こがね虫とは特徴や種類、保育での観察

こがね虫の特徴と種類

童謡のこがね虫は実はゴキブリを指していました。

この記事のポイント
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こがね虫の基本的な特徴

体長1.5~2.5cm、金属光沢のある体色が特徴で、夏に活動する昆虫です

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保育での観察と飼育

幼虫は土中で根を食べ、成虫は葉を食べる生態を観察できます

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注意すべきポイント

幼虫は噛みつくことがあり、植物への害虫としての側面も持っています

こがね虫の体の特徴と色

 

こがね虫は体長約2cm程度の甲虫で、広卵形の体つきをしています。背面には強い金属光沢があり、濃緑色や紫紅色、銅赤色から青色まで色彩変異が大きいのが特徴です。体全体がころんとした丸い形で、頭も丸くなっています。news.yahoo+2

この金属のような輝きから「黄金虫」という名前がつけられました。成虫になると光沢を出すことから、その見た目の美しさに魅了される子どもたちも多いでしょう。

参考)昆虫【コガネムシ】の英単語・特徴などを紹介します|きむっち|…

ただし、有名な童謡「こがねむし~は、カネもちだ~」で歌われる「こがねむし」は、実は現在の昆虫のコガネムシではなくゴキブリ(チャバネゴキブリ)を指していたという説があります。大正時代、一部の富裕層の邸宅に限定して見られたチャバネゴキブリを、富裕層に重ねてお金持ちの虫と唄ったのです。tanisake+1

意外な事実ですね。

こがね虫の主な種類と見分け方

コガネムシはコガネムシ科に属する昆虫で、世界には1,300種以上が知られています。日本の保育園や園庭でよく見られる代表的な種類には、セマダラコガネ、アオドウガネ、オオセンチコガネなどがあります。

参考)https://www.jataff.or.jp/konchu/chinki/kabuto/kabuto.html

セマダラコガネは体長1cm足らずの小さくてよく飛ぶコガネムシで、背中のまだら模様が一匹ずつ異なり、全体が黒くなる個体もいます。

草むらに生息し、葉っぱや花を食べます。

参考)こがねむし・てんとうむし【むしみつけたよ〜園児たちのむし図鑑…

アオドウガネは成虫が鮮緑色をしており、成虫・幼虫ともにきわめて広食性です。山地の放牧場などに多いオオセンチコガネは、強い金属光沢を持っているのが特徴です。boujo+1

こがね虫の成虫が出現する時期

コガネムシの成虫は主に夏季に出現します。具体的には6月から8月にかけて活動が活発になり、年1回の発生サイクルを持ちます。weblio+1

成虫の寿命は通常1~2ヵ月程度です。日当たりが良く風通しのある場所を好み、広葉樹の葉を食べに集まります。reqso.hatenablog+2

保育園の園庭や靱公園などで、夏の時期に子どもたちがコガネムシを見つけて喜ぶ姿がよく見られるのは、この時期に成虫が活発に活動しているためです。観察活動を計画する際は、6月から8月を目安にすると良いでしょう。

参考)園庭のように親しんでいる靱公園 – いづる保育園 うつぼ園

つまり夏が観察のベストシーズンです。

こがね虫の幼虫の特徴と見分け方

コガネムシの幼虫は、プランターや畑で植え替えをしているとよく見つかります。白くて丸まった形をしており、普段はC字型に丸まっていますが、土に潜る時は体を伸ばして移動します。hoiclue+1

幼虫の大きさで成長段階(令)を見分けることができます。1令幼虫は頭幅が1.5mm程度で100円玉の「0」の字くらいの大きさ、最終的に3令幼虫では25mmほどになります。insect+1

カブトムシやクワガタの幼虫と似ていますが、見分けるポイントがあります。コガネムシの幼虫はハナムグリの幼虫に比べて脚が長く、脚を使って歩くことができます。また、カブトムシの幼虫は顔が濃い茶色でつぶつぶが多いのに対し、コクワガタの幼虫は薄い茶色で表面がなめらかです。aozora+1

⚠️ コガネムシの幼虫は噛みつくことがあるので、子どもたちに触らせる際は注意が必要です。

こがね虫が好む環境と生息場所

コガネムシは庭木や果樹、野菜畑、花壇、芝生など植物のある場所に幅広く生息します。成虫は特に日当たりが良く風通しのある場所を好み、葉や花を食べに集まります。

参考)コガネムシとは? 特徴から防除方法まで、農家が詳しく解説|マ…

幼虫は有機質の多い柔らかな土壌を好み、そこで根を食害します。堆肥や腐葉土を多く含む肥沃な土や、水はけの良い場所で発生が目立つことも多いです。

保育園の環境で言えば、プランターの土、園庭の花壇、草むらの根本などがコガネムシの生息に適した場所となります。土を掘れば、コガネムシの幼虫やダンゴムシなどさまざまな生き物に出会えるでしょう。izuru-international+1

都市部から農村部まで広く見られるのが特徴です。

保育でのこがね虫観察と活用

こがね虫を使った保育活動のアイデア

コガネムシは保育園の自然観察活動に最適な教材です。5月から夏にかけて、土を掘ればコガネムシの幼虫、ダンゴムシ、草の根本にはさまざまな虫が見つかります。

参考)とうきょうすくわくプログラム

子どもたちが葉の裏にテントウムシを見つけたり、手に乗せて発見を喜びながら虫に親しむ姿が見られます。乳児クラスではアリやダンゴムシ、幼児クラスではコガネムシや巨大なミミズが大人気という保育園もあります。tokyo.ywca+1

観察活動では、幼虫が土に潜っていく様子を透明なケースで観察することができます。普段は丸まっているコガネムシの幼虫が、どうやって土にもぐるのかを実際に見ることで、子どもたちの探究心を育めます。

参考)【自然遊び】幼虫はどうやって土にもぐるの?〜コガネムシの幼虫…

HoiClue「幼虫はどうやって土にもぐるの?コガネムシの幼虫」では、実際の観察方法が紹介されています

こがね虫の幼虫飼育で学べること

コガネムシの幼虫飼育は、生き物の成長過程を学ぶ貴重な機会となります。ただし、生きた植物の根を食べているため、育てるのは難しい側面もあります。

飼育する場合は、昆虫用の飼育ケースに土を敷きつめ、餌となる葉を入れます。卵を産ませたい時は土を厚めに盛るのがコツです。幼虫は適度な湿度を好むため、週に一回以上は土に霧吹きで水をかけ、かき混ぜてやる必要があります。note+1

食事の時以外はいつでも幼虫の様子を見られるよう、テーブルの上に飼育箱を置き「木から落ちるとちょうちょになれなくなっちゃうから、箱は揺らさないで見ること」といった約束事を子どもたちと共有することが大切です。

参考)うさぎ組の「とうきょうすくわくプログラム」

登園すると「あおむしは?」とどの子も覗きにやってくるなど、生き物への関心が高まります。

こがね虫観察での安全な関わり方

コガネムシの観察では、安全面での配慮が必要です。特に幼虫は噛みつくことがあるため、子どもたちに触らせる際は注意を促しましょう。

また、よく似た虫の中には注意が必要なものもあります。例えば、あおばありがたはねかくしは6~7mmの小さな虫ですが、夜に灯りに飛んできて知らずに服の下に入り、ブチュッと押すと体液が出て皮膚炎を起こすことがあります。

観察する際は、虫の種類を正しく見分けることが重要です。コガネムシは体全体がころんとした丸い体つきで頭も丸いという特徴があります。子どもたちには「優しく見守る」「無理に触らない」といった基本的なルールを伝えましょう。

参考)美しい見た目にだまされるな!コガネムシとカナブン、実は害虫と…

飼育ケースの蓋はしっかり閉めて、脱走を防ぐ工夫も必要です。

こがね虫と植物の関係を知る

コガネムシは見た目は美しいですが、実は害虫としての一面を持っています。成虫はバラやアジサイ、ブドウなどの葉を食害し、さらに問題なのが幼虫期で、土の中で植物の根を食べてしまいます。

幼虫によって植物の根が食べられると、植物の生育が悪くなったり、枯れたりしてしまうことがあります。プランターや花壇で植物を育てている保育園では、コガネムシの幼虫が見つかった際の対応を考えておく必要があるでしょう。

参考)コガネムシの幼虫への対策とは?駆除や予防方法について紹介

セマダラコガネがたくさんいると、葉っぱがボロボロに食い荒らされます。ウリハムシという5~6mmの小さな虫も、キュウリやゴーヤの葉っぱを食べます。

このように、コガネムシは自然界の食物連鎖の一部であり、植物と虫の関係を学ぶ教材にもなります。子どもたちに「虫も生きるために食べている」という視点を伝えることで、生態系への理解を深められます。

こがね虫観察で育む子どもの感性

靱公園のような都心の中の自然環境で、子どもたちはよつばのクローバーを見つけるコツ、くっつき虫やカタバミなど草花を使った遊び、植物の名前の由来や特徴などを学びます。

虫探しを通じて、子どもたちは自然の中での発見の喜びを体験します。「〇〇したい」「(遊びに)いれて」など、自分の思いを保育者や友達に自分なりの言葉で言える子が増えてきます。

保育室には、メダカ・カブトムシ・子どもたちの捕った生き物(バッタなど)がいて、男児を中心に生き物や昆虫に興味をもっており、園で捕ったり自宅から持ってきたりする子もいます。

興味津々で試す姿が見られます。

観察を通じて、色々なことを教えてもらいながら、子どもたちは感性を育んでいくのです。虫との触れ合いは、生命の尊さや自然の不思議さを実感する貴重な機会となります。

こがね虫の飼育方法と注意点

こがね虫の成虫飼育の基本

コガネムシの成虫飼育は、実はそれほど難しくありません。まずは昆虫用の飼育ケースに土を敷きつめ、そこにエサとなる葉を入れれば完成です。

参考)「コガネムシ」を飼うのにエサは何をあげたら良い

成虫の飼育では「どんな飼育環境でも勝手に生きて勝手に繁殖する」というほど、かなり雑な生態を持っています。しっかり飼育するなら、餌はプロゼリーや高タンパクゼリーなど、生存力を高められそうな餌を選びましょう。

参考)【コガネムシ】飼育を始めた時期の話 – 理球荘-REQSO-

寿命は通常1~2ヵ月です。成虫は広葉樹の葉を食するため、園庭の樹木から新鮮な葉を採取して与えるのも良いでしょう。weblio+1

卵を産ませたいときは土を厚めに盛ってください。

飼育ケースは子どもたちが観察しやすい場所に置き、いつでも様子を見られるようにすることで、継続的な関心を育めます。

こがね虫の幼虫飼育での餌と管理

コガネムシの幼虫は生きた植物の根を食べているため、育てるのが難しいという特徴があります。自然環境では草木の根を食べて成長しますが、飼育下ではこの餌の確保が課題となります。

幼虫は適度な湿度を好むため、飼育ケースの環境管理が重要です。飼育ケースの蓋はアミアミなので乾燥しすぎるのを防ぐため、間に新聞紙を挟んでおくと良いでしょう。

参考)あるコガネムシの数奇な一生|下川太郎 | あまね設計

冬の乾燥する時期、また飼育ケースが小さいと土がすぐに乾いてしまうため、週に一回以上は土に霧吹きで水をかけ、かき混ぜてやる必要があります。地中にいる幼虫の様子を確認しながら、適切な湿度を保つことが大切です。

こがね虫飼育で不要な個体の対応

飼育していると、予想以上に多くの幼虫が孵化することがあります。保育園で全ての個体を飼育し続けるのは現実的ではない場合、適切な対応が必要です。

残酷ですが、不要な個体はしっかり殺虫して燃えるゴミとして処分するか、幼虫のうちなら頭を潰して爬虫類などの餌にする方法があります。これは無責任な放虫を防ぐための重要な対応です。

ただし、保育の現場では子どもたちの心情に配慮が必要でしょう。生き物の命を扱う際は、「捕る楽しさ」だけでなく「育てる責任」も伝えることが大切です。

男児を中心に生き物や昆虫に興味をもっており、園で捕ったり自宅から持ってきたりする子もいますが、餌がいることはわかってはいるものの毎日お世話をするまでにはいかず死なせてしまうこともあります。

お世話の大切さを学ぶ機会になります。

こがね虫の害虫としての側面と駆除

保育園のプランターや花壇で植物を育てている場合、コガネムシは害虫として問題になることがあります。幼虫は植物の根を食害し、成虫は葉や花を食べてしまいます。boujo+1

幼虫の駆除には「浸透移行性殺虫剤」を用います。これは根や葉が殺虫剤を吸収し、植物全体に殺虫作用をもたらす薬剤で、長期間作用が持続します。ゴキブリや蜂に使うスプレータイプではないので注意しましょう。

物理的な防除方法としては、防虫ネットやビニールシートで被害を防ぐのも効果的です。作物に防虫ネットをかければ、葉にコガネムシが飛来してくるのを防げます。鉢カバーやマルチシートで露出している土を覆えば、成虫が土に潜り卵を産むのを防げるでしょう。

殺虫剤をできるだけ使いたくないなら、コンパニオンプランツを植えることから始めてもよいでしょう。本格的な予防を考えているなら、防虫ネットやマルチシートの導入が有効です。

こがね虫飼育での環境づくりのコツ

飼育環境を整える際は、コガネムシが好む条件を理解することが重要です。成虫は日当たりが良く風通しのある場所を好むため、飼育ケースの設置場所を工夫しましょう。

幼虫飼育では、有機質の多い柔らかな土壌を用意します。プランターの土や園庭の腐葉土を含む土を使うと良いでしょう。ただし、園芸用の植物を育てている土から採取すると、その植物に被害が出る可能性があるため注意が必要です。

保育室内で飼育する場合は、「木から落ちるとちょうちょになれなくなっちゃうから、箱は揺らさないで見ること」といった具体的なルールを子どもたちと共有することが大切です。

お世話についても子どもたちと一緒に考えることで、責任感を育めます。登園するとどの子も覗きにやってくるような、魅力的な飼育環境を作りましょう。

エコ・ロコ「むしみつけたよ〜園児たちのむし図鑑」では、保育園での虫の扱い方が詳しく紹介されています

コヴェナント/約束の救出(字幕/吹替)