篠笛の吹き方コツを保育士が最短で身につける方法
タンギングで吹くと篠笛は「下品」とみなされ、子どもの前で台無しになります。
篠笛の吹き方で最初につまずく「唄口と唇の位置」コツ
篠笛を手にした保育士さんが最初にぶつかる壁が、「どう吹いても音が出ない」という問題です。この原因のほとんどは、唄口(うたくち=息を吹き込む穴)と唇の位置がズレていることにあります。
唄口は顔の正面中央に持ってきて、下唇の真ん中に置くのが基本です。唇の左右どちらかに偏ったり、上に乗り過ぎても音は出ません。鏡の前で自分の顔の中心と唄口の中心が重なっているかを確認しましょう。これが原則です。
下唇は唄口の手前3分の1を覆う形が正解です。唄口の穴全体を覆うと息が通り抜けられず、逆に唇が少なすぎると息が散ってしまいます。ポストカードの横幅(はがき1枚分で約14.8cm)ほどの距離を鏡の前で確認しながら、何度も正しい位置をなぞって体に覚えさせましょう。
音が出たら「その感覚」を体で覚えることが大切です。最初は鏡なしでは位置がバラバラになりますが、20〜30回繰り返すうちに自然と正しい位置に持っていけるようになります。焦らず続ければ大丈夫です。
また、初めのうちは篠笛を唇に少し強めに押し当てることで、息が唄口にしっかり届きやすくなります。右利きの場合は右手親指を手前側に返して笛を唇に押しつけ、左手親指でも支えると安定します。慣れてきたら力を抜いても音が出るようになるので、最初だけの「補助」として使ってください。
篠笛の吹き方の基本を画像付きで丁寧に解説しているサイトです。唄口の位置から指穴の押さえ方まで網羅されています。
篠笛の吹き方|太鼓センター(指の押さえ方・唇の位置を画像で確認できる)
篠笛の吹き方コツの核心「腹式呼吸」の練習方法
篠笛は息そのものが音になる楽器です。つまり腹式呼吸の習得は、上達への最短ルートといえます。
腹式呼吸と胸式呼吸の違いは、息を吸ったときにどこが動くかで判断できます。肩や胸が大きく動くのが胸式、お腹が前後にふくらむのが腹式です。胸式呼吸だと吸える息の量が少なく、すぐに音が途切れてしまいます。腹式なら肺の底まで空気を取り込めるので、安定した長い音が出せるようになります。
腹式呼吸の練習は、仕事の合間にもできます。たとえば仰向けに寝転んで呼吸すると、自然に腹式になるのでおすすめです。膝を少し立てるとさらに効果的で、お腹の動きをはっきり感じられます。この感覚を体で覚えたら、今度は座った状態・立った状態でも同じように動かせるよう練習します。
保育士さんは日常的に大きな声を出す場面が多いですよね。実は腹式呼吸ができている方は、すでに篠笛に有利な「息の土台」を持っています。腹に手を当てながら、お腹が膨らんでいるか確認するだけで十分です。
腹式呼吸がしっかりできていると、呼音(低音域・りょおん)の「筒音(つつね)」が深くしっかりした音で響くようになります。これが腹式呼吸ができているサインです。音に厚みが生まれたら一段階上達した証拠です。
腹式呼吸や音の出し方の基礎を初心者向けにわかりやすく解説しています。音が出ない原因と対処法もまとめられています。
【篠笛初心者】音が出ない?吹き方の基本とコツは?|run-maru.com
篠笛の吹き方コツ「甲音」を出すための息の使い方
篠笛を少し練習すると、次の壁として「甲音(かんおん)」が出ないという問題が訪れます。甲音とは呂音(低い音)の1オクターブ上の音で、多くの曲で欠かせない音域です。
甲音を出す最大のポイントは「息を細く・速く」吹くことです。ただし荒々しく勢い任せに吹いても出ません。イメージとしては、3メートル先のろうそくの炎を狙って「細い水鉄砲を遠くに飛ばす」感覚です。息の量を増やすのではなく、スピードを上げることが核心です。
呂音(低音)から甲音(高音)へ切り替えるときに運指(指の押さえ方)は変わりません。変わるのは「息の向きと速度」だけです。息を吐く方向をわずかに上に向け、スピードを上げることで自然に1オクターブ上の音に跳躍します。これが条件です。
| 音域 | 息のスピード | 息の向き |
|---|---|---|
| 呂音(低音) | ゆっくり | やや下向き |
| 甲音(中音) | 速い | やや上向き |
| 大甲音(高音) | さらに速い | さらに上向き |
甲音が出ないうちは、まず思い切って強く吹いてみることが大切です。変な音が出ても構いません。音が出る感覚を先につかんでから、徐々に息を整えていくのが近道です。「最初から綺麗な音を出そう」と力みすぎると、かえって息がまとまらなくなります。焦らずに試してみましょう。
篠笛の吹き方コツ「指打ち」で音をつなぐ独自の奏法
ここでは多くのサイトが触れない、篠笛ならではの重要テクニック「指打ち(うちゆび)」を解説します。
篠笛初心者の保育士さんがリコーダー経験者に多いため、ついタンギング(舌で音を区切るテクニック)を使いがちです。しかし篠笛では、タンギングは「稚拙な奏法」とみなされる場合がほとんどで、音の流れが途切れて篠笛らしい雰囲気が損なわれてしまいます。これは意外ですね。
では同じ音が続くときにどう区切るのか?答えは「指打ち」です。指打ちとは、押さえている指穴を瞬時に軽くはじくように当てることで、「ポンッ」という音の区切りを作るテクニックです。竹が振動して生まれるこの独特の音は「竹鳴り(たけなり)」とも呼ばれ、篠笛らしい味わいそのものです。
指打ちの練習は、篠笛を持たなくてもできます。左手の人差し指を右手の甲に当てて、「軽くポンポンと打つ」感覚を練習するだけです。強く打つ必要はなく、触れてすぐ離れるスピードが大切です。保育の空き時間に机の上で練習できるほど手軽なので、ぜひ取り入れてみてください。
指打ちができるようになると、同じ音でもメリハリのある演奏になります。子どもたちの前で披露する夏祭りや運動会の伴奏で、一気に「本物っぽさ」が増します。これは使えそうです。
指打ちや奏法について詳しく解説されており、篠笛の伝統的な音の出し方が学べます。
篠笛のよくあるご質問まとめ|和楽器ひろば(指打ち・タンギングの違いを解説)
篠笛の吹き方コツを活かす「八本調子」の選び方と保育行事への応用
篠笛には「一本調子」から「十三本調子」まで音の高さで種類があります。保育士さんが最初の一本を選ぶなら、「八本調子(C調・ドレミ調)」が最もおすすめです。
八本調子が初心者向きな理由は、管の長さが約38cmとコンパクトで、息を吹き込む量の調整がしやすいからです。息が多すぎても少なすぎても音が乱れにくく、失敗が起きにくい設計になっています。また「ドレミ調」なので、童謡や唱歌・園で使う行事曲の楽譜をほぼそのまま使えます。洋楽器(キーボードやギター)との合奏にも対応しやすい点も、保育現場に向いている理由です。
- 🎵 八本調子(C調):管の長さ約38cm。息のコントロールがしやすく、初心者にやさしい。童謡・唱歌・行事曲に対応しやすい。
- 🎵 七本調子(D調):合奏やアンサンブルで人気。少し慣れた段階で試すと音楽の幅が広がる。
- 🎵 六本調子(E♭調):祭囃子・お囃子など伝統的な演奏で使われる。表現力が豊かだが、管が太く初心者にはやや難しい。
保育園の夏祭りや運動会の入退場、ひな祭りの出し物など、篠笛が活躍する場面はたくさんあります。月3回程度の練習で1〜2ヶ月あれば簡単な曲が吹けるようになる、というレッスン経験者の報告もあります。半年続けると1オクターブ以上鳴らせるようになり、行事での伴奏にも十分対応できるレベルに近づきます。
プラスチック製の篠笛は竹製に比べて安価(2,000〜5,000円程度)で割れにくく、最初の練習用として最適です。音が出る感覚をつかんだ後に、竹製の篠笛(1万〜3万円程度)へ移行するという流れが、費用を無駄にしない賢い選択です。
篠笛の調子による選び方の違いを丁寧に解説した記事です。初心者が失敗しない選び方の参考になります。
篠笛の選び方|和楽器ひろば(調子別の特徴と初心者向け解説)

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