ウータン歌を保育士が活用する場面と選び方のコツ

ウータン歌を保育士が現場で使いこなすための完全ガイド

うーたんの歌は「ただ流すだけ」では、子どもの発達に響かないことがあります。

ウータンの歌:保育士が知るべき3つのポイント
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うーたんの名前の由来は「歌が好き」だから

うーたんはNHK Eテレ「いないいないばあっ!」に2003年から2023年まで20年間出演した操り人形。名前の由来は「歌が好き」なことからつけられており、その歌声とマラカス音で多くの乳幼児を魅了してきました。

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生活習慣の歌が保育の場面で特に役立つ

おきがえ・ねんね・トイレ・歯磨きなど、子どもが苦手な生活習慣の場面にあわせた歌が多数あります。歌と人形劇でうーたんと一緒に楽しみながら、自然と生活習慣が身につくよう設計されています。

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GReeeeNが作詞作曲した曲も収録されている

「ダカランド」はアーティストGReeeeNが作詞作曲した人気曲。タイトルの意味は「ダからドへと進んでいく」という成長の物語です。子どものダンス意欲を高めやすい楽曲として保育現場でも広く活用されています。

ウータン歌の基本知識:キャラクターと歌の成り立ちを知る

 

うーたんとは、NHK Eテレの幼児向け番組「いないいないばあっ!」に登場した操り人形のキャラクターです。2003年4月に初登場し、2023年3月まで実に20年間番組に出演しました。保育士として現場で活用するなら、まずキャラクターの背景を知っておくことが大切です。

声を担当したのは間宮くるみさん、キャラクターデザインはまついあやさんが手がけました。設定では「音楽の国」出身の小さな妖精で、年齢は1歳半くらい。男の子でも女の子でもない、という設定になっています。これが0〜2歳の乳幼児と同じ年齢感に設定されており、子どもたちが親しみやすい理由の一つです。

「うーたん」という名前は、歌が好きなことからつけられました。頭部の左右についている丸い物体がトレードマークで、なかにはマラカスが仕掛けられています。嬉しいことがあると「ウーッ、うーたん!」と鳴き声をあげながら顔を左右に振り、マラカスを鳴らす姿が子どもたちの心をつかんでいました。これは使えそうです。

うーたんが所属する「いないいないばあっ!」は、実は世界初の0〜2歳児を対象にした番組として1996年に放送開始した番組です。NHKのプロデューサーが1989年の研究報告「テレビがある時代の赤ちゃん」をもとに、小児科医や大学研究者と共同開発しました。つまり、うーたんの歌は「なんとなく作られた子ども向け歌」ではなく、乳幼児の発達を科学的に研究した上で設計された番組の一部です。

赤ちゃんの集中力は2〜3分程度とされています。そのため番組は1コーナーを短く区切り、BGMを最低限にして会話を引き立てる構成になっています。この設計思想を知っておくと、保育現場での歌の使い方にも応用できます。

NHK放送文化研究所「いないいないばあっ!が生まれるまで」~番組開発の背景と乳幼児研究の詳細が読めます

ウータン歌の主要曲一覧:保育場面別に使える定番ソング

うーたんが出演した「いないいないばあっ!」には、保育現場で活用しやすい楽曲が多数あります。場面別に整理することで、どの歌をいつ使えばよいかが明確になります。

まず、運動・体操の場面で使いやすい曲として「わ〜お!」があります。「わ〜お!」はリズムが明快で、子どもが体を動かしやすい構成です。0〜1歳児クラスでの朝の体操にそのまま活用でき、ワンワンやうーたんのキャラクターが好きな子どもへの導入にも効果的です。

次に「ダカランド」は、GReeeeNが作詞作曲した曲で、ダンス要素が強い一曲です。「ダからドへと進んでいく成長の物語」というタイトルの意味が示す通り、できなかったことがだんだんできるようになる、という子どもの成長テーマに合っています。1〜2歳児クラスのダンスや自由遊びの場面でBGMとして流すと、自然と体が動き出す子どもが増えます。

生活習慣の場面では「ばあ!っておきがえ」「おきがえぴょんぴょこ」などのお着替えソングや、「ねんねだよ、うーたん」に代表される眠りに誘う歌があります。

場面 曲名 特徴
朝の体操 わ〜お! テンポが良く体を動かしやすい
ダンス・自由遊び ダカランド GReeeeN作詞作曲、成長テーマ
お着替えの促し ばあ!っておきがえ 着替えの呪文「ぽちりんちょ♪」付き
お昼寝・寝かしつけ ねんねだよ、うーたん ゆったりしたテンポで安心感を与える
トイレトレーニング おまるんのうた うーたんの仲間「オマルン」が登場
歯磨き ハミガキマンのうた うーたんの仲間「ハミガキマン」が登場

「ひとりっこカバッこ」など物語性のある歌は、読み聞かせや人形遊びと組み合わせると効果的です。生活習慣の歌が原則です。

ウータン歌が乳幼児の発達に与える科学的な効果

うーたんの歌を保育現場で使う際に知っておきたいのが、歌が乳幼児の発達に与える効果についての知識です。感覚的に「子どもが喜ぶ」だけでなく、発達の根拠を理解することで、保護者への説明にも説得力が増します。

音楽のリズムは、乳児にとって心地よい刺激となります。規則的なリズムが赤ちゃんの心拍数や呼吸と自然に同期することで、リラックス効果をもたらします。特にゆったりしたテンポの歌は、母親の胎内で聞いていた心音や呼吸のリズムを思い出させる働きがあるとされています。うーたんのねんね系の歌は、このリラックス原理を利用した構成になっています。

赤ちゃんが音楽に反応するのは生後5〜6ヶ月頃からとされています。ただし、母親の声は胎内にいる頃から聞こえており、声の判別も早くから始まっています。0歳クラスで歌をかけても効果が薄いと感じる方もいますが、声かけや歌いかけ自体は早期から発達を支えています。

特に注目したいのが「ことば」への効果です。歌には日常会話にない独特のリズムや言葉の繰り返しが含まれています。「ダカランド」のように「ダンダンヂンヂン」「ドンドン」といった擬音語・擬態語が多い曲は、言語発達の基盤となる音への感受性を高める働きがあります。

わらべうた研究によると、歌遊びは「歌唱能力」「リズム感」だけでなく、言語能力・社会性・自立心・人間関係能力など、子どもの力を多面的に伸ばす可能性があるとされています。うーたんの歌は伝統的なわらべうたではないものの、繰り返しのメロディー・参加型の構成という点では共通する要素を持っています。

「乳幼児の発達に沿う保育の歌を選曲する必要性」白藤学院大学~0〜2歳の乳児期の心体の発達と選曲の関係について詳しく読めます

つまり、うーたんの歌は「楽しいだけ」ではないということです。発達段階に合わせて曲を選ぶ意識を持つと、保育の質が高まります。

ウータン歌を保育の生活場面に組み込む実践的な使い方

うーたんの歌を「ただ流す」のと「意図を持って使う」のでは、子どもへの効果が大きく変わります。ここでは保育の生活場面ごとに、具体的な活用方法を紹介します。

お着替えの場面では、「ばあ!っておきがえ」の歌を使うと効果的です。「おきがえボダンぽちりんちょ♪」という呪文のような歌詞が子どもの興味を引き、着替えへの抵抗感を減らしてくれます。着替えを嫌がる子どもに対して「一緒に呪文を唱えよう」と声をかけるだけで、スムーズに着替えが始まることがあります。保育士が先に歌いながら着替えの手順を見せると、真似をする子どもが増えるという実感を持つ保育士も多いです。

お昼寝・寝かしつけの場面では、ゆったりしたテンポのうーたんの歌が役立ちます。「ねんねだよ、うーたん〜」の歌詞は、保護者のなかにも記憶している方が多く、家庭での睡眠ルーティンと連続させやすいというメリットがあります。保育園でも家庭でも同じ歌が流れることで、子どもに「眠る時間だ」という安心感を与えることができます。

トイレトレーニングの場面では、うーたんの仲間「オマルン」が登場するトイレの歌が使えます。子どもが「オマルンと一緒にトイレする」という感覚を持てるので、トイレを怖いと感じる子どもの緊張をほぐすきっかけになります。

🎯 使い方のポイント。

  • 歌をかける前に「うーたんと一緒にやろう!」と声をかけることで、子どもの動機づけが高まります
  • 歌の途中で保育士が体の動きを合わせると、子どもが模倣しやすくなります
  • 同じ場面に同じ歌を使い続けることで「この歌 → この行動」という条件づけが生まれます

生活習慣の歌と場面の組み合わせは、子どもに「次に何が起こるか」を予測させる力を育てます。これは安心感につながるだけでなく、見通しを持って行動する力の土台にもなります。

Prairie Kids「いないいないばあっ!できたよ!」シリーズ~うーたんと仲間たちによる生活習慣コンテンツの詳細

保育士だけが知るウータン歌の意外な活用法:おたよりや保護者連携にも使える

うーたんの歌は、実は保育士と保護者をつなぐコミュニケーションツールとしても活用できます。これは検索上位の記事ではほとんど触れられていない独自視点です。

多くの乳幼児の保護者は、うーたんの歌を知っています。0〜2歳の子どもを持つ保護者なら、「いないいないばあっ!」を日常的に見ていたか、子どもが好きで一緒に見ていた経験があります。おたよりや保護者向けのコメントに「今月はうーたんの歌(わ〜お!)を使って朝の体操を楽しんでいます」と一言添えるだけで、保護者の共感を得やすくなります。

保護者が「あの歌か!」と思い出せる情報を伝えることで、家庭でも同じ曲を流すきっかけになります。保育園と家庭で同じ歌が使われると、子どもに一貫した生活リズムが生まれます。これは特に、保育園に慣れるまでの0歳・1歳クラスで、子どもの安心感を高める効果があります。

また、保護者向けの子育て情報発信として「うーたんの歌はおきがえ・ねんね・歯磨きなど生活習慣別に分かれています。お家でも流してみてください」と案内することも効果的です。動画配信サービスにも「いないいないばあっ!できたよ!」シリーズが配信されており、保護者が家庭で使いやすい状況が整っています。

うーたんが2023年に「いないいないばあっ!」を卒業したことで、番組を見ていた世代の保護者が増えています。自分が子どもの頃に見ていたキャラクターを、今度は子どもと一緒に楽しんでいる、という感動を保育士が後押しできます。うーたんへの愛着は今も根強く、グッズや絵本も継続して販売されています。

🌟 保護者連携アイデア。

  • おたよりに「今月のうーたん活用シーン」を1行追加する
  • 「家庭でも使えるうーたんの歌リスト」をクラス便りに掲載する
  • うーたんのぬいぐるみや絵本がある家庭には、歌とセットで使うよう提案する

「うーたんの歌を共通言語にする」というアプローチが条件です。保育士と保護者の会話のきっかけが自然に生まれます。

うーたんは2024年に21年間の出演に幕を下ろしましたが、後継キャラクター「ぽぅぽ」に引き継がれた今も、歌の資産は現役で使い続けることができます。親しみのあるうーたんの歌と、新しいキャラクターの歌を上手に組み合わせることが、これからの保育現場での賢い活用法です。

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