俵はごろごろ歌詞と保育実践
実は歌詞を間違えて覚えている保育士が約6割もいます。
俵はごろごろの正しい歌詞と意味
「俵はごろごろ」の正式な歌詞は地域によって若干の違いがありますが、最も一般的なものは次の通りです。
米はとっくり
豆がかったらかったら
お嫁にいった
この歌詞は江戸時代の農村風景を表現したもので、米俵が転がる様子や豆を買う生活の様子が描かれています。歌詞に出てくる「とっくり」は、米がたくさん入っている状態を擬音で表現したものです。
実は地域によって歌詞が異なるんです。
関西地方では「米はどっさり」、東北地方では「俵はころころ」と歌われることもあります。これは口承で伝わってきたわらべうたならではの特徴で、地域の方言や文化が反映されています。
保育現場では正確な歌詞を覚えることも大切ですが、それ以上に子どもたちとの触れ合いや遊びの楽しさを重視することが重要です。ただし、保護者から質問された際に正しく答えられるよう、基本的な歌詞は押さえておくべきでしょう。
俵はごろごろを使った0歳児からの遊び方
0歳児クラスでは、膝の上に子どもを乗せて優しく揺らす遊びが基本です。保育士の膝を「俵」に見立て、「ごろごろ」のリズムに合わせて左右にゆっくり揺らします。
月齢が低い子には、仰向けに寝かせた状態で手足を優しく動かしながら歌うのも効果的です。
具体的な手順は以下の通りです。
- 子どもを膝の上に座らせ、腰をしっかり支える
- 「俵はごろごろ」で左右にゆっくり揺らす
- 「米はとっくり」で前後に揺らす
- 「豆がかったら」で小刻みに揺らす
- 「お嫁にいった」で少し高く持ち上げる
つまり全身を使った遊びです。
この遊びは前庭感覚(バランス感覚)を刺激し、身体の発達を促します。月齢3〜4ヶ月頃から首がしっかりしてきたら始められますが、必ず子どもの様子を見ながら無理のない範囲で行いましょう。
1歳児になると、歩行が安定してくるため、手をつないで一緒に歩きながら歌う遊びにアレンジできます。「ごろごろ」の部分でしゃがんだり立ったりする動作を加えると、さらに楽しめます。
俵はごろごろの2歳から5歳向けアレンジ方法
2歳児クラスでは、集団遊びへの移行期として、友達と手をつないで円になって遊ぶ方法が効果的です。円の中心に保育士が立ち、歌詞に合わせて簡単な振り付けを加えます。
「俵はごろごろ」で円の中心に向かって歩く、「米はとっくり」で外側に戻る、といった動きを繰り返すことで、空間認識能力が育ちます。
3歳児以降は、より複雑な遊びにチャレンジできるようになります。
4〜5歳児向けの発展形では、以下のようなルールを加えると盛り上がります。
- 「お嫁にいった」で指定された子が円の中心に移動
- 中心の子が次の動きを決める
- グループを分けて競争形式にする
- 歌詞に合わせた寸劇を作る
競争形式はクラスの団結力を高めます。
ただし、競争を取り入れる際は、勝ち負けにこだわりすぎない配慮が必要です。勝敗よりも、みんなで楽しく参加できることを優先しましょう。負けて悲しむ子がいたら、「次は応援する側になろう」と声をかけ、役割を変えて参加できるようにします。
異年齢保育の場面では、年長児が年少児の手を引いて一緒に遊ぶ形式もおすすめです。これにより、年長児は思いやりの心を、年少児は憧れの気持ちを育むことができます。
俵はごろごろ遊びで育つ子どもの発達領域
この遊びは「健康」「人間関係」「表現」という3つの領域にまたがる総合的な活動です。文部科学省の幼稚園教育要領でも、わらべうた遊びは重要な教育活動として位置づけられています。
身体面では、平衡感覚や体幹の発達に効果があります。揺れる動きに合わせて自分の体を調整することで、バランス感覚が養われます。これは将来的に、転びにくい身体づくりにもつながります。
社会性の発達にも大きく貢献します。
集団で遊ぶ中で、順番を待つ、友達と息を合わせる、相手を思いやるといった社会的スキルが自然に身につきます。特に2〜3歳の「イヤイヤ期」には、楽しい遊びを通じて協調性を育むことができる貴重な機会です。
言語発達の面でも効果が期待できます。リズミカルな歌詞を繰り返し歌うことで、言葉のリズム感や音韻意識が育ちます。これは後の読み書き能力の基礎となる重要な力です。
情緒面では、保育士や友達との身体接触を通じて安心感や信頼感が生まれます。特に0〜1歳児では、スキンシップによる愛着形成が心の安定につながります。
これらの発達効果を最大限に引き出すには、保育士自身が楽しんで遊ぶことが何より大切です。保育士の笑顔と温かい雰囲気が、子どもたちの主体的な参加を促します。
保育現場での俵はごろごろ実践上の注意点
安全面での配慮は最優先事項です。特に0〜1歳児を膝に乗せて揺らす際は、首や腰への負担を考慮し、揺らす強さと時間を適切に調整する必要があります。
1回の遊びは2〜3分程度にとどめ、子どもの表情を常に確認しながら進めましょう。顔色が悪くなったり、嫌がる様子が見られたら即座に中止します。
事前に確認すべきポイントは以下の通りです。
- 子どもの体調(発熱、下痢、嘔吐の有無)
- アレルギーや既往症の有無
- 保護者からの連絡事項
- 前日の睡眠状況
体調確認が基本です。
保育室の環境整備も重要です。床にマットを敷く、周囲に危険物がないか確認する、十分なスペースを確保するといった準備を怠らないようにしましょう。特に集団で円になって遊ぶ場合は、転倒時の衝撃を和らげるため、柔らかいマットの使用をおすすめします。
保護者への説明も欠かせません。わらべうた遊びの教育的意義や安全対策について、クラス便りや保育参観で説明する機会を設けると、保護者の理解と協力が得られやすくなります。特に初めて集団生活を経験する0歳児の保護者には、丁寧な説明が必要です。
職員間の共通理解も大切です。担任だけでなく、クラスに関わるすべての保育士が同じ方法で遊べるよう、職員会議で実技研修を行うことをおすすめします。これにより、どの保育士が担当しても一貫した保育が提供できます。
俵はごろごろ以外のおすすめわらべうた3選
「俵はごろごろ」と同じように身体を使って遊べるわらべうたは他にもあります。組み合わせることで、子どもたちの興味を維持しながら、様々な発達領域を刺激できます。
「いっぽんばしこちょこちょ」は、手遊びの定番として0歳から楽しめます。指先の感覚を刺激し、くすぐりの部分で笑いを誘うため、情緒の安定にも効果的です。歌詞は「いっぽんばし こちょこちょ たたいて つねって かいだんのぼって こちょこちょこちょ」というシンプルなもので、覚えやすいのも魅力です。
「ずくぼんじょ」は、2歳以降の集団遊びに適しています。円になって手をつなぎ、歌に合わせて中心に集まったり広がったりする動きが特徴です。「俵はごろごろ」と似た遊び方ですが、リズムが異なるため、変化をつけるのに便利です。
「あぶくたった」は、3歳以上のごっこ遊びの要素が入った高度なわらべうたです。
遊び方は少し複雑で、鬼役と子役に分かれて追いかけっこをします。「あぶくたった にえたった にえたかどうだか たべてみよう むしゃむしゃむしゃ」という歌詞の後、「まだ煮えない」「もう煮えた」のやり取りを楽しみます。これは言葉のコミュニケーション能力を高める効果があります。
これらのわらべうたを季節や子どもの発達に合わせてローテーションすることで、飽きずに継続的に楽しめます。年間指導計画に組み込む際は、4〜6月に基本的な遊び、7〜9月に発展形、10〜12月に集団遊び、1〜3月に創作活動といった流れを作ると、段階的なスキルアップが図れます。
わらべうた専門の保育書籍やWebサイトには、さらに多くの遊びが紹介されています。園の蔵書や地域の図書館を活用し、レパートリーを増やしていくことをおすすめします。


