神崎ゆう子すてきなホリデイを保育士が使うクリスマス活用術

神崎ゆう子のすてきなホリデイを保育で活かすクリスマス会完全ガイド

実は「すてきなホリデイ」は子ども向けの曲ではなく、大人のKFCクリスマスCMのために書かれた曲です。

神崎ゆう子「すてきなホリデイ」保育活用ガイド
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曲の正体を知る

竹内まりや作のKFCクリスマスCMソングを、元「おかあさんといっしょ」第16代うたのおねえさんが子ども向けにカバー。

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保育での活用ポイント

年齢別(0〜5歳)の取り入れ方と、BGM・歌・ダンスへの応用方法を解説します。

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著作権に注意

園内での演奏は無料でもOKな場合がありますが、録音・録画・SNS投稿には別途手続きが必要です。

神崎ゆう子「すてきなホリデイ」誕生の背景と原曲との違い

「すてきなホリデイ」の原曲は、シンガーソングライター竹内まりやが2000年に日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)のクリスマスCMソングとして書き下ろした楽曲です。「アットホームな家族のクリスマス」というテーマの絵コンテをもとに制作され、2001年のアルバム『Bon Appetit!』に収録されました。プロデュースは夫の山下達郎が担当しており、夫婦二人三脚で生まれた作品という点も特筆すべき点です。

原曲の竹内まりやバージョンは演奏時間が約4分30秒で、大人の女性が語りかけるような落ち着いた歌声が特徴です。一方、神崎ゆう子バージョンはキャラクターが明確に異なります。明るく通る子ども番組向けの発声と、子どもが一緒に口ずさみやすいテンポ感で歌われており、「クリスマス・スペシャル〜こどものうた〜」などの子ども向けCDシリーズに複数収録されています。

神崎ゆう子は1987年からNHK『おかあさんといっしょ』の第16代うたのおねえさんを6年間務めた、子ども向け音楽の第一人者です。武蔵野音楽大学声楽科出身で、卒業後もベネッセ「こどもちゃれんじ・ぷち」に11年間レギュラー出演するなど、乳幼児の音楽教育に深く携わってきました。そのキャリアがあるからこそ、同じ曲でも子どもの耳に届きやすい表現に仕上がっているわけです。

つまり原曲と神崎版は「同じ歌詞・同じメロディでも、対象年齢がまったく異なる」と言えます。保育士としてクリスマス会で使うなら、神崎ゆう子バージョンを選ぶのが原則です。

「すてきなホリデイ」の歌詞全文・制作背景の詳細はこちら(WorldFolkSong)

神崎ゆう子「すてきなホリデイ」の歌詞が持つ教育的価値

「すてきなホリデイ」の歌詞には、保育現場でとても活かしやすいテーマがちりばめられています。冒頭の「近づいている 冬の足音」「耳を澄ませば 聞こえる鈴の音」というフレーズは、子どもたちが自然と”聴く”という行為に集中するきっかけを与えてくれます。これは保育で大切にしている「感覚を研ぎ澄ます経験」そのものです。

「すやすやと眠る 子どもたちの手に 抱かれたテディベアも もう待ちきれない」というくだりは、2〜3歳児がぬいぐるみ遊びを通じて感情を表現し始める時期とぴったり重なります。歌を聴きながら自分のぬいぐるみを抱いて踊るだけで、情緒表現の練習になる一場面が生まれます。

さらに「大切なものは みんなそばにある」「穏やかな毎日が 続くぜいたく」というサビは、クリスマス会の「感謝の時間」にも自然につながる歌詞です。保護者参観を伴う行事で歌えば、大人も一緒に心が温まるという場面演出にもなります。これは使えそうです。

歌詞の全編を通じて「家族・仲間・日常の幸せ」がテーマになっており、道徳的価値観の芽生えを育む保育の視点とも合致します。単にクリスマスソングとして流すだけでなく、「何が大切か」を子どもたちと話し合う導入曲として活用できる点が、他のクリスマスソングにはない強みです。

歌詞のフレーズ 保育での活用場面
「耳を澄ませば 聞こえる鈴の音」 音の聴き取り遊び・集中導入
「すやすやと眠る 子どもたちの手に」 ぬいぐるみ抱っこダンス・情緒表現
「大切なものは みんなそばにある」 感謝の気持ちを育む保護者参観演出
「パパの目が笑ってる」 家族への感謝発表・絵の制作テーマ

神崎ゆう子「すてきなホリデイ」の年齢別おすすめ活用法

この曲は4分半近い曲長があり、乳幼児にとってはやや長めです。年齢によって取り入れ方を変えることが成功の鍵になります。

0〜1歳児クラスでは、BGMとして部分的に流す使い方が最適です。フルで流すのではなく、最初のAメロ(約1分)だけを繰り返すか、クリスマスの製作活動中の環境音として使います。神崎ゆう子の明るく穏やかな声は、この年齢の赤ちゃんが「聴いて気持ちよくなる」声質と言われており、泣き止みやすくなったという保育士の報告もあります。BGMとして使うなら問題ありません。

2〜3歳児クラスでは、サビの「クリスマスが今年もやって来る♪」の部分だけを繰り返し歌う活動が向いています。このフレーズは音節数がちょうどよく、2歳後半から3歳の子どもが「いっしょに歌えた!」という達成感を得やすい構造になっています。ハンドベルやカスタネットで「チャンチャン」と合わせるだけでも、合奏活動として成立します。

4〜5歳児クラスでは、曲に合わせた創作ダンスや、簡単な劇の BGMとして全曲使いが可能です。「クリスマスが誰にもやって来る」という歌詞に合わせて、子どもたちが役割分担を決めて演じる「クリスマス劇」の背景音楽として活用している保育園もあります。また、5歳児クラスでは「この歌の歌詞にでてくる、大切なものってなんだろう?」という問いかけから、発表会前の話し合い活動につなげることもできます。

年齢ごとに段階を踏むことが基本です。無理に全曲を歌わせようとすると、子どもたちが早々に飽きてしまいクリスマス会の準備ムードが崩れることもあります。

神崎ゆう子「すてきなホリデイ」を保育に使う際の著作権の注意点

「クリスマス会で歌うだけなら著作権は関係ない」と思っていた保育士さんは多いはずです。しかし実際には、状況によって著作権の取り扱いが異なります。

JASRAC(日本音楽著作権協会)の規定では、以下の3条件をすべて満たす場合は演奏・歌唱の手続きが不要とされています。

  • ①営利を目的としない
  • ②入場料を一切とらない
  • 演奏者(保育士含む)に報酬の支払いがない

一般的な保育園のクリスマス会は上記3条件を満たすため、歌ったり演奏したりすること自体は問題ありません。

ただし例外が存在します。発表会の様子を録音・録画してDVDにまとめ保護者に配付する場合は、別途JASRACへの手続きと使用料の支払いが必要です。これは、演奏が無料・無報酬であっても録音・録画には別の権利処理が必要という法律の規定によるものです。また、クリスマス会の様子を園のInstagramやYouTubeに投稿する場合も同様に著作権処理が必要になります。

SNSへの動画投稿はとくに注意が必要です。最近では著作権管理システムにより、保護されている楽曲を使った動画は自動的に収益化停止や削除対象になることがあります。「良い発表だったから記録として公開した」だけで、園のSNSアカウントが利用制限を受けた事例も報告されています。

楽譜のコピーについても同様で、クラブ活動や保育活動のために楽譜をコピーする場合はJASRACへの手続きが必要です。著作権フリーの楽譜サービスや、利用許諾を取得済みの楽譜集を使うことで問題を回避できます。

JASRACの教育機関における音楽利用の詳細はこちら(JASRAC公式)

保育士だけが知る「すてきなホリデイ」クリスマス会での独自演出アイデア

「すてきなホリデイ」を使ったクリスマス会演出で、まだあまり広まっていない活用方法があります。それが「場面転換BGM」としての使い方です。クリスマス会は入場・出し物・プレゼント渡し・退場という流れで構成されることが多いですが、各場面の間に無音の時間が生まれると子どもたちが落ち着かなくなりがちです。そこでこの曲の各サビ部分(「クリスマスが今年もやって来る」)を場面転換のキューとして使うと、子どもたちが自然に「次の場面が来た」とわかるようになります。

もう一つのアイデアは「歌詞カルタ」です。5歳児クラス向けに、歌詞の一節を短冊に書いたカルタを手作りして、曲が流れながらカルタをとるゲームができます。「耳で聴いて、手で取る」という感覚統合の活動になり、発達的な観点からも有意義です。クリスマス前の1週間を使って少しずつ歌詞を覚えさせておくと、当日のゲームがより盛り上がります。

また、サンタクロースの衣装を着た保育士がこの曲をアカペラで歌いながら各クラスを巡る「キャロリング」形式は、0〜2歳の低年齢クラスにとって特別感のある体験になります。神崎ゆう子のようなクリアで温かみのある声質を意識して歌うだけで、子どもたちの表情がまるで変わります。

クリスマス前の12月最初の週に「この曲を覚える」という目標を保育士チームで共有しておくと、準備がスムーズです。当日の子どもたちの反応が全然違ってきます。

こうした場面演出の工夫は、予算ゼロでできる点が最大のメリットです。既存の機材とひとりの保育士の声があれば実現できるため、追加コストをかけずにクリスマス会の質を大きく上げることができます。

保育園のクリスマス会をもっと盛り上げるアイデア集はこちら(ほいくらぼ)