二部輪唱 英文での指導
英文の輪唱を3歳児クラスで始めるのはダメ。
二部輪唱の英文表現と基本概念
二部輪唱は英語でround(ラウンド)またはtroll(トロール)と表現されます。これは2声部以上の楽曲において、各声部が同一の旋律を一定の間隔をおいて順次に模倣していく音楽技法です。nativecamp+1
英語圏では子どもの音楽教育で広く活用されている手法です。日本の「かえるの合唱」に相当する代表的な輪唱曲として「Row Row Row Your Boat」が知られており、何回か練習して歌えるようになったら隣の人につられないようにずらして歌うことができます。
つまり輪唱の基本です。
二部輪唱と二部合唱(two-part choir)は異なる概念で、後者は2つの異なるパート(例:ソプラノとアルト)で構成されるハーモニーを指します。一方、輪唱は同じメロディを時間差で歌うため、より単純な構造ながら美しいハーモニーが生まれる特徴があります。
保育現場では英文の輪唱を取り入れることで、子どもたちに英語の発音やリズム感を楽しく学ばせる機会を提供できます。英語の歌を歌うことは、幼い子どもにとって正しい発音を覚え自分の口で再現する良い方法です。
参考)英語教育の適正年齢は?
二部輪唱に適した英文曲の選び方
保育で使う英文輪唱曲は、短く覚えやすい歌詞の楽曲を選ぶのが原則です。子どもが一度は耳にしたことがあるような有名な曲がおすすめで、普段とは違う歌の聞こえ方に子どもも輪唱のおもしろさに目覚めてくれます。
代表的な英文輪唱曲として「Row Row Row Your Boat」があります。歌詞は「Row, row, row your boat, Gently down the stream. Merrily, merrily, merrily, merrily, Life is but a dream.」というシンプルな構成です。日本では子守唄として使われることもあり、優しいメロディが特徴です。
これは使えそうです。
曲選びでは以下の条件を満たすものが適しています。
- 歌詞が20語以内で構成されている短い曲
- 繰り返しのフレーズが含まれている曲(merrily×4など)
- 4拍子または3拍子の安定したリズムの曲
- 音域が1オクターブ以内に収まる曲
- 子どもが日常で使える英単語(boat、stream、dreamなど)が含まれる曲
「Row Row Row Your Boat」は上記すべての条件を満たしており、保育現場での英文輪唱の導入に最適です。膝の上にお子さんを乗せて一緒にボートを漕ぐふりをしながら前後に揺れる動作を加えると、より楽しく体験できます。
参考)<英語のお歌>Row, row, row your boat…
英語の童謡を保育に取り入れる際の具体的な手遊びの方法や、年齢別の指導のコツが紹介されています。
二部輪唱を英文で教える年齢別アプローチ
英文輪唱の指導開始時期は、子どもの発達段階を見極めることが重要です。英語圏では5歳未満の子どもにリーディングを教えることは一般的ではなく、キンダーガーテン(5歳)からリーディング指導がスタートします。
3歳以上の子どもには、まずアルファベット、フォニックス、ライミングの歌を聞かせることでフォネミックアウェアネスを育てることができます。しかし輪唱という複雑な音楽技法を理解し実践するには、さらに高い認知能力が必要です。
5歳児(年長)になると、仲間の様子を見ながら音の高さやテンポ、終止のタイミングを合わせる協調性が発達します。この段階で初めて輪唱の指導が効果的になります。
参考)http://syowakai.org/wp/wp-content/uploads/2014/03/3.pdf
年齢別の指導ポイントは以下の通りです。
- 3~4歳児:英語の歌を斉唱で楽しむ段階。繰り返し聞かせることで徐々に理解や発音を改善していきます
- 5歳児以上:輪唱の導入が可能。まず範唱・模唱で歌詞とメロディーを理解し、その後歌詞コールで支援しながら斉唱を2回程度行います
- 小学生以上:2小節遅れや1小節遅れなど、より難易度の高い輪唱にチャレンジできます
3歳児クラスで英文輪唱を始めると、子どもが混乱し音楽への苦手意識を持つリスクがあります。まずは英語の歌に親しむことから始めるのが基本です。
二部輪唱の英文指導で注意すべきポイント
英文輪唱の指導では、いきなりピアノ伴奏で合わせるのではなく、アカペラでゆっくり歌って聞かせることが重要です。先に保育士が1節歌って「どうぞ」に合わせて一緒に歌って繰り返すと、子どもが安心して参加できます。
参考)https://apronsensei.com/song-teaching-method/
斉唱を十分に行った後に段階的に輪唱に近づけていく方法が効果的です。
具体的な指導ステップは以下の通りです。
- 範唱・模唱の段階:保育士が歌って見せ、子どもたちが真似をする
- 斉唱の段階:全員で同時に歌う練習を2~3回繰り返す
- グループ分けの段階:2つのグループに分け、まず交互に歌う練習をする
- 輪唱の段階:1グループ目が歌い始めてから、指定のタイミングで2グループ目が歌い始める
同時発声・同時終止の合図を丁寧に行うことが必須です。歌い出しの合図と終止の合図、そして終止の予備動作をしっかりと行うことで、子どもたちが混乱せずに輪唱を楽しめます。
厳しいところですね。
2回以上は繰り返して2つのグループの声が調和する時間を確保し、同時終止の時に最後の音を十分に伸ばしてハーモニーを味わえるようにします。これにより子どもたちは「2声の輪唱が成立した」という実感を持つことができます。
英語の発音に注意を払うことで、子どもたちは自身の発音やイントネーションを改善できます。ただし発音の細かい指導よりも、まずは楽しく歌うことを優先し、自然な英語のリズムに触れさせることを目標にしましょう。
二部輪唱を英文で実践する独自の工夫
保育現場で英文輪唱をより効果的にするには、視覚的な支援を組み合わせる方法があります。例えば「Row Row Row Your Boat」であれば、ボートのイラストカードを用意して、歌詞の内容を視覚的に理解させることができます。
子どもを英語を聞くだけではなくアクティビティに参加させることも重要です。一緒に歌ったり手拍子をしたり体を動かしたりすることで、子どもたちは英語のリズムや表現をより深く理解しやすくなります。
つまり体験型です。
輪唱でつられにくくするための工夫として、以下の方法が効果的です。
- 各グループにリーダー的な歌声を出す子どもを配置する
- 最初は保育士が各グループに入って一緒に歌う
- 歌詞を覚えるまで歌詞カードを見せながら歌う
- 手拍子や身体動作を取り入れてリズムを体感させる
繰り返しを通じて学ぶ傾向がある子どもには、同じ曲やフレーズを何度も聴かせることで徐々に理解や発音を改善していきます。英語のかけ流しとして、活動時間以外にもBGMで英文輪唱曲を流しておくと、自然に耳が慣れていきます。
英文輪唱の指導後には、必ず肯定的な言葉かけ(褒め言葉など)をすることで、子どもたちの次回への意欲を高めることができます。「きれいなハーモニーだったね」「2つのグループの声がぴったり合っていたよ」といった具体的な評価が効果的です。
保育園のうたの指導方法の詳しい解説(えぷろん先生のおままごと)
現役保育士による歌の指導方法の基本から応用まで、曲選びのポイントや具体的な指導ステップが詳しく解説されています。
意外ですね。
発表会や保護者参観で英文輪唱を披露する場合は、子どもたちの達成感を高めるために十分な練習期間(最低でも2~3週間)を確保しましょう。焦らず段階を踏んで指導することが、英文輪唱の成功につながります。


