やまのワルツ歌の歌詞・背景と保育活動での活かし方
「やまのワルツ」は秋の歌というイメージがありますが、実は保育士の間で1年中歌われている定番曲です。
やまのワルツの歌詞全文と「ロンリムリム」の正体
「やまのワルツ」の歌詞は、シンプルかつ夢のある構成になっています。作詞は香山美子(こうやまよしこ)、作曲は湯山昭(ゆやまあきら)で、「すてきなやまのようちえん」という舞台に、時刻ごとに動物たちが登場するという展開が繰り返されます。
【歌詞全文】
| 番 | 時刻 | 登場キャラクター |
|---|---|---|
| 1番 | 8時 | リスのぼうや |
| 2番 | 9時 | やぎのぼうや |
| 3番 | 10時 | くまのぼうや |
各番に共通するサビは「ロンリムリム ロンラムラム ロンリムリムロン」という言葉です。この「ロンリムリム」という言葉の意味を気にする保育士さんは少なくありません。正体は、意味を持たない「囃子詞(はやしことば)」です。
ロシア民謡でよく登場する「トゥリャ トゥリャ トゥリャ」と同じ役割で、言葉そのものに意味はなく、メロディーのリズムとメルヘンの雰囲気を引き立てるために用いられています。つまり「意味を子どもに説明しなくてOK」ということですね。
音楽評論家の視点からも、「他愛もないとも言えるシンプルな歌詞に、湯山昭が目の覚めるような美しいワルツのメロディをつけている」と評価されています。保育士として「ロンリムリムって何?」と子どもに聞かれたら、「楽しい気持ちを表す魔法の言葉だよ」と伝えれば十分です。
山のワルツ 歌詞と解説(worldfolksong.com)|歌詞のリズムと囃子詞について詳しく解説されています
やまのワルツを作った作詞家・作曲家の背景
作詞家・香山美子(1928年生まれ)は東京出身の児童文学作家で、1963年に『あり子の記』で第1回NHK児童文学奨励賞を受賞しています。童謡の代表作としては「やまのワルツ」のほかに「バスごっこ」「げんこつ山のたぬきさん」も香山美子の作詞によるもので、「おかあさんといっしょ」でも多くの曲が長く歌い継がれています。
作曲家・湯山昭(1932年生まれ、神奈川県平塚市出身)は東京藝術大学作曲科を卒業した本格的な作曲家です。幼少期に父を亡くし、ひとりで庭遊びをしながら自作の歌を歌っていたという体験が、後に多くの童謡を生み出す原点になったと自身のインタビューで語っています。彼の代表作にはピアノ曲集「お菓子の世界」(現在153版を重ねるロングセラー)、童謡「あめふりくまのこ」「おはなしゆびさん」などがあり、1973年・1976年には日本童謡賞を受賞。2003年には旭日小綬章も受章しています。
「シンプルな歌詞に、一流作曲家が全力で向き合った」というのがこの曲の本質です。
保育士がピアノ伴奏を弾く場合、前奏を「ぽーん、ぽーん、ぽーん」と鳩時計のように鳴らし、「8時の鐘だよ」とイメージさせてから歌い始めると、子どもたちの集中度が格段に上がります。これは現役保育士の間でも実践されている活用テクニックです。
湯山昭インタビュー(JASRAC)|作曲家としての原点や幼少期の体験が語られています
やまのワルツの手遊び動作例と保育での導入ポイント
「やまのワルツ」は手遊び歌としても広く活用されています。保育での手遊び動作の一例は次のとおりです。
- 🌄「すてきなやまのようちえん」→ 両手を三角形に重ねて山の形を作る
- ⏰「はちじになると」→ 指で時計の針を表現する(長針と短針を両手の人差し指で表す)
- 🐿「リスのぼうやがやってきます」→ 指を頬に当ててリスのほっぺを表現する
- 🎵「ロンリムリム ロンラムラム」→ 3拍子に合わせて体をゆらゆら揺らす
動作は正解を1つに決める必要はありません。「リスはどんな動きをするかな?」と子どもに問いかけて、それぞれのアイデアを出し合いながら動作を決めていくプロセス自体が、表現力や創造性を育む活動になります。これが手遊びの大きな強みです。
対象年齢については、0〜3歳児向けと紹介されることが多い曲です。ただし、ワルツの3拍子に合わせた体揺れやリズム打ちは2歳以上から楽しみやすく、動作の模倣が得意な3〜4歳になると手の表現をより細かく加えることができます。年齢に合わせた動作の難易度調整が原則です。
保育士netのYouTube動画では、保育士による実演つきの手遊び動作が公開されていますので、動作のイメージが湧きにくいときはそちらを確認することをおすすめします。
【秋・手遊び】やまのワルツ(保育士net)|保育士による実演動画で、手遊びの動作をそのまま確認できます
やまのワルツが秘める「時計学習」と3拍子の知育効果
「やまのワルツ」が他の童謡と一線を画す点があります。それは、8時・9時・10時という「時刻」が歌詞に組み込まれていることです。
この要素は、時計の読み方を覚え始める3〜5歳の子どもたちへの知育的アプローチとして機能します。歌を繰り返し聞いているうちに「8時になるとリスが来る」という具体的なイメージが定着し、「じゃあ今は何時かな?」という時計への関心につながりやすいのです。保育室に時計を指さしながら歌う、という活用方法も実際に行われています。
さらに、曲のリズムである「3拍子(ワルツのリズム)」にも注目です。3拍子は「強・弱・弱」のパターンで繰り返され、一説には心臓のリズムと共鳴しやすいためリラックス効果が高いとも言われています。ある研究では、3拍子の音楽は2拍子・4拍子と比べてリラックス効果が強いとされています。
ただし、日本の童謡の多くは2拍子・4拍子で構成されており、3拍子の曲は比較的少数です。「やまのワルツ」は、保育の場で数少ない3拍子リズムを自然に体感できる貴重な教材と言えます。体を左右に揺らしながら歌うだけで、子どもたちのリズム感が磨かれていく仕組みです。
3拍子について(児童発達支援・放課後等デイサービスブログ)|3拍子の音楽がリラックスや発達に与える効果について解説されています
やまのワルツの替え歌・ペープサート・パネルシアターへの発展アイデア
「やまのワルツ」の構造のシンプルさは、保育者にとって大きな武器になります。歌詞の型が「時刻 → 動物 → 登場」というパターンで繰り返されるため、替え歌やアレンジが非常に作りやすいのです。これは使えそうです。
替え歌アレンジの例
- 🦁 登場する動物を、保育園のクラス名(うさぎ組・くま組など)に差し替える
- 🌸 「8時・9時・10時」の時刻を「春・夏・秋」など季節に変えて四季を学ぶ
- 🍎 動物の代わりにリンゴ・みかん・ぶどうなど秋の果物を登場させる
保育士バンク!が95名の保育士を対象に行ったアンケートでも、「やまのワルツを題材に、クラス名になっている動物が登場するペープサートをします」という事例が報告されています。入園式のクラス紹介として活用する園もあるほどです。
ペープサート・パネルシアターへの発展
ペープサートに活用する場合、リス・ヤギ・クマの絵を裏面に歌詞を書いた形で用意しておくと、歌いながらキャラクターを操作しやすくなります。絵があるだけで子どもたちの集中度は段違いに上がります。市販の手作りペープサート素材(かまぼこ保育教材など)もオンラインで入手可能なので、手作りが難しいときはそちらを検討する選択肢もあります。
パネルシアターへの応用では、「ようちえん」の背景パネルを1枚用意し、そこに動物のキャラクターを時刻ごとに貼っていくスタイルがシンプルで効果的です。子どもたちに「次は誰が来るかな?」と問いかけながら展開すると、参加型の活動になります。
カードシアター 山のワルツ(かまぼこ保育教材)|裏面に歌詞入りのペープサート素材が購入できます

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