ダル・セーニョの意味と使い方を保育士が学ぶ楽譜の読み方

ダル・セーニョの意味と使い方を保育士が学ぶ

ダルセーニョを「曲の最初に戻る記号」と覚えていると、本番の演奏で子どもたちの前で止まってしまいます。

ダル・セーニョの意味と使い方 3ポイント解説
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ダル・セーニョの基本的な意味

「D.S.」と書かれた箇所から、セーニョ記号(♧)の位置まで戻って演奏を繰り返す指示。曲の最初に戻るダ・カーポとは別物です。

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フィーネ・コーダとの組み合わせ

「D.S. al Fine」はセーニョに戻ってFineで終わり、「D.S. al Coda」はセーニョに戻った後コーダ記号でジャンプします。

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保育士が楽譜で使う場面

子どもの歌やピアノ伴奏でもD.S.は登場します。正しく読めると保育士試験の実技対策や日常の弾き歌いがスムーズになります。

ダル・セーニョの意味とイタリア語の語源

 

ダル・セーニョ(Dal Segno)はイタリア語で「印から」という意味を持ちます。 「Dal」は英語の「from the」にあたり、「Segno」は英語の「sign(印・サイン)」に相当します。 この2語を合わせると「from the sign」、つまり「印の箇所から(演奏せよ)」という指示になります。

参考)「ダル・セーニョ」の意味や使い方 わかりやすく解説 Webl…

楽譜上では「D.S.」または「Dal Segno」と表記されます。 D.S.という表記を見つけたら、同じ楽譜のどこかに必ずセーニョ記号(𝄋)があるはずです。 その記号の位置まで戻り、そこから演奏を再開するのがルールです。vrpiano+1

セーニョ記号は「S」を図案化した独特の形をしています。 斜め線と2点が付いたマークで、楽譜の中では目立つ位置に書かれていることが多いです。 昔は記号ではなく「segno」という文字そのままで書かれていたこともあり、現在のような図案化は比較的近年に定着したものです。vanishing-nagoya+1

ダル・セーニョとダ・カーポの違いを保育士が理解する

ダル・セーニョとよく混同されるのが「ダ・カーポ(D.C.)」です。 2つとも繰り返し記号ですが、戻る場所がまったく異なります。

参考)ダルセーニョとダ・カーポとは?【二つの違いを徹底解説】

記号 表記 戻る場所
ダ・カーポ D.C. 曲の最初(冒頭)
ダル・セーニョ D.S. セーニョ記号(𝄋)の位置

つまり違いは「どこに戻るか」だけです。 ダ・カーポは無条件で冒頭に戻り、ダル・セーニョはセーニョ記号がある場所まで戻ります。 保育士が子どもの歌を弾き歌いする際、この2つを混同すると演奏順が大きく変わってしまうので注意が必要です。yulala+1

演奏の流れで例えると、「A→B→C→D.S.→B→C→Fine」のように、途中の小節から再スタートするのがダル・セーニョの特徴です。 ダ・カーポの場合は「A→B→C→D.C.→A→B→Fine」と最初まで戻る形になります。 楽譜を目で追うだけでなく、音の流れとセットで覚えると混乱しにくいです。sheetmusic.yamaha+1

参考:ダ・カーポとダルセーニョの違いを譜例付きで詳しく解説したページ

ダルセーニョとダ・カーポとは?【二つの違いを徹底解説】 – 音楽ノート

ダル・セーニョとFine・Codaの組み合わせを保育士が覚える方法

ダル・セーニョは単独で使われることもありますが、多くの場合「al Fine」や「al Coda」と組み合わさって登場します。 それぞれの意味を整理しておくと、楽譜を読むスピードが格段に上がります。

D.S. al Fine(ダル・セーニョ・アル・フィーネ)は、セーニョ記号まで戻り、「Fine(フィーネ)」と書かれた位置で演奏を終了する指示です。 「Fine」はイタリア語で「終わり」を意味します。 戻った後に「Fine」を見つけたら、そこで演奏をきちんと止めるのが原則です。ongakunote+1

D.S. al Coda(ダル・セーニョ・アル・コーダ)は、セーニョに戻った後、コーダ記号(𝄌)のある小節でジャンプし、もう一つのコーダ記号に飛んでそこから演奏を続ける指示です。 コーダとは「尾部」や「締めくくり」を意味し、曲の最後のセクションのことを指します。これは使えそうです。

参考)「反復記号」「略記号」に関する基礎知識! – O…

3つを一覧にすると以下のとおりです。

  • D.S.(単独):セーニョに戻り、そのまま曲末まで演奏する
  • D.S. al Fine:セーニョに戻り、Fineで終了する
  • D.S. al Coda:セーニョに戻り、コーダ記号でCodaセクションへジャンプする

保育士試験や日常の弾き歌いでは「D.S. al Fine」が最もよく見かけるパターンです。 Fine(フィーネ)の位置を楽譜で先に確認しておく習慣をつけると、演奏中に迷いが減ります。

参考)反復記号、繰り返し:「一番カッコ」「2番カッコ」、ダ・カーポ…

参考:D.S.(ダルセーニョ)とCoda、Fineの関係を記号別に解説したページ

ダ・カーポ(D.C.)、ダル・セーニョ(D.S.)、コーダ(Coda) – Yulala

ダル・セーニョの歴史と意外な使われ方

ダル・セーニョはクラシック音楽の古典派の時代から楽譜に登場していましたが、ロマン派以降のクラシック曲では使われることが急激に減りました。 その理由は、楽曲の繰り返しよりも「音楽がどう展開・進化するか」を重視する作曲スタイルが主流になったからです。 現代でもクラシックの演奏会でD.S.を見かけることはほとんどありません。

その一方で、ポピュラー音楽や童謡・唱歌の楽譜では今でも頻繁に使われています。 保育士が日常的に使う子どもの歌の楽譜には、Aメロ・Bメロ・サビという構成がよくあり、D.S.を使うと譜面を無駄なく短くまとめられるメリットがあります。

意外な歴史的エピソードとして、ショパンの『マズルカ 作品7-5』には「dal segno senza fine(終わることなく印へ戻れ)」という特殊な指示が書かれています。 文字通り「永遠に繰り返す踊り」を表現するための奇抜な記法で、当時としては誰も書いたことのない斬新な指示でした。 ショパンはその後の『マズルカ 作品68-4』でも同様の記法を使っており、終わりなき踊りを楽譜に残しています。

通常は、このような終わりがない演奏にならないよう、D.S.には必ずFineやコーダとの組み合わせが必要です。 保育士の現場で使う楽譜ではまず見かけないケースですが、音楽記号の奥深さを感じられる知識の一つです。

参考:ダル・セーニョの語源・歴史・特異な用例(ショパンなど)を詳解したWeblio解説ページ

ダル・セーニョとは?わかりやすく解説 – Weblio辞書

保育士がダル・セーニョを実践で使いこなすためのコツ

そこで有効なのが、練習前に楽譜全体の「演奏ルート」を鉛筆でなぞる方法です。A→B→C→D.S.→B→Fineといった流れを矢印で書き込んでおくと、演奏中に頭の中で考える負担が大幅に減ります。楽譜への書き込みは保育士試験でも個人練習でも有効な手段です。

また、子どもたちの前で歌う歌は曲数が多く、1曲ごとに演奏ルートを暗記するのは現実的ではありません。 楽譜に慣れるまでの間は、D.S.の記号を見つけたら赤ペンで丸を付け、セーニョ記号にも同じ色で目印をつけておくと、視認性が上がり演奏中の迷いが格段に減ります。これは使えそうです。

保育士試験の実技科目「音楽表現」では、令和7年度の課題曲は2曲演奏が必須とされています。 課題曲の楽譜にD.S.が含まれるケースもあるため、試験前には必ず楽譜の記号を確認しておくことが条件です。演奏ルートを一度正確に把握してから練習を積めば、本番でのミスを防ぎやすくなります。

参考:令和7年度保育士試験の課題曲と実技試験の詳細が確認できるページ


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