とうもろこしの歌の歌詞を保育で活かす全ガイド
とうもろこしの歌を「夏にただ歌う曲」だと思っていませんか? 実は、歌詞の中に誕生日ソングとして使える感謝のメッセージが込められており、食育と感情教育を同時に叶える保育の”隠れ必須ソング”です。
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とうもろこしの歌の歌詞の種類と特徴を比較する
「とうもろこしの歌」と検索すると、いくつかのバージョンが見つかります。保育の場でよく取り上げられるのは、大きく分けて「有坂卓訊バージョン」「小島よしおバージョン」「新沢としひこバージョン(ととっとトウモロコシ)」の3種類です。それぞれ歌詞のテーマも雰囲気もまったく異なります。
有坂卓訊「トウモロコシの歌〜みんなうたってね〜」の歌詞は、食育ではなく”命の誕生への感謝”がテーマになっています。「そだってくれて ありがとう/キミのために わたしがいるよ」という歌い出しから始まり、「キミが生まれてきてほんとうにうれしかったんだよ」というフレーズが繰り返されます。これは母親目線の歌詞で、子どもの成長を見守る親の気持ちを歌っています。保育園・幼稚園の誕生日会でそのまま使える内容です。
小島よしおバージョンは、楽しくテンポよく盛り上がる食育ソングです。YouTubeで4万回以上再生(2022年公開時点)され、TikTokなどSNSでも話題になりました。「#野菜の歌 #泣きやむ #よく眠れる #よく笑う」とタグ付けされているように、子どもが思わず体を動かしたくなる明るいエネルギーが特徴です。振り付けも直感的で、保育実習でもすぐに使いやすいです。
新沢としひこ「ととっとトウモロコシ」は、日本コロムビアからリリースされた童謡テイストの曲です。とうもろこしの擬人化や数遊び要素があり、低年齢児クラスへの導入に向いています。つまり「とうもろこしの歌」は1曲ではなく、保育の目的に合わせて選べる複数の選択肢があるということです。
| バージョン | 歌詞テーマ | おすすめシーン |
|---|---|---|
| 有坂卓訊版 | 命の誕生・親の愛 | 誕生日会・感謝を育む保育 |
| 小島よしお版 | 楽しく食べる・野菜愛 | 給食前・食育活動 |
| 新沢としひこ版 | リズム遊び・擬人化 | 低年齢児クラスの導入 |
まず目的を決めてから歌を選ぶのが基本です。
とうもろこしの歌の歌詞を保育の食育に活かすコツ
「歌を歌うことで気持ちが盛り上がり、その楽しい気持ちの状態で食事が始まると、苦手な食材の先入観を無理なく解消できる」——これは保育給食の専門家が指摘している重要な視点です(出典:三共サービス・保育コラム)。つまり歌は、野菜を食べさせるための”下ごしらえ”として機能するのです。
保育の場でとうもろこしの歌を食育に活かすには、タイミングの設計がカギです。給食やおやつの10〜15分前に歌を取り入れると、子どもの中に「あの歌のとうもろこしが今日の給食に出た!」という親しみが生まれます。これが嫌いな野菜への抵抗感を下げる「一口チャレンジ」のきっかけになります。
以下のような流れで保育に取り込むと効果的です。
- 🎵 歌を歌う(振り付きで体を動かす)
- 🌽 実物のとうもろこしを見せる・触れる(感覚の体験)
- 🍳 給食でとうもろこしを食べる(行動への移行)
この「歌→体験→食事」という流れを作るだけで、子どもにとって野菜が「楽しいリズムの仲間」として記憶されやすくなります。これは単なる食事指導ではなく、食を楽しむ心の土台を育てることにもつながります。
また、歌詞の中に登場するとうもろこしの特徴——「粒」「ひげ」「ツヤツヤした黄色」——を指差ししながら歌うと、2〜4歳児でも言葉と実物がつながりやすくなります。覚えやすいリズムなら問題ありません。
保育所保育指針では、食育のねらいとして「自然の恵みとしての食材への気付きや感謝」を育てることが明記されています。歌詞に「ありがとう」や「大切に育てられた」というメッセージが含まれているものを選ぶと、ねらいと実践が一致しやすくなります。
参考情報として、歌と食事の関係を解説した保育向けコラムも参照してください。
とうもろこしの歌の歌詞を使った振り付けと手遊びのアイデア
とうもろこしの歌に振り付けをつけると、子どもの集中力が一気に高まります。これは理由があります。歌とリズムに合わせて体を動かすことで、子どもは「聞く→感じる→動く」という身体全体の学びが同時に起きるからです。楽しさの密度が上がります。
特に1〜3歳クラスでは、振り付けがシンプルなほど全員が一緒に楽しめます。以下に保育現場で使いやすい振り付けアイデアをまとめました。
- 🌽 「とうもろこし」の部分:両手で頭の上に「とうもろこし」の形を作る(両手を重ねて縦に上げる)
- 🙌 「ありがとう」の部分:両手を合わせておじぎ
- 👐 「食べよう」の部分:両手を口に向かって運ぶ動作
- 🎶 サビ:手拍子でリズムをとる
小島よしおバージョンは「ヤササイズ(野菜サイズ)」という体操要素があり、身体を大きく動かすことができます。夏場の室内活動や、外遊びができない雨の日の時間つぶしにも最適です。保育実習中の学生にも取り組みやすく、子どもと一緒に盛り上がれる点がとても使いやすいです。
一方で、有坂卓訊版のようなスローテンポな歌には、静かで優しい振り付けが似合います。「育ってくれてありがとう」では、両腕を大きく広げて包み込むような動作が合います。自然と子どもたちが落ち着いた雰囲気になります。
振り付けを考える際のポイントをまとめると、年齢に合わせた動作の「難易度調整」が最重要です。
| 年齢 | おすすめの動作 |
|---|---|
| 0〜1歳 | 保育士が手を持って一緒に動かす |
| 2〜3歳 | 手拍子・頭の上で形を作る |
| 4〜5歳 | 全身を使った振り付け・グループ動作 |
これを参考に、クラスの発達段階に合わせてカスタマイズしてみてください。
とうもろこしの歌詞と連動する保育の豆知識で子どもの興味を引く
歌を歌うだけで終わらせないのが、保育のプロの工夫です。歌詞に出てくる「とうもろこし」について、子どもたちに豆知識を伝えると、好奇心が刺激されて食への関心がさらに高まります。
まず、保育でも使いやすいとうもろこしの豆知識を紹介します。
ひげと粒の数は同じという事実は、子どもたちへの「驚き体験」として特に効果的です。とうもろこしのひげは1本1本が「めしべ」で、それぞれの粒から伸びています。1本のとうもろこしには約500〜600粒の実があり、ひげの本数もほぼ同じ500〜600本です。ひげが粒の数と一致するのは、受粉の仕組みからきています。
(出典:tenki.jp「トウモロコシのひげの本数と粒の数は同じ!」)
さらに、とうもろこしの粒は必ず偶数になるという雑学もあります。成長する過程でそれぞれの粒が2つに分裂するため、奇数になることはないのです。これは自由研究のネタにもなります。
栄養面でも伝えたいことがあります。とうもろこしは米・小麦と並ぶ「世界三大穀物」のひとつです。ビタミンB1・B2、カリウム、食物繊維が豊富で、夏バテを防ぐ力があります。保育現場で「どうして夏にとうもろこしを食べるの?」と聞かれたときに、5歳児でも理解できる言葉で説明できると良いです。
たとえば「とうもろこしを食べると、暑い夏でも疲れにくくなる太陽の栄養が入ってるんだよ」という言葉かけは、子どもたちに伝わりやすいです。
歌を歌い、豆知識を伝え、実物に触れる——この3ステップを組み合わせることが、保育でのとうもろこしへの興味づけに最も効果的です。
とうもろこしの歌の歌詞を誕生日会や季節の行事に活用する独自の視点
多くの保育士が「とうもろこしの歌=夏の食育ソング」として使うなかで、有坂卓訊版の歌詞をじっくり読み直すと、別の使い方が見えてきます。歌詞には「生まれてくれてありがとう」「育ってくれてありがとう」「スクスクと背が伸びて、いつかぬかれちゃうんだろうね」という言葉が並んでいます。これは「夏野菜の歌」というより、親から子への愛情と成長を祝うメッセージそのものです。
つまりこの歌は、保育園の誕生日会にそのまま使える感動的なバースデーソングとして機能します。「ハッピーバースデー」のフレーズも歌詞内に登場するため、誕生日の子どもを主役にして歌うと、保護者も感動する場面が生まれます。
また、卒園式や進級のタイミングでも使えます。「手がかからなくなって、さみしくなっちゃうけれど、もどってきたらまたすこしあまえてほしいよ」という歌詞のくだりは、まさに旅立ちを見送る保育士の気持ちと重なります。
活用イメージをまとめると、次のとおりです。
- 🎂 誕生日会:誕生日の子どもに向けて全員で歌う(ハッピーバースデーの代わりに、または後に歌う)
- 🌸 進級・卒園式:1年間の成長への感謝として担任保育士が歌う
- 🌽 夏の食育活動:皮むき体験の前後に歌って、とうもろこしへの親しみを高める
- 👨👩👧 保護者参観:親子で一緒に歌い、食育と親子の絆を結ぶ
同じ歌でも「いつ歌うか・誰に向けて歌うか」によって全く異なる感動が生まれます。それが保育の歌の奥深さです。小島よしおバージョンはエネルギッシュな盛り上がりに、有坂卓訊バージョンは感情に寄り添う場面に——使い分けることで、保育の幅が格段に広がります。
有坂卓訊は全国の保育園・児童館を訪問しながら野菜をテーマにした歌を届ける活動を続けており、34都道府県で活動実績があります。「ためしてガッテン」でも楽曲が使用されるなど、食育専門ミュージシャンとしての認知度も高まっています。
有坂卓訊「トウモロコシの歌〜みんなうたってね〜」歌詞ページ(TuneCore Japan)
歌を知るだけでなく、歌の「使いどき」を知ることが保育士としての強みになります。それが原則です。


