが適しています。歌詞のある曲よりも、インストゥルメンタル(歌なし)のわらべうちアレンジや、クラシック風の子ども向け音楽が集中して食べやすい環境を作ります。映像を見せながら食事させることは、食に集中できなくなるため基本的には避けましょう。
お昼寝前のリラックスタイム
入眠をスムーズにするためには、BPM(テンポ)が60〜80程度の曲が効果的とされています。これは人間の安静時の心拍数(60〜80回/分)に近いためです。YouTubeには「赤ちゃん お昼寝 BGM」「子守唄 オルゴール」などのキーワードで検索すると、入眠促進に特化した動画が多数見つかります。スクリーンを子どもに直接見せない形(画面を伏せて音だけ流す)にするとより効果的です。
手遊び・体操の時間
この時間帯こそ、YouTubeの映像を積極的に活用できるシーンです。「あたまかたひざぽん」「グーチョキパー」など、画面に合わせて動けるコンテンツは子どもの興味を引きやすく、保育士が歌いながら一緒に動くことで信頼関係の構築にもつながります。
つまりシーン別の使い分けが重要です。 全時間帯に同じ動画を流し続けるのではなく、目的に合わせて意識的に切り替えることが保育の質を高めます。
赤ちゃんの歌YouTubeを保育士視点で比較した「本当に使えるチャンネル」リスト
数あるYouTubeチャンネルの中から、保育士が現場で実際に使いやすいチャンネルを選ぶための比較情報をまとめました。以下は保育現場での活用実績や、著作権の明確さ、映像・音質の安定性を基準にした参考情報です。
| チャンネル名 | 特徴 | 対象月齢目安 | 保育利用時の注意 |
|---|---|---|---|
| こどものうた200 | 日本の定番童謡を多数収録、歌詞付き | 0〜3歳 | 要利用規約確認 |
| Super Simple Songs(日本語版) | テンポよくわかりやすい英語&日本語 | 1〜4歳 | 商用利用は要確認 |
| ピタゴラスイッチ公式 | NHK制作・映像品質高い | 2歳〜 | 公共放送だが施設利用は要確認 |
| 童謡・唱歌 無料チャンネル(著作権フリー表記あり) | パブリックドメイン楽曲中心 | 全年齢 | 概要欄でライセンス確認必須 |
| HiDiHo(ひでぃほ)子どもの歌 | 保育士監修の手遊び動画多数 | 0〜2歳 | 保育利用可と明記されているものを選ぶ |
上記はあくまで参考情報であり、チャンネルの利用規約は随時変更される場合があります。使用前には必ず各チャンネルの概要欄・利用規約ページで最新情報を確認してください。
「著作権フリー」と「無料視聴」は別物です。 この違いを押さえておくだけで、トラブルリスクを大幅に下げられます。
また、保育施設でのYouTube使用において、もう一つ見落とされがちな注意点があります。それは「子どものプライバシー保護」の観点です。動画を流す際にタブレットやモニターを使う場合、誤って子どもの映像が録画・配信されるような状況は厳禁です。施設のICT機器管理ルールとあわせて確認しておくと安心です。
JASRAC公式:保育所・幼稚園などでの音楽利用に関する契約情報
保育士が現場で感じる「赤ちゃんの歌YouTube」の効果と限界、そして手遊びとの使い分け
YouTubeの赤ちゃんの歌は、保育の現場において非常に便利なツールです。しかし、すべてをYouTubeに頼ることにはいくつかの限界もあります。この点を正直に整理しておくことが、より質の高い保育につながります。
YouTubeが得意なこと
多様な曲・映像・アレンジに短時間でアクセスできる点は、YouTubeの最大の強みです。保育士が歌えない曲や、楽器を使わずに音楽体験を提供できる点も大きなメリットです。また、特定の行事(クリスマス・七夕など)に関連した歌をすぐに探せる検索性の高さは、準備時間を大幅に短縮します。
YouTubeが苦手なこと
一方で、YouTubeには「双方向性のなさ」という根本的な限界があります。画面から流れる歌は、子どもの反応に合わせてテンポを変えたり、子どもの名前を歌の中に入れたりすることができません。保育士が直接歌いかけることで生まれる「アイコンタクト」「スキンシップ」「感情の共有」は、YouTube動画では代替できない要素です。
実際、日本小児科学会や保育研究者の間では、乳幼児期のスクリーンタイム(画面を見る時間)を必要最小限にすることの重要性が指摘されています。特に0〜2歳では、スクリーンへの過度な依存が言語発達や社会性の育ちに影響する可能性があるとされています。
手遊びとYouTubeの最適な組み合わせ
おすすめの使い方は「YouTube動画で曲を覚え、その後は保育士が直接歌って手遊びに展開する」という流れです。動画で視覚的に手遊びの動きを示し→保育士が実演しながら一緒に歌う→最終的には動画なしで子どもと向き合う、という3ステップが理想的です。
YouTubeはあくまで「入口」です。 最終的な豊かな音楽体験は、保育士と子どもの直接のやりとりの中にあるということですね。
日本小児科学会:乳幼児のスクリーンタイムに関する提言(スマートフォン・タブレット使用の目安)

ブーブーソング子供向けそしてもっとたくさん

