にんげんっていいな歌詞の意味と保育士が現場で使う伝え方
「おしりを出した子が一等賞なんて、これって褒めていいの?」と思ったことはありませんか。
にんげんっていいな歌詞の全文とフレーズの基本確認
「にんげんっていいな」は、アニメ「まんが日本昔ばなし」のエンディング曲として長く親しまれてきた楽曲です。歌っているのは中嶋義実・ヤングフレッシュで、子どもから大人まで幅広い世代に知られています。
まずは歌詞の基本的な流れを確認しましょう。
- 🐻 「くまの子みていた かくれんぼ/おしりを出した子 一等賞」
- 🌅 「夕焼けこやけで またあした またあした」
- 🍪 「いいないいな にんげんっていいな/おいしいおやつに ほかほかごはん」
- 🛁 「みんなでなかよく ぽちゃぽちゃおふろ/あったかいふとんで 眠るんだろな」
- 🏠 「ぼくも帰ろ お家へ帰ろ」
熊の子が人間の子どもたちの遊びを羨ましそうに見ているという構図が、歌詞全体を貫いています。つまり「人間として生まれたことそのものが豊かだ」というメッセージです。
保育士として歌う機会は多いはず。まず全文を声に出して確認しておくことが基本です。
にんげんっていいな歌詞「一等賞」の真の意味と保育士の解釈
「おしりを出した子が一等賞」というフレーズは、初めて聞くと混乱します。かくれんぼでおしりを出してしまったら、普通は「鬼に見つかって負け」ですよね。意外ですね。
しかし、この歌詞が伝えたいのは「勝ち負けの外側にある価値観」です。
「頭隠して尻隠さず」ということわざの通り、かくれんぼでおしりが見えてしまったら本来は負けです。でも、この歌ではその子を「一等賞」と呼びます。つまり、勝ちを目指して隠れることよりも、ありのままで楽しく遊んでいること自体がすでに一等賞だという解釈です。
この考え方は保育の現場ときわめて親和性が高いです。競争で1位になった子だけを褒めるのではなく、参加して楽しんだすべての子どもを認める。そういった保育観と完全に一致しています。
結論は「存在そのものが一等賞」です。
子どもに歌の意味を問われたとき、「負けても大丈夫、あなたがいるだけでいいんだよ」と伝えられれば、この歌の本質を正確に届けたことになります。
にんげんっていいな歌詞が保育士の自己肯定感指導に使える理由
近年、保育現場では「自己肯定感の育成」が重要テーマになっています。厚生労働省の調査では、自己肯定感が低い子どもは小学校入学後の不適応リスクが約1.7倍高いというデータも報告されています。
「にんげんっていいな」の歌詞には、自己肯定感を高める要素が3つ詰まっています。
- ✅ 失敗してもOKというメッセージ:おしりを出しても一等賞=失敗を肯定
- ✅ 日常の幸せへの気づき:おやつ・ごはん・おふろ・布団という当たり前の豊かさ
- ✅ 帰る場所がある安心感:「ぼくも帰ろ お家へ帰ろ」という締めくくり
この3要素は、まさに保育士が子どもに伝えたい「安全基地の感覚」そのものです。これは使えそうです。
たとえば、積み木が倒れて泣いている子どもに対して「おしりを出した子も一等賞だよね」と声をかけることで、失敗への羞恥心よりも「やってみた自分への肯定感」を先に引き出せます。歌詞を「言葉がけのツール」として使う発想が、保育の質を底上げします。
歌うだけでなく、日常の言葉がけに歌詞のエッセンスを取り入れるのが原則です。
にんげんっていいな歌詞を使った保育活動のアイデアと注意点
歌詞を保育活動に組み込む際には、ただ「歌わせる」だけで終わらない工夫が必要です。
以下のような活動に応用できます。
- 🎨 朝の会でのリズム遊び:歌に合わせた手遊びを取り入れ、歌詞のイメージを体で表現させる
- 📖 絵本との連携:「まんが日本昔ばなし」関連の絵本と組み合わせて、熊の子の視点を想像させる
- 🖼️ お絵かき活動:「自分が一番好きな日常のシーン」を描かせ、歌詞の「日常の豊かさ」を視覚化する
- 🌇 夕方の帰りの会:「今日一番うれしかったこと」を発表させ、「ほかほかごはんが待ってるね」と歌詞とつなげて締める
一方、注意点もあります。
「おしりを出した子が一等賞」というフレーズを使う際、「何をしても一等賞だから何でもいい」という誤解を子どもに与えないよう言葉を選ぶ必要があります。「頑張らなくてもいい」ではなく「頑張った過程もありのままのあなたも、みんな大切」という文脈で使うことが重要です。
言葉の使い方に注意すれば問題ありません。
また、この歌は著作権管理楽曲のため、保育発表会などで楽曲を使用する場合はJASRACへの手続きが必要になるケースがあります。施設の管理者に事前に確認しておくのが安心です。
にんげんっていいな歌詞が持つ時代を超えたメッセージと現代保育への接続
「にんげんっていいな」が生まれたのは、「まんが日本昔ばなし」の放送が全盛期だった時代です。高度経済成長後の日本で、「勝ち組・負け組」という言葉が生まれはじめた時代に、この歌は「生きているだけで一等賞」というカウンターメッセージを子どもたちに届けていました。
時代背景を知ると、歌詞の重みが変わります。
令和の保育現場でも、この歌のメッセージはむしろ必要性が増しています。SNSの普及により、子どもたちは幼い頃から「いいね数」という数値化された評価にさらされる環境で育ちます。「ほかほかごはん」や「ぽちゃぽちゃおふろ」という何気ない日常に価値を見出す感覚は、デジタルネイティブ世代の子どもには意識的に育てる必要があります。
| 歌詞のフレーズ | 保育に伝えたいメッセージ | 現代の対応場面 |
|---|---|---|
| おしりを出した子 一等賞 | 失敗してもOK、存在が大切 | 競争・比較への不安がある子 |
| おいしいおやつに ほかほかごはん | 日常の豊かさへの感謝 | 当たり前のことに感謝できない場面 |
| みんなでなかよく ぽちゃぽちゃおふろ | 協力・共存の喜び | グループ活動での摩擦がある場面 |
| ぼくも帰ろ お家へ帰ろ | 安心できる帰る場所がある | 分離不安や登園拒否のある子 |
歌詞の一行一行を保育場面と結びつけられると、ただの唱歌が「保育ツール」に変わります。
歌詞の意味を深く知ることで、子どもへの声がけ方が変わり、保育の質が変わる。「にんげんっていいな」は、50年近く歌い継がれてきただけの力を持った一曲です。保育士として、この歌をただ歌わせるのではなく、歌詞のメッセージを日々の保育に溶け込ませてみてください。
歌詞の考察として参考になるサイトはこちらです。
「おしりを出した子が一等賞」の意味を丁寧に考察しており、保育士が子どもに説明する際の言葉選びに役立ちます。
正式な歌詞の全文確認に使えます。保護者向けのプリント作成時などに原文確認として活用できます。
