さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング 幼稚園 歌詞

さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング 幼稚園

卒園式で歌う前の確認ポイント
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歌詞の場面が思い出と結びつく

「どこで走って、どこで転んで…」の“場所”が具体的だと、子どもも大人も気持ちが乗りやすいです。

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ピアノは前半を軽く、後半を厚く

伴奏の盛り上げ方を設計すると、サビが自然に感動の山場になります。

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練習は「通し」より「迷いやすい所」

似た歌詞・似たメロディの箇所を切り出し練習すると、短期間でも仕上がります。

さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング 歌詞の意味

 

「さよならぼくたちのようちえん」は、子どもの口から語られる“園生活の記憶”が、そのまま情景になって立ち上がる歌です。たとえば「たくさんの毎日を ここですごしてきたね」「どこで走って どこで転んで どこでけんかをして」という並びは、出来事を説明するというより、園の空気や時間の積み重なりを一気に呼び起こします。歌詞が抽象的すぎない分、子どもたちは「自分のこと」として歌いやすく、保護者は「うちの子のこと」として聴きやすい構造です。

保育士が押さえたいのは、歌詞の“場所の言葉”を園の記憶に接続してあげることです。たとえば練習の導入で、園庭・廊下・水道・砂場・ホールなど、子どもが転んだり笑ったりした場所を写真やイラストで振り返ると、歌が単なる暗記から「思い出の再生」へ変わります。歌詞の「桜の花びら降る頃は ランドセルの一年生」は、卒園と入学が連続している見通しを示すフレーズなので、“別れ”だけに寄りすぎず、前向きな雰囲気のまま終われます。

なお、この曲が多くの園で歌われ続ける背景として、作者側の「卒園式は子どもだけでなく、親にとっても生活の一区切り」という捉え方があります。制作者インタビューでは、保護者が泣く理由を「保育園(園)が親も毎日通う場所で、卒園は親の生活も“おしまい”になる瞬間だから」と言語化しており、歌詞が大人の記憶を強く刺激する設計になっている点が示されています。

制作秘話(卒園式の意味づけ)の参考。

保護者が泣く理由、歌詞が刺さる背景の考え方(制作秘話・対談)

さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング 幼稚園の歌い方

仕上げのコツは「発声」より先に「言葉の通り道」を整えることです。卒園式の合唱は、普段の歌より緊張・間隔・衣装・並び方が変わり、子どもは呼吸が浅くなりがちです。だからこそ、練習では“声量を上げる”より、「語尾まで言い切る」「言葉の母音を前に出す」「息継ぎ位置を共有する」など、再現性の高い約束を作ったほうが当日の事故が減ります。

間違えやすいポイントは、似たメロディに違う歌詞が乗る箇所です。具体的には「ここですごしてきた」と「ここであそんできた」のように、言い回しが近い部分で混乱が起きやすいので、カード(文字)を使って“違うのはどこか”を可視化すると立て直しが早いです。また「花びらふる頃」と「遊びに来る時」のように言葉が似ているところは、子どもが先読みで置き換えやすいので、歌詞を指差ししながら“その回だけの言葉”に集中させる練習が効きます。

ピアノ伴奏を含めた練習の注意点としては、この曲は音域差(跳躍)が大きく、リズムも少し独特とされ、繰り返し聴いて歌って全体像をつかむことが推奨されています。歌の途中で“気持ちが先に泣いてしまう”大人も出やすい曲なので、先生側は「子どもが安心して歌えるテンポ」を優先し、当日は少しゆっくりめに置く想定で準備しておくと安定します。

ピアノと歌の練習ポイントの参考。

楽譜の特徴、間違えやすい歌詞、ブレス位置の考え方(ピアノ練習・歌の注意点)

さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング ピアノ

ピアノ担当が“弾ける・弾けない”以上に重要なのは、「式の流れの中で、この曲をどう聴かせたいか」を決めることです。卒園式は、入場・証書授与・呼びかけ・退場などで緊張の波があり、子どもは途中で集中が切れます。だから伴奏は、最初から最大出力にせず、前半は子どもの呼吸に合わせて土台を作り、サビで自然に厚みが出るように“構成としての盛り上げ”を設計すると成功率が上がります。

実務的には、弾き歌いを想定して「左手を簡単にして子どもの様子を見やすくする」工夫が紹介されています。特に冒頭はあえて左手を軽くし、後半のサビで盛り上がるようにする設計は、式の緊張にも合いやすい考え方です。また終わりはだんだんゆっくり(リタルダンド)にして“優しい余韻”を残すアドバイスもあり、式の締めに向けて会場の呼吸を整えられます。

さらに意外と効くのが「伴奏の合図を、子どもが理解できる形に翻訳する」ことです。たとえば、イントロの最後の和音を「ここから声が出るよの合図」として練習時から固定する、間奏を短くする/伸ばす判断基準を決める、など。ピアノが上手でも、子どもが入れないと崩れるので、園児の“入れる設計”が最優先です。

さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング 振り付け

振り付けは、豪華にしすぎるより「歌詞の意味が見える最小限」が卒園式では強いです。卒園式の会場では、衣装・椅子・花束・証書など“持つ物”が多く、動線も限られます。そこで、手話に近いジェスチャー(例:友達=手をつなぐ形、さよなら=小さく手を振る、思い出=胸に手を当てる)を中心に組み立てると、子どもが迷わず、見ている側にも意味が伝わります。

ポイントは「全員が同時に正確に動く」より、「歌の邪魔をしない範囲で、感情がそろう」ことです。サビ(さよなら〜)で大きく動くなら、Aメロは動きを小さくして“溜め”を作ると、曲の構造と一致して見栄えがします。安全面では、立ち位置を変える移動系の振り付けは事故のもとになりやすいので、基本はその場で完結する動きにして、視線・体の向きを揃えるだけでも統一感が出ます。

また、園によって「ようちえん」「ほいくえん」「こどもえん」など歌詞差し替えがあるため、口形と動きを一致させる確認が必要です。歌詞を差し替える場合は、練習後半で録画して“言い換えの瞬間”を見直すと、当日の言い間違いがかなり減ります。

さよならぼくたちのようちえん 卒園ソング 独自視点

検索上位の多くは「歌詞・楽譜・定番曲紹介」に寄りますが、現場で効く独自視点は「保護者の涙ポイントを、当日までに“安全に”通過させておく」設計です。制作秘話でも、保護者は園での生活の終わりを感じて胸がいっぱいになる、と語られており、当日は最初の一行で泣いてしまう人もいます。そこで、式当日に突然“感情のピーク”が来ないよう、事前に保護者へ「歌詞のここが子どもたちの思い出です」というミニ案内を渡すと、当日は泣きながらも聴く姿勢が整い、会場全体が落ち着きます。

具体策として、式の1〜2週間前に「思い出マップ」を作る方法があります。A4一枚に園の見取り図を簡単に描き、子どもたちに「どこで走った?」「どこで転んだ?」「どこでけんかした?」を付箋で貼ってもらい、クラス掲示や配布用に写真化します。これをしておくと、歌詞が“抽象の感動”ではなく“具体の感動”になり、子どもは言葉が入りやすく、保護者は静かに泣けます(静かに泣けるのは大事です)。

もう一つは、先生自身の涙対策です。卒園式で先生が感情を抑えすぎる必要はありませんが、伴奏や指揮、次の進行がある場合は「泣いて声が出ない」が事故につながります。おすすめは、練習の最終週だけは“感情を入れない通し”を一回作り、当日運用のための冷静な身体感覚を残しておくことです。気持ちは当日に溢れても、段取りの芯が残っていれば、子どもが安心して歌えます。


さよならぼくたちのほいくえん・ようちえん―新沢としひこが選ぶ卒園の歌