阪田寛夫 詩 有名│サッちゃん作詞者の意外な一面

阪田寛夫 詩 有名

保育士の多くは「サッちゃん」を童謡としか知りません。

この記事のポイント
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芥川賞作家の顔を持つ

阪田寛夫は童謡作詞者だけでなく、芥川賞・川端康成文学賞を受賞した純文学作家でもあり、1087編もの詩を残しています

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教科書に載る詩の数々

「びりのきもち」など子どもの心情を深く描いた詩が国語教科書に採用され、保育現場でも活用できる作品が豊富です

ユーモアと深い寂しさの融合

「ねこふんじゃった」のような抱腹絶倒の作品から、人間の孤独を描く現代詩まで、幅広い表現力を持っています

阪田寛夫 詩 有名作品の代表格

 

阪田寛夫(1925~2005年)は、童謡「サッちゃん」「おなかのへるうた」の作詞者として広く知られています。しかし実は芥川賞作家であり、川端康成文学賞も受賞した純文学作家でもあるのです。dowa-ya+1

この二つの顔を持つことは極めて稀です。文学性の高い小説を書ける作家はまれであり、子どもも親しめる童謡や詩を書ける作家はさらにまれなのに、阪田はその両方をやってのけました。

「サッちゃん」は童謡として歌えば子どもの歌に聞こえますが、詩として読むと人間に在る深い寂しさを描いた現代詩であることが見えてきます。保育の場で何気なく歌っている童謡の背景には、こうした文学的な深みがあるのですね。

阪田寛夫の全詩集には1087編もの詩が収録されており、16年かけて編纂されました。これだけ多くの作品を残したことも、彼の創作への情熱を物語っています。

参考)阪田寛夫さんにしっかり会えた気がする ——内藤啓子『枕詞はサ…

阪田寛夫 童謡から見える詩人の本質

阪田寛夫が作詞した童謡には「おなかのへるうた」「夕日が背中を押してくる」「ともだち讃歌」などがあります。これらの作品には類まれなユーモアが駆使されており、抱腹絶倒の詩をたくさん遺しています。booklog+2

「おなかのへるうた」の歌詞『おなかとせなかが くっつくぞ!』や『マーチったらチッタカター、行進だ!』というフレーズは、一度聞いたら頭から離れません。こうした言葉遊びの天才ぶりが、子どもたちを惹きつける理由です。

参考)http://blog.livedoor.jp/yamaneko0516/archives/17002108.html

保育現場で童謡を歌う際、歌詞の背景にある作者の意図を知っていると、子どもたちへの伝え方が変わります。ただし、作詞者の情報を子どもに伝えるときは、保育士自身が作品の深みを理解しておくと、より豊かな表現活動につながりますね。

阪田寛夫の詩には「子ども向け」という枠を超えた普遍性があります。

それが基本です。

阪田寛夫 教科書掲載詩の活用法

阪田寛夫の詩「びりのきもち」は国語の教科書に掲載されており、運動会で最下位になった子どもの心情を緻密に描いています。この詩は運動会のあの嫌な気持ちがすべて表れており、子どもながらに共感できる作品です。

「練習問題」という詩では、文法を習いながら自分の気持ちを表現できないもどかしさを描いています。「ぼく」は主語です、「つよい」は述語です、ぼくはつよい――そうじゃないからつらい、という展開は子どもの複雑な感情を見事に言語化しています。

参考)うずくまるのに飽きたら〜阪田 寛夫の詩「練習問題」〜

保育現場で子どもたちが競争や失敗を経験したとき、こうした詩を読み聞かせることで感情の言語化を支援できます。ただし、詩の選択は子どもの発達段階に合わせることが条件です。

「葉月」という詩には『こんやは二時間も待ったに なんで来てくれなんだのか』というフレーズがあり、待つ側の切ない心情が表現されています。こういった作品は大人が読んでもドキリとさせられるのです。note+1

阪田寛夫詩集『てんとうむし』には親しみやすい作品が集められており、保育士が参考にしやすい一冊となっています。

童話屋『阪田寛夫詩集 ねこふんじゃった』

こちらのリンクでは、阪田寛夫のユーモアあふれる詩の世界を詳しく知ることができます。

阪田寛夫 詩集の保育現場での読み方

阪田寛夫の詩は子どもの視点になって書かれており、「おなじ夕方」のような作品は他の誰にも書けない感覚を表現しています。保育士がこうした詩を理解することで、子どもの心の動きをより深く捉えられるようになります。

詩集『わたしの動物園』は日本芸術院会員となった後も創作を続けた阪田の代表作です。動物をテーマにした詩は、幼児期の子どもたちにとって身近で親しみやすい題材となります。

参考)阪田寛夫 – Wikipedia

『ねこふんじゃった』という詩集には、童謡として有名な曲のタイトルと同名の作品が収録されています。この詩集は2023年5月に童話屋から出版され、田中和雄氏が編集を担当しました。kyobunkwan+1

保育の読み聞かせで詩を使う際は、絵本とは違ったリズムと言葉の美しさを意識することが大切です。

つまり音読が効果的です。

阪田寛夫は芥川賞作家まど・みちおと共著を5冊出しており、まどを先輩として尊敬していました。二人の詩人の関係性を知ると、詩の世界がさらに広がりますね。

阪田寛夫 詩の意外な深みと保育への応用

阪田寛夫の詩『含羞詩集』には、学徒出陣で戦死した友人への追悼詩「グッド・イヴニング」が収録されています。英語の授業で「Good morning」を「善き朝」と訳して笑われた鎌やんが、50年後に「善き夕方」として想起される――こうした時間を超えた視点は大人の読者にも深く響きます。

参考)改行して書き分けた生活記録~阪田寛夫『含羞詩集』~ – タイ…

「老年について」という詩は、若い読者にはまだ難しい内容ですが、いつか年を重ねたときに詩の良さと意味を知るのだと評されています。

これは使えそうです。

保育士自身が文学作品に触れることで、言葉への感性が磨かれ、子どもたちへの語りかけが豊かになります。ただし、保育現場で使う詩は子ども向けに選び、大人向けの深い作品は保育士自身の教養として蓄えておくと良いでしょう。

阪田寛夫の詩には「わかれのことば」のように、別れや喪失をテーマにした作品もあります。卒園式など節目の行事で詩を朗読することで、子どもたちの成長を言葉で彩ることができます。

参考)https://ameblo.jp/ikebero/entry-12256456784.html

詩を保育に取り入れる際は、詩集を図書館で借りたり、オンライン書店で購入したりして、複数の作品に触れることから始めましょう。阪田寛夫の作品は童話屋などから出版されており、入手しやすいのが特徴です。

教文館ナルニア国『阪田寛夫詩集 ねこふんじゃった』レビュー

こちらでは阪田寛夫詩集の書評と、保育現場での活用ヒントが紹介されています。

保育で詩を使うメリット🎨

  • リズムと韻律が言語感覚を育てる
  • 子どもの感情を言語化する手助けになる
  • 短い作品なので集中力が続きやすい
  • 繰り返し読むことで記憶に残りやすい
  • 行事や季節に合わせた作品選びができる

阪田寛夫の詩は、芥川賞作家としての文学性と童謡作詞者としての親しみやすさが融合した稀有な作品群です。保育現場で子どもたちに豊かな言葉の世界を伝えるために、ぜひ阪田寛夫の詩に触れてみてください。


詩の絵本 教科書にでてくる詩人たち (2) わかれのことば