阿久悠 保育園 歌
阿久悠 保育園 歌 こどものうたDISCで選曲するコツ
阿久悠の“保育園で使える歌”を探すときは、まず「子ども向けに書かれた曲がまとまっている情報源」に当たるのが近道です。日本コロムビアのアルバム『こどもへの阿久悠』は、DISC-1が「こどものうたDISC」として構成され、「ヤンチャリカ(NHK おかあさんといっしょ)」や「ピンポンパン体操(ママとあそぼう!ピンポンパン)」など、園の導入歌・集まり歌・体操歌に転用しやすい曲名が明確に並んでいます。
このアルバムはさらに、阿久悠が’77年にコロムビアと共同で設立した“こども向けレーベル”「ぱくぱくぽけっとシリーズ」の音源を収録している点が意外な強みで、保育の現場で「懐かしい」だけで終わらず、当時の“子ども向け制作の思想”まで拾って語れます。
また同作では、未発表の詩を新録音で収録している旨が明記されており、「有名曲だけでなく、阿久悠の子ども観がにじむ曲もある」という導入で、記事や園内研修の話題づくりにもつながります。
選曲の実務としては、次の基準で“クラスに合う曲”をふるい分けると失敗が減ります。
- 朝の会:短いフレーズが反復する曲(歌い始めが揃いやすい)
- 移動:テンポ一定で歩行に合う曲(隊列が崩れにくい)
- 運動:掛け声・擬音が多い曲(動きのスイッチが入りやすい)
- 帰り:余韻がある旋律の曲(気持ちを落ち着かせやすい)
参考(収録曲の確認・曲名の裏取りに有用/DISC構成と収録曲一覧)

阿久悠 保育園 歌 ピンポンパン体操を活動に落とす方法
「ピンポンパン体操」は、上記アルバムの「こどものうたDISC」に“ママとあそぼう!ピンポンパン”由来として収録されており、園での体操時間に接続しやすい背景を持ちます。
ポイントは、曲を“完成形の体操”として教え込むより、子どもが自分の身体を試す「実験の時間」に変換することです。例えば、同じ動きを一斉に揃える前に「大きく」「小さく」「ゆっくり」「速く」などの条件を付け、子どもが自分で調整してみる流れにすると、できる・できないの二択になりにくく、運動が苦手な子も参加しやすくなります。
また、保育者側の“歌い方”も効果が出ます。体操歌は息継ぎの位置が乱れると指示が通りにくいので、サビやキメの直前だけは声量を上げ、その他は抑えて「次に何が来るか」を聴覚で予告するように歌うと、動きが揃いやすくなります。
具体的な実践例(年齢別に微調整)を置きます。
- 3歳:動きは2種類まで(ジャンプ+手拍子等)に絞り、歌は短く区切って反復
- 4歳:左右の概念を入れる(右手・左手)/“間”で静止する遊びを入れる
- 5歳:隊形変化(円→2列)を入れ、友だちとタイミングを合わせる経験にする
阿久悠 保育園 歌 ヤンチャリカで子どもの姿を読み取る
「ヤンチャリカ」はアルバムの収録情報として“NHK おかあさんといっしょ”の曲として示されており、現場感のある「歌って遊べる曲」として扱いやすい位置づけです。
この曲を保育で扱うときの見立ては、「やんちゃ=困った行動」ではなく、「試したい」「確かめたい」「注目されたい」のエネルギーの表れとして読むことです。歌の中の“勢い”を活動に取り込むと、普段は注意されがちな子が“肯定的に注目される場”を作れます。
導入のコツは、歌に入る前に“やんちゃの安全ルール”を短く決めておくことです(例:走らない、ぶつからない、手は友だちに当てない)。ルールを先に置くことで、歌のテンションが上がっても活動が崩れにくく、保育者のストレスが減ります。
子どもの姿の観察ポイントは次の通りです。
- 声の出し方:大声が得意か、小声で参加するか(参加の仕方の違い)
- テンポ追従:速い曲で走り出す子は“抑制”が課題になりやすい
- 友だち関係:誰の隣だと安心して歌えるか(関係性の手がかり)
阿久悠 保育園 歌 リンゴがひとつで“歌い分け”を作る
阿久悠作品には、体操歌のように前に出るタイプだけでなく、落ち着いた曲調で“聴く・味わう”に向く曲もあります。保育向け楽曲データベースHoickでは「リンゴがひとつ」が「作詞:阿久悠/作曲:小林亜星」として整理されており、曲のクレジット確認に使えます。
この曲を園で使うときは、発表会のために完成度を上げるより、同じ歌を「語りかける声」「遠くの友だちに届かせる声」「赤ちゃんに歌う声」など、声色を変えて歌う“歌い分け”遊びにすると、自然に表現が育ちます。
特に5歳児は「先生みたいに歌う」「赤ちゃんに歌う」など役割のスイッチが入ると集中が上がりやすいので、日常の歌の時間に“ごっこ”の要素を混ぜるのが効果的です。
導入に使えるミニ活動案です。
- 色あそび:リンゴの色(赤・青・黄色)を子どもが提案し、歌う前に想像を共有
- 数あそび:「ひとつ」から「ふたつ」に変えたらどう聞こえる?と改変して言葉感覚を楽しむ
- 絵本接続:リンゴが出てくる絵本の後に歌い、経験をつなげる
阿久悠 保育園 歌 未発表プロジェクトで“独自視点”を作る
検索上位の多くは「代表曲紹介」「懐かしの番組曲」に寄りがちですが、記事を一段深くするなら“未発表詞が没後も作品化され続けている”という視点が使えます。阿久悠オフィシャルサイトの「未発表プロジェクト」では、没後に未発表詞へ曲を付けて発表された作品が一覧化されており、作品が「時代で止まらず更新されている」ことが読み取れます。
さらに同一覧には、アルバム『こどもへの阿久悠』に関係する「うちのニャンコは大先生」が“アルバム『こどもへの阿久悠』”として記載されており、園向けの記事でも「子どもの歌=昔の曲」という固定観念を外す根拠になります。
保育の文脈に置き換えると、「昔の歌を懐かしむ」ではなく、「言葉のプロが子どもの目線をどう言語化したか」を読み解いて、日々の言葉かけ(注意・励まし・共感)の質を上げるヒントにする、という独自の着地が可能です。
参考(没後に未発表詞が作品化された一覧/『こどもへの阿久悠』関連の記載も確認できる)
また、園内で共有する際は“歌詞の扱い”にも触れておくと安全です。歌詞を紙にして配る・掲示する・ブログに全文掲載するなどは権利処理が絡むことがあるため、園の規程(または運営母体のルール)に沿って、必要に応じて「曲名+購入導線」や「一部引用」に留める運用を決めておくと、現場が混乱しにくくなります。


