イカの歌バンプを保育で活かす使い方と背景知識
「いか」の歌詞は、じつはラブソングなのに子どもが大喜びするという逆転現象が起きています。
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イカの歌バンプとは?プラネタリウム収録の隠しトラックの正体
BUMP OF CHICKEN(バンプ・オブ・チキン)は、1996年に千葉県佐倉市で結成された4人組ロックバンドです。藤原基央・増川弘明・直井由文・升秀夫の4名からなり、「弱者の反撃」を意味するバンド名でも知られています。「天体観測」や「カルマ」などのヒット曲を多数持ち、2001年以降、数多くのアーティストに影響を与えてきた存在です。
「いか」は、2005年7月21日にリリースされたBUMP OF CHICKENの10枚目シングル「プラネタリウム」のCDに収録されている、いわゆる「隠しトラック(シークレットトラック)」です。CDのケースにはタイトルがクレジットされておらず、知っている人だけが気づくという形式になっています。
作詞・作曲はBUMP OF CHICKENとクレジットされており、藤原基央が手がけた楽曲です。「プラネタリウム」のシングルは「銀河鉄道」との2曲構成でオリコン週間チャート最高4位を記録し、日本レコード協会のプラチナ認定を取得した大ヒット作でもあります。
「いか」はその表向きの顔とは全く異なる、コミカルかつユニークな楽曲です。これが基本情報です。
イカの歌バンプの歌詞の意味と「イカ」連呼の仕掛けを解説
歌詞の内容を読むと、「君の肌はとても白くて 見とれてしまうぜ」「太陽の下で輝いてるね 誰もかなわない」と、海辺でのビキニ姿の女性への恋心を描いたラブソングとして始まります。夏の海、白い肌、揺れる髪、唇へのキス…と、どこから見ても「夏の恋」の詩として成立しています。
ところが、サビの部分で「イカ イカ イカ イカ イカ イカ イカ イカ」と連続で繰り返されます。つまり感情が高まる場面で「イカ」が登場するわけです。歌詞の最後に「君のビキニ 白い三角」と締めくくられることで、ビキニの水着を「イカ」にたとえているという解釈が広くされています。
意味深なラブソングの文脈でイカが繰り返される構造は、聴いた瞬間に笑いを誘います。これがBUMPファンの間で「傑作隠しトラック」として語り継がれている理由です。
また、歌詞には「君の足はとても長くて」「僕の指にからまる様で するりと逃げていく」など、じわじわくる表現が随所に散りばめられています。これは偶然の産物ではなく、藤原基央が意図的にユーモアを込めて書いた結果です。つまり「遊び心のある隠しトラック」が基本です。
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 楽曲タイトル | いか |
| 収録作品 | プラネタリウム(シングル、2005年) |
| 作詞・作曲 | BUMP OF CHICKEN(藤原基央) |
| 特徴 | CDケースへの曲名非記載の隠しトラック |
| 歌詞の構造 | ラブソング+サビで「イカ」連呼 |
| バラエティ活用 | 「ぷっ』すまのイカ部」企画(2013年〜) |
Wikipediaの「プラネタリウム (BUMP OF CHICKENの曲)」には、シングルのリリース情報と隠しトラック「いか」の番組活用実績が記載されています。
イカの歌バンプを保育士が活用できる場面とねらい
「イカ」という言葉は子どもにとって非常に親しみやすい存在です。海の生き物というテーマは、夏の保育活動や水遊びの導入、図鑑や絵本と連動した自然探究の場面にも接続しやすく、季節感のある活動につなげることができます。
実際、保育の現場では「イカイカスイカ」という別の手遊び歌が夏の定番として広く使われており、子どもたちはイカという存在に反応しやすいことが確認されています。この反応のしやすさは、BUMP OF CHICKENの「いか」をきっかけにした導入活動でも応用が効きます。
具体的な活用場面としては次のようなものが考えられます。
- 夏の朝の会・集まりの時間の導入:「イカ イカ イカ」の部分を子どもと一緒に声に出すだけで、一体感が生まれます。
- 海・夏の生き物テーマの製作活動の前:イカの絵を描いたり、紙皿でイカを作る工作活動への橋渡しとして使えます。
- 子どもとのコミュニケーションのきっかけ:「イカって何本足があるかな?」という問いかけにもつながります(正解はイカの足は10本です)。
手遊びや音楽活動のねらいは、指先・腕の微細運動による脳の発達促進、リズム感と表現力の向上、歌を通した言語発達、仲間とのやりとりによるコミュニケーション能力の育成などが挙げられます。これらのねらいはBUMPの「いか」を楽しく紹介する活動の中でも自然に達成できます。
ただし、「いか」の歌詞には「ビキニ」「キスをするたび」などの表現が含まれているため、そのまま子どもに歌わせる楽曲としての使用は不向きです。活用するとしたら「イカ」という音のユニークさや、ユーモアあるバンドの文化を紹介する形が適切といえます。
マイナビ保育士のコラムでは、手遊びのねらいや保育活動への導入方法が詳しく解説されています。
イカの歌バンプが生まれた背景とBUMP隠しトラックの文化
BUMP OF CHICKENは1998年の自主制作CDから現在に至るまで、CDリリース作品にほぼ必ず隠しトラックを収録してきたバンドです。2025年現在、その総数は47曲にも上ります。
隠しトラックの特徴は、「笑わせること」に特化していることです。架空のバンドの設定や寸劇、ギャグ歌詞など、通常の楽曲とは全く異なる「遊び心」が込められています。ファンの間では「シークレット・トラック」と呼ばれ、CDを購入した人だけが得られる特別な体験として評価されています。
「いか」はその中でも特に人気の高い1曲です。ラブソングとしての構造が完成されているのに、サビで「イカ」と連呼されるという落差の大きさが笑いのポイントになっています。隠しトラックでありながら2013年12月以降にフジテレビ系バラエティ番組『ぷっ』すまの「イカ部」企画で曲の一部が使われたことで、BUMPファン以外にも認知が広まりました。
これは意外ですね。CDを買った人しか知らないはずの隠し曲が、テレビ番組で公に紹介された例は非常に珍しいことです。
バンドの楽曲に込められた遊び心を知ることは、保育士としての引き出しを増やすことにもつながります。子どもに「大人でもこんなに楽しんで遊んでいる」という姿勢を見せることができるからです。
BUMP OF CHICKENの隠しトラック全47曲の一覧と詳細解説は、こちらのブログ記事が参考になります。
保育士目線で見た「イカの歌バンプ」の独自活用アイデア
保育の現場では、子どもの「なぜ?」「どうして?」という好奇心を引き出す導入が、活動全体の質を左右します。「イカの歌バンプ」はその導入の材料として、これまであまり使われてこなかった独自のアプローチを提供してくれます。
たとえば、年長クラス(5〜6歳)の子どもを対象に「お兄さんお姉さんが聴くような音楽にも、じつはイカが出てくるんだよ」と話しかけるだけで、子どもの目が一気に輝きます。このように「大人の世界とつながる体験」を与えることは、自己肯定感を高める上でも有効とされています。
さらに発展させると、こんな活動の流れが考えられます。
- ステップ1:「イカ」の絵本や図鑑を見せて、実物の生き物に興味を持たせる
- ステップ2:「イカって面白い音だよね。お兄さんたちがイカって歌う曲があるよ」と「いか」を短く聴かせる(「イカ イカ イカ」の部分のみ)
- ステップ3:子どもたちが自分でもイカにちなんだ言葉あそびや替え歌に挑戦する
この流れは「音楽→生き物への興味→言語表現→創造活動」という発達を自然につなぐ導線になっています。これは使えそうです。
また、保護者向けの保育便りで「先生のおすすめ音楽コーナー」を設けている保育園では、「こんな隠れた名曲があります」という形でBUMPの「いか」を紹介することで、保護者との会話のきっかけにもなります。特に1979年生まれのBUMPメンバーと同世代である、30代後半〜40代の保護者層にとっては懐かしさと驚きが重なる話題です。30代後半の保護者がBUMPファンであった可能性は非常に高く、共通の話題として機能することが期待できます。
「知っている文化を保育に活かす」という発想が原則です。
最後に整理しておきます。BUMP OF CHICKENの「いか」は、子ども向けの楽曲ではありませんが、「イカ」という身近な生き物の言葉を通じて、音楽の楽しさ・ユーモアの文化・大人の遊び心を子どもに伝えるきっかけになりえる素材です。保育士としての幅を広げる1曲として、ぜひその存在を知っておいてください。


