あの青い空のように歌詞の意味と保育での活かし方
保育士が日々現場で歌い継いでいるこの曲、実は作者本人が「子どもの歌にするつもりがなかった」と語っています。
あの青い空のように歌詞の意味|各フレーズを丁寧に解説
「よろこびひろげよう」「さみしさわすれまい」「明るさいつまでも」「苦しみのりこえよう」「怒りを燃やそう」——この5つのフレーズが交互に繰り返されます。 それぞれが感情の名前を呼び起こし、「でも、あの青い空のように澄みきった心でいよう」と続く構造です。
シンプルです。でも、それが強さです。
歌詞に登場する「怒りを燃やそう」というフレーズは、多くの人が戸惑います。青空のような穏やかな曲に「怒り」という言葉が入るからです。 しかしこれは「怒りを抑える」のではなく、「正義や信念のために怒れる心を持とう」という意味として解釈されています。不正や悲しいことに怒れる感性は、子どもにとって大切な感情の芽です。
参考)あの青い空のように
感情を否定しない歌詞、という点がこの曲の核心です。
保育の現場では、子どもたちが歌詞の意味を理解しなくても構いません。メロディーと繰り返しのリズムで自然と口ずさめるようになるのが、この曲の最大の強みです。 毎朝の朝礼や帰りの会に取り入れることで、子どもたちの情緒の安定にもつながります。ragnet+1
<参考リンク:歌詞全文と保育現場での曲解説>
こどもっと|あの青い空のように(歌詞・解説)
あの青い空のように作詞作曲者・丹羽謙次の誕生秘話
この曲を作ったのは丹羽謙次(にわ けんじ)氏です。 作詞・作曲をともに手がけており、パートナーの潤子さんとの共作という記録も一部に残っています。
誕生秘話が意外です。
丹羽氏が大学生だった頃、自分たちの恋愛をもっと豊かにしたいという思いから「小さな僕たちだけど」という詩を書きました。 夜の電車の揺れるリズムの中でメロディーが生まれたと本人が語っています。 これはもともと大人の恋愛の詩であり、子どもの歌として作ったわけではありませんでした。
参考)あの青い空のように
つまり、大人の想いが子どもに届いた曲です。
その後、学生の集会・保育士の集会・子ども向けテレビ番組などで自然に広まり、気づいたら「子どもの定番曲」になっていました。 丹羽氏自身は「まるで自分の子どもの成長を見ているようで、嬉しくも気恥ずかしい」と語っています。 近年では吉永小百合主演の映画「北のカナリアたち」の挿入歌としても使われ、さらに広く知られるようになりました。
1980年代よりNHK教育系の歌番組で繰り返し放送されたことも、この曲の普及に大きく貢献しています。
<参考リンク:作詞作曲者と曲の背景についての詳細情報>
うたごえ喫茶とんぼ|あの青い空のように(作者コメント・解説)
あの青い空のように輪唱(カノン)の指導法と保育での実践
この曲の大きな特徴は、前半がカノン(輪唱)形式になっていることです。 2つのグループに分かれ、少し遅れて同じメロディーを追いかけるように歌うと、音が重なって美しいハーモニーが生まれます。ameblo+1
輪唱は初めてでも大丈夫です。
指導の手順としては、まず全員で通して歌えるようにします。次に、先生と子どものグループの2組に分け、先生グループが先に歌い始め、4小節後に子どもグループが同じ歌詞で追いかける練習をします。 最初はつられてしまっても問題ありません。「追いかけっこしてる!」という感覚を楽しむところからスタートするのがポイントです。land.toss-online+1
楽しさが先、正確さは後でOKです。
朝の会で3〜5分だけ集中して練習する方法も効果的です。 毎日少しずつ積み上げることで、子どもたちは自然と音の重なりを体感できます。カノン形式は2年生以上の小学生向けとして教材にも使われていますが、保育年長クラスでも十分に挑戦できます。
🎯 輪唱練習のステップまとめ
- ステップ1:全員で通して歌い、メロディーを完全に覚える
- ステップ2:2グループに分け、先生グループが先にスタート
- ステップ3:4小節遅れで子どもグループが追いかけ開始
- ステップ4:音が重なった瞬間の面白さを言葉にして共有する
- ステップ5:グループを入れ替えて再挑戦する
<参考リンク:保育の輪唱指導に使えるオススメ曲まとめ>
RAGNET|保育でオススメの輪唱曲まとめ
あの青い空のように卒園式・運動会での活用ポイントと選曲理由
この曲は卒園式や運動会の閉会式など、区切りの場面で長く使われてきました。 「明るさいつまでも」「苦しみのりこえよう」という歌詞が、子どもたちの新しいステージへの背中を押す言葉として機能するからです。onnazuka+1
節目の場面にこそ映える曲です。
卒園式で使う場合は、子どもたちがその歌詞の意味を「体験として」感じられるようにしたいものです。例えば、3月の練習中に「さみしさわすれまい」の歌詞に触れながら「卒園してもお友達を忘れないでいよう」と言葉を添えるだけで、子どもたちの表情が変わります。 歌詞と自分の感情が結びつく瞬間を、保育士が意図的に作ることが重要です。
運動会では閉会式でのメドレーの1曲として組み込む使い方が定番です。 短い曲なので他の曲との組み合わせもしやすく、3分程度でまとまるためプログラムの時間調整にも便利です。
🏅 行事別の使い方
- 卒園式:退場時の歌や全員合唱として。歌詞に「別れ」と「前向き」の両方のニュアンスがある
- 運動会閉会式:メドレーの締めとして。全体合唱で会場の一体感を高める
- 朝の会・帰りの会:毎日の習慣として。短いので3分で完結する
- お楽しみ会:輪唱に挑戦する形で。達成感が大きく子どもの自信につながる
保育士が知らないと損する「あの青い空のように」の意外な側面と活用の深め方
この曲には、一般的にはあまり知られていない重要な側面があります。それは、単なる「元気な童謡」ではなく、感情の多様性を肯定する曲であるという点です。 「よろこび」「さみしさ」「明るさ」「苦しみ」「怒り」という5種類の感情が歌詞に登場します。
感情教育に使える曲です。
保育の専門用語で「感情コーチング」という概念があります。子どもの感情に名前をつけ、認めることで情緒的な発達を促す関わり方です。この曲の歌詞は、まさにその「感情への命名」を自然に行う構造になっています。 曲を歌いながら「今日のあなたはどの気持ちに一番近い?」と聞くだけで、感情の言語化につながります。
これは使えそうです。
また、この曲は歌詞がシンプルな繰り返しであるため、手話と組み合わせやすい特徴があります。 実際に手話バージョンも存在し、手話ソングとして保育施設や福祉施設で活用されています。 手話を取り入れることで、ものの表現や身体表現の幅が広がり、異なる発達段階の子どもたちも同時に楽しめます。
🌈 感情教育×「あの青い空のように」活用アイデア
- 歌詞の感情(よろこび・さみしさ・怒りなど)をカードにして、歌う前に今日の気持ちをカードで選ばせる
- 「怒りを燃やそう」の歌詞では「正しいことのために怒れる心は大切」と一言添える
- 手話バージョンを取り入れることで、表現の幅と子どもの興味が広がる
- 歌詞に合わせた絵を子どもに描かせると、情緒の観察記録にもなる
保育士としてこの曲を「ただ歌う」から「心を育てるツールとして使う」に切り替えると、子どもたちの反応が変わります。 歌詞の意味を理解してから現場に持ち込むことで、保育の質そのものに差が出ます。
参考)学級担任が「朝の会」で進める合唱指導 今月の歌「あの青い空の…
参考リンク:手話ソングとしての活用と歌詞・楽譜の詳細情報


