運動遊び 保育園 室内 サーキット 安全 ねらい

運動遊び 保育園 室内

運動遊び 保育園 室内
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ねらいを先に決める

「楽しい」だけで終わらせず、バランス・移動・操作の動きを増やす視点で活動を組み立てます。

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安全と動線が最優先

ぶつからない配置、待つ場所、見守り位置を決めると、室内でもダイナミックに動けます。

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サーキットで調整しやすい

高さ・距離・順番・ルールを変えるだけで、年齢差や個人差に合わせた難易度調整ができます。

運動遊び 保育園 室内 ねらい

 

室内の運動遊びは「疲れさせる」ためではなく、子どもが体を動かす心地よさを感じながら、多様な動きを獲得していくために組み立てると効果が安定します。

文部科学省の「幼児期運動指針」では、幼児期に獲得しておきたい基本的な動きとして、「体のバランスをとる動き」「体を移動する動き」「用具などを操作する動き」を幅広く経験する重要性が示されています。

つまり、室内でも「走る・跳ぶ」だけに偏らず、「回る・転がる」「くぐる・よける」「投げる・捕る・蹴る」などの種類を意識して設計すると、遊びの質が上がります。

ねらいを保育計画に落とし込むときは、次のように“動き”に言い換えると書きやすく、現場でも共有しやすいです。

・バランス:平均台、片足ケンケン、フープの枠内着地など。

参考)4歳児におすすめの遊び40選|発達の特徴・ねらい・配慮を解説…

・移動:トンネルくぐり、マット坂の上り下り、キャタピラー移動など。

・操作:新聞紙ボール投げ、キックでゴール、ボール運びなど。

運動遊び 保育園 室内 サーキット

室内で“しっかり動ける”枠組みとして、サーキットは非常に使いやすいです。

サーキット遊びは、道具をコース状に並べて周回しながら運動する活動で、ジャンプ・くぐる・よじ登るなどを組み合わせられるため、外遊びが難しい日でも室内で身体を動かせます。

また、順番を待つ・応援する・達成を喜ぶといった社会性やコミュニケーションにもつながる点が、ねらいとして整理されています。

準備のコツは、「固定コース」より「差し替えパーツ」発想にすることです。

年齢別の難易度調整は「高さ・幅・距離・スピード・ルール」で行うと安全に調整できます。

  • 0歳児:マットでゴロン、マットのトンネル、ボールプールなど、低い姿勢・柔らかい素材中心が紹介されています。​
  • 1歳児:フープのトンネル、マットの滑り台など、“できるようになった”が出やすい構成が紹介されています。​
  • 3歳児以降:平均台渡り、へびジャンプ、キャタピラーなど、バランスとタイミングを含む内容が紹介されています。​

運動遊び 保育園 室内 安全

室内の運動遊びは「狭さ」と「物の多さ」が事故要因になりやすいため、最初に安全設計を決めてから遊びを選ぶのが基本です。

サーキット遊びを始める前に、十分なスペースを確保し、踏んで危険な玩具などをコース上に置かないこと、転落の危険がある箇所にはマットを敷くこと、保育者がいつでもフォローできる態勢を整えることが注意点として示されています。

この「事前の配置」と「見守り位置の固定」を徹底するだけで、活動中の声かけが落ち着き、子どもの集中も切れにくくなります。

安全を“チェックリスト化”すると、忙しい日でも抜けが減ります。

✅環境

・動くエリアと待つエリアを分ける(床テープやマットの色で可視化すると効果的)。

参考)環境構成とは|保育における4つの要素や考慮のポイントを解説

・コースの角を減らし、ぶつかりやすい直角配置を避ける(カーブ配置にすると衝突が減りやすい)。

・滑る素材(新聞紙、ビニール等)を使う場合は、最後に必ず回収する係を決める。

✅運営

・「スタートは1人」「ゴールしたら脇から戻る」など、逆走を防ぐルールを先に決める。

・できない子を無理に通さず、手前に“別ルート”を用意する(段差なし、距離短めなど)。

✅見守り

・危険が起きやすいポイント(ジャンプ着地、降りる場面)に大人を配置し、そこだけ厚めにマットを敷く。

運動遊び 保育園 室内 道具

道具は「買うかどうか」より「動きが増えるかどうか」で選ぶと、少ない備品でも活動が豊かになります。

幼児期運動指針では、遊びの中で多様な動きを経験できる環境構成の重要性が述べられており、室内でもマット等の遊具活用が例として挙げられています。

つまり、マット・フープ・縄・段ボール・新聞紙など、基本素材を“動きの辞書”として持っておくと、クラス状況に合わせて即席のコースが作れます。

よく使う道具と「増やせる動き」をセットで覚えると、マンネリ回避にもなります。

  • マット:転がる、滑る、坂を上る、着地する。​
  • フープ:くぐる、跳ぶ、枠内に着地する、狭い幅で移動する。​
  • 縄(縄跳び):へびジャンプ、境界線、くぐり、渡り。​
  • 段ボール:キャタピラー、一本橋、トンネル枠、ゴール箱。​
  • 新聞紙:ボール作り、玉入れ、ちぎる(手指の操作も含む)。​

「意外と効く」小技として、コース名を子どもと一緒に決める方法があります。

同じフープ跳びでも、子どもが「カエルの池」「宇宙のワープ」などと名付けると、ルールづくりやイメージ共有が生まれ、遊びが発展しやすいとされる“ルールを変化させたり創り出したりする姿”にもつながります。

運動遊び 保育園 室内 感覚

検索上位の多くは「室内運動遊びのネタ集」「サーキットの種類」に寄りがちですが、現場で差が出るのは“感覚”の視点です(独自視点)。

前庭覚(揺れ・回転・加速などのバランス感覚)や固有受容覚(力加減・関節や筋肉の感覚)への刺激は、姿勢の安定や動きの調整に関わるとされ、不安定面でのバランス動作が前庭覚と固有受容覚を同時に刺激する例が紹介されています。

室内サーキットの一部を「ふわふわマット」「ゆっくり平均台」「重いもの運び(安全な範囲で)」のように設計すると、ただ走るより“落ち着く子”が出ることがあります(刺激が合うと自己調整しやすくなるため)。

取り入れ方は難しくありません。既存の遊びを少し変えるだけでOKです。

  • マットでゴロゴロ:回転・寝返りの要素で前庭刺激を入れやすいです。​
  • キャタピラー:押す・進むの抵抗感で固有受容覚に働きかけやすいです。​
  • 平均台:幅を変える、途中で止まってポーズ、視線を変えるなどで難易度が調整できます。​

ただし、感覚刺激は「強ければ良い」ではなく、苦手な子には刺激が強すぎる場合がある点も指摘されています。

参考)感覚統合を育てるあそび!療育・保育で使えるアイデアまとめ

そのため、同じコーナーに“やさしい選択肢”(回転なし、距離短め、ゆっくり歩き)を用意し、子どもが自分で選べる形にすると、保育の安定度が上がります。

運動の考え方の根拠(多様な動き・60分の目安など)

文部科学省「幼児期運動指針」

年齢別サーキットの具体例(0〜5歳のコース例・ねらい・注意)

保育士バンク!「保育園で盛り上がるサーキット遊びの種類」

感覚(前庭覚・固有受容覚)と遊びの関連(刺激の考え方・過敏への注意)

こどもプラス「感覚統合を育てるあそび」

運動・遊び・学びを育てる ムーブメント教育プログラム100—幼児教育・保育、小学校体育、特別支援教育に向けて