大中恩 島よ 保育で活かす合唱曲選び方 指導のポイント

大中恩 島よ

「島よ」を保育で扱うとき音域が広すぎて子どもが歌えません

この記事の3つのポイント
🎵

大中恩の代表作「島よ」

1970年度芸術祭優秀賞受賞の混声合唱曲で、骨太で情熱的な大人向けの作品

👶

保育における選曲の基準

年齢に合わせた音域や歌詞の理解度を考慮し、子どもが歌いやすい曲を選ぶことが重要

📚

大中恩の子ども向け作品

「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」など保育現場で長く愛される童謡を多数作曲

大中恩 島よの基本情報と成り立ち

 

「島よ」は大中恩が作曲した混声合唱曲です。作詩は伊藤海彦が担当しており、1970年(昭和45年)度の文化庁芸術祭参加作品としてニッポン放送の委嘱により制作されました。wikipedia+1

この作品は同年度の芸術祭優秀賞を獲得しています。放送初演では東京混声合唱団が合唱を担当し、大中恩自らが指揮をとりました。孤独に浮かぶ島の姿に男の宿命を投影し、骨太でねばっこい表現が特徴です。ameblo+1

混声合唱版で発表された後、男声合唱と女声合唱にも編曲されました。

演奏時間は約20分の大作です。

editionkawai+1

作品の詩的内容は深遠で、果てしない海と空に囲まれた孤島の姿を通して人間の存在を問いかけています。鳥のように自由に飛べず、魚のように泳ぎ回ることもできない島の宿命に、作詞者の伊藤海彦は自分自身の姿を重ねていたと考えられます。memo.choruslib+1

大中恩という作曲家の経歴と代表作品

大中恩(おおなか めぐみ)は日本を代表する作曲家です。東京音楽学校(現・東京藝術大学)作曲科を卒業し、生涯を通じて2000曲以上の作品を世に送り出しました。ohnakamegumi+1

代表作には誰もが知る「いぬのおまわりさん」や「サッちゃん」があります。これらの童謡は現在も保育園や幼稚園で歌い継がれている名曲です。中田喜直らと結成した「ろばの会」では、2000年の解散まで45年間、子どものための音楽創造に尽力しました。megumeguchor.jimdofree+1

合唱曲の分野でも多くの功績を残しています。混声合唱曲「煉瓦色の街」(1965年)で芸術祭奨励賞、女声合唱組曲「愛の風船」(1966年)、男声合唱曲「走れわが心」(1968年)、そして混声合唱曲「島よ」(1970年)で芸術祭優秀賞を次々と受賞しました。wikipedia+1

1982年には「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」「おなかのへるうた」等を集大成した作品集で日本童謡大賞を受賞しています。作風は日本語の美しい語感を生かしたメロディとリズムが特徴で、「童謡だからと安易な曲作りはしない」という厳しい姿勢が貫かれていました。1989年に紫綬褒章、1995年に勲四等旭日小綬章を受章しました。ohnakamegumi+2

保育現場での合唱曲選びの基準とポイント

保育園で歌う曲を選ぶ際は、子どもの年齢に合わせることが最も重要です。音楽を理解して歌う能力は年齢により大きく異なります。

参考)301 Moved Permanently

0~1歳児では音が鳴るものを持ちながら歌ったり、手遊びを楽しめる選曲が効果的です。2~3歳児では動物の鳴き声などの擬音語が入っている曲を選べば、リズムに乗って歌いやすくなります。つまり乳児期は手遊びや楽器を組み込んだ曲が適しています。

年齢が高くなるにつれ、複雑な手遊びや難易度の高い曲も歌えるようになるでしょう。幼児期以降は歌詞の意味を理解できるような曲を選ぶことがポイントです。hitoshia-hoiku+1

わかりやすい歌詞の曲を選ぶことも大切です。保育士が子どもに歌詞の意味を説明できれば、子どもはイメージを膨らませながら前向きに練習できます。歌詞の内容を理解することで、より深く音楽を楽しめるようになるのです。

発表会などで歌う曲を選ぶ際にも、園児の年齢に応じた音域や歌詞の難易度を考慮する必要があります。無理な選曲は子どもの負担になり、音楽嫌いにつながるリスクもあります。

島よと保育向け楽曲の違いを理解する

「島よ」は大人向けの本格的な合唱作品です。骨太で情熱的な曲調で、高度経済成長時代の勢いを感じる作品と評されています。

参考)混声合唱曲「島よ」練習中!

演奏時間は約20分と長く、詩的内容も深遠です。孤島の宿命に人間の姿を投影した哲学的なテーマを扱っており、保育現場の子どもたちが理解するには難しい内容といえます。editionkawai+1

一方、大中恩が作曲した「いぬのおまわりさん」や「サッちゃん」などの童謡は、保育園や幼稚園で広く歌われています。これらの曲は子どもが理解しやすい歌詞と、歌いやすい音域で構成されているからです。

参考)作曲家 大中 恩について

大中恩は「童謡だからと安易な曲作りはしない」という姿勢を持ちながらも、子どものための音楽に45年間尽力しました。その結果、現在も愛され続ける童謡の数々を生み出したのです。

結論は適材適所です。

megumeguchor.jimdofree+1

保育士として音楽を選ぶ際は、作曲家の名声だけでなく、その曲が子どもの発達段階に適しているかを見極める必要があります。「島よ」のような大人向けの合唱曲は、保育士自身が音楽を学ぶ際の参考にはなりますが、直接子どもに歌わせる選曲としては適切ではありません。

保育における音楽指導で大切にしたいこと

保育園で歌を歌うことには複数のねらいがあります。新しい歌を覚えながら音感やリズム感を養うこと、歌に合わせて体を動かすことを楽しむこと、そしていっしょに歌いながら社会性や協調性を身につけることです。

集団で歌うことは子どもの成長に重要な役割を果たします。一人で歌うよりもクラス全員で歌うことで、子どもは集団の中にいることを自覚し、みんなで息を合わせる大切さを学びます。これは社会性や協調性を身につける貴重な機会なのです。

音楽指導では子どもが歌いたくなる環境づくりが大切です。保育士が楽しそうに歌う姿を見せることで、子どもも自然と歌に親しむようになります。歌詞の意味を絵や動作で表現しながら説明すると、子どもの理解が深まるでしょう。

無理強いせず、子どものペースを尊重することも重要です。まずは聴くことから始め、徐々に一緒に歌えるようサポートします。リズムに合わせて手拍子をしたり、体を揺らしたりすることから音楽に親しむのが自然です。

📚 保育での音楽活動について詳しく知りたい方には、以下のリンクが参考になります。

子どもが歌いたくなる!保育園での歌の教え方。選曲の基準や指導のコツ

大中恩作品を保育で活かす実践的アプローチ

大中恩の作品を保育で活用するなら、童謡作品を中心に選ぶのが基本です。「いぬのおまわりさん」「サッちゃん」「おなかのへるうた」などは、日本童謡大賞を受賞した名曲で、保育現場で長年愛されています。chichi+1

これらの曲は歌詞が分かりやすく、子どもの日常生活に関連した内容です。「いぬのおまわりさん」なら交番や警察官、「サッちゃん」なら友達との関係、「おなかのへるうた」なら食事の時間など、子どもが実体験と結びつけやすいテーマばかりです。

季節や行事に合わせて選曲することも効果的です。運動会なら元気な曲、お遊戯会なら振り付けしやすい曲を選びます。子どもの興味や発達に応じて柔軟に選曲しましょう。

保育士自身が音楽を楽しむ姿勢も大切です。保育士が音楽を心から楽しんでいれば、その気持ちは子どもにも伝わります。まずは保育士自身が大中恩の作品を聴いて、その魅力を感じることから始めてみてください。

いいことですね。

🎵 大中恩作品の楽譜や音源を探す際には、以下のリンクが役立ちます。

合唱楽譜専門店での大中恩作品の購入情報

大中恩の合唱曲「島よ」は芸術性の高い大人向けの作品ですが、保育現場では同じ作曲家による童謡作品を選ぶことで、質の高い音楽教育を実践できます。子どもの発達段階を理解し、適切な選曲と指導方法を心がけることが、保育士としての専門性を高める道につながるでしょう。


大中恩 愛の歌曲集VI「青い星」