音楽制作AIで保育士が作るオリジナル曲と活用術

音楽制作AIで保育士が変える、保育現場の音楽づくり

Suno AIの無料プランで作った曲を発表会で流すと、規約違反になります。

この記事でわかること
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音楽制作AIとは何か

テキストを入力するだけで、歌声・メロディ・歌詞まで自動生成できるAIツールの基本をわかりやすく解説します。

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無料プランの「商用利用」落とし穴

保育園の発表会・運動会でのAI楽曲使用が規約違反になるケースと、その回避法を具体的に紹介します。

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保育現場でのAI音楽活用術

Suno AIやSOUNDRAWなど主要ツールの使い方・料金・プロンプトのコツを、保育士目線でまとめて解説します。

音楽制作AIとは何か、保育士が今すぐ知るべき基本

 

音楽制作AIとは、テキスト(文章や単語)を入力するだけで、メロディ・歌詞・歌声まで自動で生成してくれるAIツールのことです。これまで「楽器が弾けない」「楽譜が読めない」という壁が保育現場での音楽づくりを難しくしてきましたが、AIの登場でその常識は大きく変わりました。

代表的なツールは以下のとおりです。

ツール名 特徴 無料プラン
🎤 Suno AI 歌詞・歌声・メロディをすべて自動生成。日本語にも対応 1日10曲まで生成可
🎸 SOUNDRAW BGM特化型。ムード・ジャンル・長さを選んで生成。日本発サービス 試聴のみ無料
🎹 AIVA クラシック・映画音楽系に強い。月3曲まで無料 月3曲まで
🎧 Udio 高品質な楽曲生成。英語プロンプトが得意 月10曲まで

この中で保育士に最も多く活用されているのが Suno AI(スノ) です。理由はシンプルで、「元気な運動会ソング」「やさしい入退場BGM」といった日本語のキーワードを入力するだけで、30秒ほどで2曲が完成するからです。

Suno AIはGoogleアカウントまたは電話番号だけで登録が完了します。これは便利ですね。実際に保育歴24年の保育士がSuno AIを使い、運動会の忍者ダンス曲・避難訓練の歌・給食マナーソングなど、園のあらゆる行事曲をすべてオリジナルで制作した事例も報告されています。ピアノが苦手だった先生でも、子どもたちが「これ、わたしたちの歌!」と大喜びするオリジナル曲が作れる時代になっています。

音楽制作AIの最大の特徴は、「繰り返し修正できること」です。気に入らなければ何度でも作り直せて、追加料金もかかりません。これが基本です。

保育士が音楽制作AIを使うメリットは大きく3つあります。

  • 時間の節約:曲選びや練習曲の手配にかかっていた時間が大幅に短縮される
  • オリジナル性:クラスや行事のテーマに合わせた「世界に1曲だけ」の音楽が作れる
  • 子どもの意欲向上:自分たちだけの曲があることで、練習や行事への参加意欲が高まる

まず1曲、試しに作ってみることから始めてみましょう。

保育士向けAI活用の実例や音楽生成の実際のプロセスについては、保育士歴24年の現場から発信されている以下のnote記事が参考になります。

だれでもできる!Suno AIでオリジナル曲を作ろう|保育士A(note)

音楽制作AIの無料プランと商用利用の落とし穴を保育士が知るべき理由

Suno AIを無料プランで使って保育園の発表会に流した場合、利用規約違反になる可能性があります。これは意外と知られていない、現場での大きなリスクです。

Suno AIの無料プラン(Basic プラン)は1日10曲まで生成できますが、生成した楽曲の所有権はSuno社に帰属し、利用できるのは個人的な非商用目的のみとなっています。つまり、「無料だから何に使ってもいい」という理解は誤りです。

ここで疑問が出てくるはずです。「保育園の発表会は非営利だから大丈夫では?」という声もよく聞きます。しかし利用規約上の「商用利用(Commercial Use)」の定義は、金銭が発生するかどうかだけではありません。保育園が運営費を受け取っている機関である以上、その行事での使用は「非商用」とはみなされないリスクがあります。

プラン別の利用ルールを整理すると、次のようになります。

  • 🔴 無料プラン(Basic):個人的な楽しみ・SNSシェアのみ。保育行事での使用は規約グレーゾーン〜違反
  • 🟡 Pro プラン(月額約1,500円〜):商用利用OK。発表会・運動会・YouTubeへのアップロードもOK
  • 🟢 Premier プラン(月額約3,750円〜):同上。月最大2,000曲まで生成可能

つまり条件が大事です。発表会や運動会でAI楽曲を使うなら、月額約1,500円のProプランへの加入が安全策となります。月に100〜200曲以上作りたい場合はPremierプランが適しています。

日本初の音楽生成AIサービスである SOUNDRAW(サウンドロウ) は、月額契約さえすれば楽曲の商用利用が可能で、日本語のサポートも充実しているため、保育現場での導入に向いているツールの1つです。

商用利用の定義と著作権についての詳細は、以下のページが参考になります。

Suno AIは商用利用可能!YouTubeで使える?解約後はどうなる?著作権を解説(Shift AI)

また、AI音楽全般の著作権リスクと企業・施設利用での注意点については下記も確認することをおすすめします。

音楽生成AIと著作権:利用前に知っておくべきルールとリスク

音楽制作AIのプロンプトのコツと保育士向けの実践的な使い方

音楽制作AIを使いこなす最大のポイントは、「プロンプト(指示文)の書き方」にあります。いきなり「子どもの歌」と入力しても、思い通りの曲にはなかなかなりません。具体的なキーワードの組み合わせが、出来上がりの質を大きく左右します。

Suno AIでのプロンプトの基本構成は次の3要素です。

  • ① 雰囲気・テンポ(例:元気な・やさしい・にぎやかな・落ち着いた)
  • ② ジャンル・スタイル(例:J-Pop・童謡風・マーチウクレレ
  • ③ 使う場面・テーマ(例:運動会・入退場・避難訓練・給食マナー)

これが原則です。たとえば「元気でアップテンポな、忍者をテーマにしたJ-Pop風の運動会ソング」のように入力すると、イメージに近い曲が生成されやすくなります。

実際に保育士が活用している具体例を挙げると、次のようなものがあります。

  • 🥁 運動会の入退場曲:「明るくリズミカルな行進曲風BGM、子ども向け、元気いっぱい」
  • 🌸 お遊戯会の劇中歌:「やさしいウクレレ音楽、動物が登場する、子どもが喜ぶ童謡風」
  • 🍱 給食マナーソング:「かわいくて明るいポップス、食育、食事の姿勢をテーマにした歌詞」
  • 🚨 避難訓練のうた:「落ち着いたテンポ、おはしもをテーマにした子ども向けの歌」

カスタムモードを使えばさらに細かい設定が可能です。自分で作った歌詞をペーストし、構成タグ((intro)(verse)(chorus)(end) など)を入れることで、サビや間奏の構成まで指定できます。漢字はひらがな・カタカナにすると読みミスが減るので、覚えておくと便利です。

曲が完成したら、右上の「︙」メニューから「Download Audio(MP3)」を選べばすぐに保存できます。これは使えそうです。

Suno AIの詳しい使い方・プロンプト例・歌詞のちょい足しテクニックは下記が参考になります。

良い曲を出すプロンプトの書き方|初心者でも簡単にAI作曲がうまくなるコツ(AI Music Lab)

音楽制作AIを保育に活かす、独自の「テーマ別楽曲設計」という視点

ここからは、検索記事にはあまり載っていない、現場目線の独自視点をお伝えします。

多くの保育士がAI音楽ツールを「曲を作るだけのもの」として使っています。しかし本当に効果的な活用法は、「保育のねらい」から逆算して音楽を設計することです。

たとえば「3歳児クラスが片付けを楽しめるようにしたい」というねらいがあるとします。この場合、単に「片付けの歌」を作るのではなく、次のような設計ができます。

  • テンポ:片付けの動作に合わせて、少し速めのリズム(急かしすぎず、動きを促す程度)
  • 歌詞のキーワード:子どもの名前やクラス名を入れると、自分ごととして聴いてもらいやすい
  • 長さ:片付け時間の目安(2〜3分)に合わせてExtend機能で調整
  • サビの繰り返し:「おもちゃのおうちへ、ただいま!」など、動作が浮かぶフレーズを繰り返す

この設計思考を持つと、AIが生成した曲が「子どもに刺さる曲」に変わります。単なる便利ツールから、保育実践を豊かにするパートナーになるわけです。これが重要です。

さらに発展的な活用として、子ども自身がプロンプトを考えるプロセスを保育活動に取り入れる方法もあります。「どんな歌にしたい?」「どんな気持ちの曲がいい?」を子どもたちと話し合い、そのアイデアをもとに先生がAIで生成するのです。自分たちが作った曲という感覚が、行事への主体的な参加につながります。

保育のねらいと音楽の関係を意識した取り組みは、以下のページでも参考になる視点が紹介されています。

音楽生成AIと保育|木村創(note)

音楽制作AIの選び方と料金、保育士が迷わず使えるツール比較

「どのツールを選べばいいかわからない」というのが、多くの保育士が最初にぶつかる壁です。ここでは目的別に整理します。

まず前提として、発表会・運動会・YouTubeなど外部に公開する用途なら、商用利用が許可された有料プランへの加入が必要になります。自分のスマホやPCで個人的に楽しむだけなら無料プランで十分です。

目的別のツール選びの基準は以下のとおりです。

  • 🎤 歌詞つきの曲を作りたい(発表会・お遊戯会など)

→ Suno AI(Proプラン:月額約1,500円〜) が最適。日本語歌詞対応で、歌声まで自動生成される。

  • 🎵 インスト(歌なし)のBGMを作りたい(行進曲・場面転換など)

→ SOUNDRAW(月額約3,300円〜) が日本発で著作権も明確。ムード・ジャンル・長さを選ぶだけで完成する。

  • 🎼 まず無料で試してみたい

→ Suno AI 無料プラン または Google MusicFX(完全無料) がおすすめ。ただし外部公開は不可。

  • 🎹 クラシック・格調ある曲調が欲しい(卒園式など)

→ AIVA(月3曲まで無料) が映画音楽系に強く、落ち着いた曲調に向いている。

料金面でよく聞かれる「月額1,500円は高い?」という疑問があります。しかし既製の保育用CDを1枚購入すると2,000〜3,000円程度かかることを考えると、月に何十曲も作れるAIプランはコストパフォーマンスが高いと言えます。Suno AI Proプランは、解約後も加入中に生成した楽曲の商用利用を継続できる点も覚えておくとお得です。

ツール間の詳しい比較は下記が参考になります。

【2026】音楽生成AIおすすめツール7選!作曲する方法と活用事例(CAD研究所)

どのツールでも、まず無料で試して「使いやすさ」を体感してから有料プランへの移行を判断するのが失敗しない手順です。一度試してみれば、可能性の広さに驚くはずです。


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