カエルの合唱輪唱の歌を保育で使い倒す完全ガイド
「ケロケロ」で歌うと保護者からクレームが来ることがあります。
カエルの合唱輪唱の歌の由来と歌詞の正しい知識
「かえるの合唱」は、保育現場でこれほど歌われているにもかかわらず、そのルーツを正確に知っている保育士は意外と少ないものです。実はこの曲、日本生まれではありません。原曲は19世紀ドイツの童謡「Froschgesang(フロシュ・ゲサング)」です。「ぶんぶんぶん」や「かっこう」と同じく、ドイツ発の曲が日本の子どもたちに定着したケースになります。
由来を知っておくと、保育の現場でぐんと応用が広がります。
原曲のドイツ語歌詞を意訳すると「長い夏の夜には、カエルの歌が聞こえてくる」という内容で、日本語版とほぼ同じ意味です。日本語版は、玉川学園の音楽教師であった岡本敏明が訳詞したもので、1930年にスイスの教育者ツィンメルマン博士が来日した際に授業で使ったのがきっかけでした。つまり「かえるの合唱」は、スイス経由でドイツ民謡が日本に入り、岡本敏明の手で日本語になった曲です。これは知っておくと保護者への説明にも役立ちます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式曲名 | かえるの合唱(かえるのがっしょう) |
| 通称 | かえるのうた(かえるの歌) |
| 原曲 | Froschgesang(ドイツ民謡・19世紀) |
| 日本語訳詞 | 岡本敏明 |
| 日本への伝来 | 1930年、ツィンメルマン博士(スイス) |
さて、歌詞についてよく話題になるのが「ケロケロ」か「ゲロゲロ」かという問題です。これは地域差が根強くあります。
実は、岡本敏明の日本語訳詞では「ケケケケ ケケケケ」が正式とされています。しかし現場で使われているのは「ケロケロケロケロ」「ゲロゲロゲロゲロ」「ゲゲゲゲ…」など複数のパターンがあり、関東では「ケロケロ」、大阪では「ゲロゲロ」と習った、という声も多く聞かれます。
つまりどれも間違いではないのです。
この事実を知らずに「ゲロゲロは間違い」と保護者に言ってしまうと、かえってトラブルになることがあります。「園ではケケケケと歌っています。ご家庭のバージョンも地域の歌い方として正しいですよ」と伝えるだけで、摩擦を防げます。保育士として地域差を把握しておくことは、保護者対応において時間と信頼の両方を守るための知識になります。
参考情報:かえるの合唱の歌詞・原曲・伝来経緯についての詳細
かえるの合唱(かえるのうた)童謡の歌詞・試聴 – 世界の民謡・童謡
カエルの合唱輪唱の仕組みと保育での活かし方
「輪唱」と聞くと難しく感じる保育士もいますが、構造自体はとてもシンプルです。同じメロディを、グループを分けて少しずらしてスタートさせるだけ。その結果、声が重なり合い、まるでハーモニーが生まれたように聞こえます。
これが輪唱の仕組みです。
音楽用語では「カノン形式」と呼ばれ、パッヘルベルの「カノン」もこの仕組みを使っています。輪唱は「完全に同じメロディを追いかける形式」、カノンは「同じ型で異なる音程で追いかける形式」という違いはありますが、「かえるの合唱」は輪唱の代表曲として広く知られています。
なぜ「かえるの合唱」が初めての輪唱にピッタリなのか、理由が3つあります。
- 🎵 歌詞が1番のみ・短い:歌詞を覚える時間が不要。すぐ輪唱に入れます。
- 🎵 2小節ごとにどこからでも入れる:入るタイミングをつかみやすく、失敗しにくい。
- 🎵 4拍子がはっきりしている:リズムが安定していて崩れにくい。
輪唱を成功させるには「音程」と「リズム」が土台です。
特に重要なのが、4拍子を体でしっかり刻む練習です。たとえば「1拍目に膝を曲げて、2・3・4拍目に手を叩く」という動作を歌に合わせてやるだけで、子どもの体にリズムが入りやすくなります。このリズム感があると、輪唱で他のグループの声が聞こえてきても、つられにくくなります。
また、「ケロケロ」や「ゲロゲロ」など鳴き声を表すオノマトペの部分は、特につられやすいポイントです。声に勢いがつきすぎて音量が上がり、相手パートの声に飲み込まれてしまうことが多いです。対策として「ケロケロは小声のカエル」「クワクワは元気なカエル」など声量に名前をつけてゲーム化すると、子どもが声のコントロールを楽しみながら練習できます。
これは使えそうです。
視覚的な合図も効果的です。カエルのカードを上げる、指で「1・2」と数えるなど、耳だけでなく目でも入るタイミングを確認できるようにすると、特に年少クラスでの導入がスムーズになります。
参考:輪唱の導入ステップと声量コントロールの工夫について
童謡「かえるのがっしょう」輪唱以外にも様々な遊び方を紹介 – ひまわりの歌
カエルの合唱輪唱の歌の年齢別導入ステップと声かけ
「かえるの合唱」は年齢を問わず使える曲ですが、ねらいは年齢によって大きく変えることが大切です。全クラスに同じアプローチをすると、0〜1歳クラスでは混乱が起き、4〜5歳クラスでは物足りなくなります。年齢に合わせた設計が、活動の成功率を決めます。
【0〜1歳クラス】
この時期は「歌を覚える」ことはねらいにしません。一定のリズムを安心した場で繰り返し聴かせることが中心です。保育士が大きく口を動かして「ケロケロ」を誇張して見せると、子どもが自然に口を動かして模倣しはじめます。音楽のリズムに体を揺らし始めるのは生後5〜6か月ごろからと言われており、2歳前後になると音楽に合わせて声を出し始める子も増えてきます。焦らないことが基本です。
【2〜3歳クラス】
声を出す楽しさと言葉遊びが伸びやすい時期です。「ケロケロケロケロ」をみんなでそろえること自体が活動として成り立ちます。ルールは1つだけに絞ると集中が続きます。「最後まで止まらずに歌いきる」だけでも十分な達成感になります。手遊びや体の動きを加えると、歌が苦手な子でも参加できる入口が増えます。
【4〜5歳クラス】
輪唱や役割交代に挑戦できる年齢です。「先に歌う係」「後から入る係」を作り、途中で交代するだけでも活動の集中が持続します。輪唱が難しい子には「ケロケロだけ担当」「クワクワだけ担当」という部分参加を許すと、全員に成功体験が残ります。輪唱の前に1〜2呼吸の静かな時間を作ると、耳が「聴く」状態に切り替わり、入りのタイミングが整いやすくなります。
| 年齢 | ねらい | 活動の例 |
|---|---|---|
| 0〜1歳 | リズムを安心して浴びる | 保育士が口形を誇張して見せる、体を揺らす |
| 2〜3歳 | 声の楽しさ・言葉遊び | ケロケロをそろえる、手遊びを加える |
| 4〜5歳 | 輪唱・役割・聴く力 | 先後グループ交代、部分参加の設定 |
声かけのポイントは、輪唱が崩れても「失敗」扱いにしないことです。
声が混ざってしまう瞬間は、子どもが相手の声に反応できている証拠でもあります。「あ、声が重なったね!おもしろいね!」と拾うと、子どもは次の挑戦に前向きになります。「間違えないように」という声かけより「どんな音が聴こえた?」という問いかけの方が、音楽を楽しむ力を伸ばします。
参考:保育における輪唱の年齢別アプローチと導入の流れ
【保育】小さな子どもにオススメ!歌いたくなる楽しい輪唱 – RAG Music
カエルの合唱輪唱の歌を広げる遊び方と手遊びのアイデア
「かえるの合唱」は、歌うだけで完結させるには少しもったいない曲です。構造がシンプルな分、アレンジの余地が多く残っています。歌を核にして、遊びの幅を広げていくことで、1つの曲から複数の活動を生み出せます。
まず、手遊びの基本パターンを整理します。振り付けは3つだけに絞るのがコツです。
- 🤲 「かえるのうたが」:両手を口元に当てて歌っているポーズ
- 👂 「きこえてくるよ」:片手を耳に当てて聴くポーズ
- 🐸 「クワ/ケロケロ」:指を曲げてぴょんぴょん、または手首で波の動き
シンプルなルールが集中を生みます。
ここに「声を小さく」「動きを止める」「ジャンプを1回」などのバリエーションを加えるだけで、同じ曲でも活動の難易度を調整できます。雨の日の室内では座ってできるバージョンを使い、ホールや園庭では立って動けるバージョンを使うといった切り替えができると便利です。
リズム遊びとして発展させる方法もあります。歌詞の音節に合わせて膝や肩など体の部位を叩く「音階あそび」は、「ドレミファミレド」の音の高低差を体で感じるための活動です。足首(ド)→ひざ(レ)→おなか(ミ)→胸(ファ)→肩(ソ)→頭(ラ)と対応させると、音の上がり下がりが視覚化され、音感の基礎づくりにもつながります。
大人数で楽しめるゲームも効果的です。鬼カエルを1人選び、歌いながら休符のタイミングでジャンプして、歌い終わりに鬼カエルが手を叩いた回数と同じ人数で集まり手をつなぐ「手つなぎカエル」というゲームは、数の認識・周りとのタイミング合わせ・集中力・脚力の強化が同時に育てられる活動です。6月の製作活動(カエルのお面など)と組み合わせると、より世界観が広がります。
意外な発展アイデアとして、「カエル以外の動物で歌う」という模倣遊びがあります。1番がカエルで「ゲロゲロ」なら、2番はうさぎで「ぴょんぴょん」、3番はぞうで「パオパオ」など、子どもに動物と鳴き声を決めさせると、想像力と発語が同時に動きます。歌いながら体で動物を表現するので、表現活動にもつながります。
参考:かえるの合唱を使った様々な遊び方の詳細
童謡「かえるのがっしょう」輪唱以外にも様々な遊び方を紹介 – ひまわりの歌
カエルの合唱輪唱の歌に活かす「音の環境」づくりという独自視点
検索上位の記事では「歌詞の確認」「手遊び」「輪唱のやり方」が中心に扱われていますが、保育の現場でこれらが機能するかどうかを決める要素がもう一つあります。それが「音の環境」です。
音の環境が整っていないまま輪唱を始めると、何度練習しても崩れ続けます。
特に「ケロケロ」「ゲロゲロ」など子どもが興奮しやすい音は、始める前の状態づくりが結果を大きく左右します。具体的な工夫として、床にカエルの足跡テープを貼り「足跡に立って歌う」というルールを作ると、言葉で注意しなくても自然に立ち位置と間隔が整います。壁に「カエルの耳(聴くマーク)」を貼り「耳のマークを見たら聴く」にするだけで、切り替えが視覚的にできます。
これは時間の節約にもなります。
「音のバリエーションを許す環境」を意図的に作ることも独自の視点です。「ケロケロ」「ケケケケ」「ゲロゲロ」という揺れがあると分かっているなら、「今日はどれで歌う?」と子どもに選ばせる活動設計もできます。選択制にすると、子どもは「自分たちで決めたルールを守る」側に回りやすくなり、結果として輪唱の導入もスムーズになります。
さらに季節の音とつなぐ工夫も有効です。梅雨の時期に「雨音(しとしと・ざあざあ)を手拍子で作ってから歌う」という流れにすると、子どもの耳が「リズムを聴く」状態に切り替わり、そのまま輪唱の土台になります。「歌→手遊び→輪唱」と進めるより、「環境音→手拍子→歌→輪唱」の順にすると、耳が整った状態で輪唱に入れるクラスもあります。
安全面と配慮についても一言触れておきます。ジャンプや移動を伴う活動では「前に進まない」「腕を大きく振らない」などのルールを事前に短く共有することが大切です。また、音量が大きくなりやすい輪唱では、聴覚に敏感な子への配慮として、耳栓ではなく「距離の選択」(少し後ろや出入口付近)や「参加形態の選択」(手だけ参加、口パクのみ)を用意しておくと、クラス全体の安心感が高まります。
活動のねらいを「音楽を楽しむ」ことに置くなら、全員が同じ形で参加することよりも、全員が何らかの形で関われることの方が重要です。
輪唱が「うまくできること」ではなく「声を合わせる体験」として残れば、それで十分に価値があります。保育士が音楽を好きかどうかが、子どもの歌との関係に確実に影響します。難しく考えすぎず、まず自分が楽しんで歌うことが、実は一番の環境づくりになります。
参考:岡本敏明と輪唱教育論に関する学術的解説(玉川大学)
玉川豆知識 No.219 岡本敏明とかえるの合唱 – 玉川学園

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