野ばら シューベルト 歌詞の深い意味
3番の歌詞は実は性暴力を描写している
野ばら シューベルトの歌詞が生まれた背景
「野ばら」の歌詞は、1770年頃にドイツの文豪ゲーテが書いた詩です。当時21歳だったゲーテは、牧師の娘フリーデリケ・ブリオンと恋愛関係にありました。彼女は結婚を望んでいましたが、ゲーテは勉学に励むためと結婚による束縛を嫌い、関係を断ち切りました。
この詩には二人の別れの様子が暗に込められていると言われています。野ばらは少女を、童(少年)はゲーテ自身を象徴しているという解釈が一般的です。
その後1815年、シューベルトがこの詩に曲をつけて歌曲としました。実際シューベルトはゲーテがこの詩を書いた後で生まれており、この曲は当時のポップス的な位置付けでした。
参考)【今すぐ使える無料楽譜】-野ばら(シューベルト)-難易度別全…
野ばら 歌詞の日本語訳と原詩の違い
日本では近藤朔風(1880年~1915年)の訳詞「童はみたり 野なかの薔薇」で知られています。しかし近藤朔風は実は2つの訳詞を作っています。1つは「野なかの薔薇」、もう1つは「荒野のばら」です。skawa68+1
原詩の直訳はもっと生々しい内容です。3番の歌詞では「乱暴な少年は野ばらを折ってしまった。野ばらは抵抗して刺したが、痛みも嘆きも効かず、ただ耐えるしかなかった」となります。yamamasu.world.coocan+1
近藤訳では「童は折りぬ 野なかの薔薇 折られてあわれ 清らの色香 永久にあせぬ」と美化されています。原詩の暴力的な描写が、日本語では情緒的な表現に変えられているということですね。
野ばら シューベルト 歌詞の3番構成と意味の変化
歌詞は各7行からなる3つの連で構成されており、内容が劇的に変化します。1番では少年が美しい野ばらを見つけて喜ぶ場面、2番では少年が「君を折ろう」と言い、ばらが「あなたを刺すわ」と抵抗する場面、3番では少年が実際にばらを折ってしまう場面が描かれています。umetani-music+2
各番の最後2行は「ばら ばら ばらよ くれないの 荒れ野のばらよ」という同じリフレインで終わります。このリフレインがあることで、聴き手の記憶に残りやすい構造になっています。yamamasu.world.coocan+1
1番から3番へと進むにつれ、無邪気な発見から暴力的な結末へと変化していきます。この劇的な変化を表現することが、演奏や歌唱において重要なポイントです。note+1
野ばら 歌詞に込められたゲーテの後悔
詩の解釈として性的な意味を読み取る識者も多いです。少年による野ばらを折る行為は、ゲーテが若い娘の心を傷つけた行為の比喩とされています。note+1
興味深いのは「君を刺さん いつまでもわたしを忘れないようにね」という野ばらの言葉です。これはフリーデリケが別れ際にゲーテに言った言葉かもしれません。yamamasu.world.coocan+1
ゲーテは後年「あの子には悪いことしちゃったな、今はどうしてるかな?」と心のどこかに棘が刺さっていたと言われています。つまり刺したのは野ばらではなく、むしろゲーテ自身の良心だったということですね。yamamasu.world.coocan+1
野ばら 保育園での年齢別活用ポイント
保育現場では音楽教育の一環として「野ばら」が活用されています。0~1歳児では先生と一緒にリズムに合わせて体を動かし、楽しみながらリズム感を養います。nobara-daini.hoikuen+1
2~3歳児では一緒に歌ったり、簡単な楽器でリズム遊びをします。この時期はメロディーを覚えることより、音楽の楽しさを味わうことが目標です。
4~5歳児では歌詞の内容や強弱の表現に挑戦できます。1番は可愛いバラを見つけた少年の様子なので声量をあまり出さず、3番は劇的な展開なので表現力を高めるという指導法があります。ただし歌詞の性的な意味まで教える必要はありません。note+1
野ばら シューベルト 音域と発声の難しさ
シューベルト版は8分音符を基本とした軽やかなリズムで、安定感があります。16分音符による装飾変化や和音の変化で微妙な情感の動きを刺激する特徴があります。
参考)https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/6/64981/20230317132159483261/bgeou_182_035_045.pdf
音域は比較的狭く、跳躍音程も少ないため、子どもでも歌いやすい曲です。メロディーはシンプルで耳に残りやすく、年をとってもなかなか忘れない曲の1つとされています。pianojuku+1
リコーダーなどの楽器での演奏も比較的容易です。保育現場では鍵盤ハーモニカや合奏の教材としても活用され、生活発表会で成果を発表する園もあります。kizuna-commu+1
野ばら 保育での音楽教育効果と注意点
わらべうたや名曲鑑賞と並んで「野ばら」のような童謡・唱歌は、人間として初期に出会う音楽性やリズムを大切にし、情感を培います。音楽には人を喜ばせる力や感動させる力、人を癒やし励ます力があります。nobara-daini.hoikuen+1
保育での活用時の注意点として、歌詞の背景にある大人の恋愛や性的な意味を子どもに説明する必要はありません。美しいメロディーとリズム、表現の楽しさを中心に指導するのが基本です。
クラス全体で一つの課題に向けて取り組むことで、協調性や達成感も育まれます。専門講師による指導を月1回取り入れている保育園もあり、体系的な音楽教育の一環として位置づけられています。
野ばら シューベルトとヴェルナー版の違い
実は「野ばら」には複数の作曲家が曲をつけています。シューベルト版の他に、ヴェルナー版も有名です。ヴェルナー版に対して、近藤朔風は別の歌詞「童はみたり 荒野のばら 朝とく清く」を作りました。barso.fc2+1
最後の行「ばら ばら 紅き荒野のばら」の部分は、原詩のリズムに近いとされています。シューベルト版は明るさと軽やかさが特徴で、詞とメロディーの合致、声の伸びやかさ、歌いやすさで評価されています。barso.fc2+1
どちらの版も音楽教育では価値がありますが、日本ではシューベルト版が圧倒的に普及しています。保育現場でもシューベルト版を採用しているケースがほとんどです。
野ばらの歌詞全文とドイツ語原詩の対訳が詳しく掲載されています
ゲーテの恋愛背景と詩に込められた意味について専門的な解説があります

野ばらハンドブック

