音符の種類と意味を保育士が現場で活かす方法

音符の種類と意味を保育士が現場で使いこなす方法

「4分音符」は4拍伸ばす音符ではなく、実は全音符の「4分の1」の長さしかない音符です。

この記事でわかること
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音符の種類と名前の意味

全音符・2分音符・4分音符・8分音符・16分音符の違いと、名前に含まれる”分数”が何を表しているかを解説します。

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付点音符・休符・タイの読み方

付点がつくと長さが1.5倍になる仕組み、休符の種類と形の見分け方、タイとスラーの違いまで丁寧に整理します。

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保育現場で音符を活かす方法

保育士試験に出るリズム問題の攻略ポイントと、子どもへの音符・リズム指導に使える実践的なアイデアを紹介します。

音符の種類と意味:名前に込められた「分数」のしくみ

 

楽譜を開いたとき、「4分音符なのになぜ1拍なの?」と首をかしげた経験はありませんか。実はこの疑問、多くの保育士や音楽初心者が一度は通る壁です。結論から言うと、音符の名前に含まれる「数字」は拍の数ではなく、全音符(ぜんおんぷ)を何分割したかを示しています。

基本となる音符は以下の5種類です。

音符名 読み方 全音符との関係 4拍子での長さ
全音符 ぜんおんぷ 基準(1) 4拍
2分音符 にぶおんぷ 全音符の1/2 2拍
4分音符 しぶおんぷ 全音符の1/4 1拍
8分音符 はちぶおんぷ 全音符の1/8 1/2拍
16分音符 じゅうろくぶおんぷ 全音符の1/16 1/4拍

「4分音符が1拍」と覚えてしまうと、拍子が変わったときに混乱します。あくまで名前の基準は「全音符を何個に分けたか」です。これが原則です。

たとえば「2分音符」は全音符を2分割した音符、「16分音符」は全音符を16分割した音符ということになります。全音符をケーキとイメージすると、2分音符はそのケーキを半分にカットした大きさ、4分音符は4等分した1切れ分のイメージです。つまり数字が大きくなるほど、音符の長さは短くなります。

音符の形にも意味があります。全音符は白い楕円形(棒なし)、2分音符は白い楕円に棒がついた形、4分音符は黒く塗りつぶした符頭に棒がつきます。8分音符は4分音符に「はた(旗)」が1本つき、16分音符はそのはたが2本になります。はたの本数が増えるほど音が短くなる、と覚えておくと便利です。

保育士試験でも「リズム問題」が定期的に出題されており、音符の長さを正確に理解しているかどうかが問われます。試験での出題範囲は概ね16分音符までとされているので、この5種類をしっかり押さえておけば大丈夫です。

保育士試験・保育実習理論における音符と休符の解説(保育園ドットクラブ)

音符の種類のうち付点音符の意味と読み方のポイント

音符の右側に小さな点(•)がついているのを見たことはありませんか。これが「付点(ふてん)」で、付点がついた音符のことを「付点音符」と呼びます。意外ですね。

付点音符のルールはシンプルです。

  • 付点 = もとの音符の長さの1/2が追加される
  • つまり、もとの長さの「1.5倍」になる

たとえば付点4分音符は「4分音符(1拍)+8分音符(0.5拍)=1.5拍」となります。4拍子の楽曲でよく使われる「タッカ」のリズムは、この付点4分音符と8分音符のセットで構成されていることがほとんどです。

よく出る付点音符を整理すると以下のとおりです。

音符名 元の長さ 付点後の長さ 覚え方
付点2分音符 2拍 3拍 2拍+1拍
付点4分音符 1拍 1.5拍 1拍+0.5拍
付点8分音符 0.5拍 0.75拍 0.5拍+0.25拍

「0.75拍って難しそう…」と思う必要はありません。付点8分音符は、付点4分音符と同じ「タッカ」のリズムをより小さいスケールで再現したものです。保育現場で弾く童謡・唱歌には付点4分音符が頻繁に登場するので、この「タッカ」のリズムを体で覚えておくと楽譜が格段に読みやすくなります。

付点音符のもう一つのルールも確認しておきましょう。付点がひとつなら「付点音符(長さ×1.5)」、付点がふたつある場合は「複付点音符(長さ×1.75)」となります。複付点音符は保育士試験での出題頻度は低いですが、クラシックの楽譜を参考にするときに出てくることがあります。知識として覚えておくと損はありません。

実際の保育現場で弾く「どんぐりころころ」「かたつむり」「ちょうちょ」などにも付点音符が多く含まれています。これが原則です。楽譜を見るとき、まず付点がついている音符を探し、「この音は1.5倍長い」と意識するだけで演奏の安定度が上がります。

ヤマハ「楽譜について学ぶ:音の形(付点音符・付点休符)」 – 付点の仕組みを図解で解説

音符の種類に対応する休符の意味と見分け方

音楽は「音を出す部分」と「音を出さない部分」で成り立っています。音を出さない長さを表す記号が「休符(きゅうふ)」です。つまり休符は単なる「お休み」ではなく、リズムを構成する重要な要素のひとつです。

音符と休符は基本的に1対1で対応しています。

音符名 対応する休符名 長さ 形の特徴
全音符(4拍) 休符 4拍休み 五線の第4線から下向きに垂れ下がる黒い四角
2分音符(2拍) 2分休符 2拍休み 五線の第3線に乗る黒い四角(上向き)
4分音符(1拍) 4分休符 1拍休み 独特なジグザグ形の記号
8分音符(1/2拍) 8分休符 1/2拍休み 7の字に似た形
16分音符(1/4拍) 16分休符 1/4拍休み 8分休符に点が加わったような形

特に注意が必要なのが「全休符」と「2分休符」の混同です。どちらも黒い四角形の記号ですが、五線上での向きと位置が違います。全休符は第4線から「ぶら下がる」(帽子のつばが下)、2分休符は第3線の上に「乗る」(帽子のつばが上)と覚えてください。この2つは保育士試験の過去問でも区別を問われた実績があります。

また全休符には「1小節まるごと休む」という特別な意味もあります。4拍子の曲では4拍=全休符ですが、3拍子の場合でも「1小節休み」を表すために全休符を使います。これは例外として覚えておきましょう。

休符をリズムの一部として意識できると、演奏が断然安定します。保育の現場でピアノを弾きながら子どもたちに歌ってもらうとき、休符の部分でしっかり間をとることがリズムキープの基本です。休符は「休憩」ではなく、リズムを作る音楽の仲間という意識を持ちましょう。

シンコーミュージック「音符/休符の種類と長さ」 – 付点音符・複付点音符まで図解で詳しく解説

音符の種類を混同しやすいタイとスラーの違い

楽譜を見ていると、音符と音符の間を弧を描く曲線でつないでいる記号が出てきます。これには「タイ」と「スラー」の2種類があり、見た目はほぼ同じなのに意味がまったく異なります。これは意外ですね。

🎵 タイ(tie)とは「同じ高さの音符を切れ目なくつなぎ、2つの音符を1つの長い音として鳴らす」記号です。

例えば、4分音符と8分音符をタイでつなぐと、1.5拍分の長い1音として演奏します。

🎵 スラー(slur)とは「異なる高さの音符を滑らかにつなぐ」記号です。

それぞれの音は独立して鳴らしますが、間を切らずになめらかに演奏します。

見分け方はシンプルです。

  • つながれた音符が同じ高さ→ タイ
  • つながれた音符が違う高さスラー

タイとスラーの混同は、保育士試験だけでなく実際の演奏でも起こりやすいミスです。タイを見落として2回音を弾いてしまうと、リズムが崩れて子どもたちが歌いにくくなります。楽譜を読む際には音符の高さを必ず確認する習慣をつけましょう。

また「付点音符」と「タイ」は書き方は違いますが、同じ長さになる場合があります。付点4分音符(1.5拍)と、4分音符と8分音符をタイでつないだもの(1.5拍)は同じ長さです。楽譜によって表記が違うだけで、音の長さは同じということですね。この仕組みを知っていると、複雑に見える楽譜も読み解きやすくなります。

保育士向けのピアノ教材では、タイが多用される傾向があります。現場でよく使う「さんぽ」「手のひらを太陽に」などの楽譜を手元に置き、タイとスラーを実際に確認しながら読む練習が最も効果的です。これが条件です。

ヤマハ「楽譜の読み方#05:タイとスラー、スタッカートとテヌート」 – タイ・スラーの見分け方を詳しく解説

音符の種類の知識を保育現場でのリズム指導に活かす方法

音符の知識は保育士試験のためだけにあるわけではありません。子どもたちへのリズム指導や音楽活動に直接役立てることができます。これは使えそうです。

音符の長さを体感するには、手拍子を使うのが最も効果的です。保育士自身が「1・2・3・4」と口で言いながら手を叩き、それぞれの音符のリズムを確認しましょう。

  • 🎵 全音符 → 手を4回叩く間、ずっと音を伸ばす
  • 🎵 2分音符 → 手を2回叩く長さ
  • 🎵 4分音符 → 手を1回叩くたびに1音
  • 🎵 8分音符 → 手1回の間に「タタ」と2音
  • 🎵 3連符 → 手1回の間に「いちご(3文字)」のリズムで3音

3連符の練習には、子どもたちと「いちご・すいか・メロン」など3文字の食べ物を言いながらリズムを叩く遊びが有効です。リズムを言葉と結びつけることで、音符の長さが体感として身につきます。

子どもへの音符・リズム教育については、発達的な視点も大切です。研究によると、楽譜を読む力は3歳頃から少しずつ発達し始め、5歳〜8歳にかけて急激に伸びることがわかっています。つまり保育士が保育の場でリズム感を育てることは、将来の音楽学習の土台を作ることでもあります。

また、音楽活動には認知能力・言語能力・協調性の向上など、多方面への発達効果があることも報告されています。リズム遊びを日常的に取り入れることで、子どもの全体的な発達支援につながるということですね。

リズムカードを活用する方法もあります。市販の音符カード(フラッシュカード)を使って音符の名前と長さを視覚的に覚えさせたり、カルタ遊び感覚で音符を当てるゲームを取り入れたりすると、子どもたちが自然に音符に親しむ機会を作れます。

保育士向けの実技試験(音楽)では50点満点中30点以上が合格基準です。楽譜をしっかり読めていることが前提となるため、音符・休符・付点・タイの知識は試験対策としても欠かせません。楽譜が読める保育士は、現場での音楽活動の幅が格段に広がります。まず基本の5種類の音符だけ覚えておけばOKです。

ヤマハ音楽振興会「音楽学習に重要な能力の発達:楽譜を読む力」 – 子どもの譜読み能力の発達曲線を科学的に解説

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