手のひらを太陽に 保育園 童謡
手のひらを太陽に 保育園 童謡 歌詞
この曲の強みは、歌詞が「命」と「つながり」を、子どもに届く短い言葉で繰り返している点です。とくに冒頭の「ぼくらはみんな 生きている」は、朝の会・帰りの会など短時間の場面でも“芯”として扱いやすく、毎日の積み重ねに向きます。
歌詞には「ミミズ」「オケラ」「アメンボ」など身近な小さな生き物が並び、「みんな みんな生きているんだ 友だちなんだ」と同列に置かれます。保育園の生活では、虫が苦手な子・触れる子・観察したい子が混在しやすいですが、この歌詞は“好き嫌い”を超えて「尊重」に着地させやすいのが利点です。
大人が先回りして解説し過ぎるより、まずは歌って動いて「元気が出る」「なんか好き」を土台にし、あとから言葉を拾っていくと自然です。歌詞の一部だけを取り上げるなら、「手のひらを太陽に すかしてみれば」と「友だちなんだ」は、短い言葉で活動に変換しやすく、導入にもまとめにも使えます。歌詞確認は権利に配慮し、歌詞掲載サイト等で各自確認する形にしましょう。参考:歌詞の確認(全文掲載)
歌ネット「手のひらを太陽に」歌詞(全文)
ちなみに来歴としては、作詞がやなせたかし、作曲がいずみたくで、1961年制作・1962年にNHK「みんなのうた」で放送されたことが知られています。園だより等に背景を短く添えると、保護者にも「ただの定番曲」ではなく“メッセージのある教材”として伝わりやすくなります。
手のひらを太陽に 保育園 指導案 ねらい
指導案を書くときは、「歌を上手に歌える」よりも、保育所保育指針が示す大きな方向(生命の保持、情緒の安定、豊かな感性と表現など)に接続して整理すると説得力が上がります。保育所保育指針は、保育所が子どもの最善の利益を考慮し、養護と教育を一体的に行うことを示しています。
この歌を活動に落とす際の“ねらいの言い換え”例を、年齢差も踏まえて用意します(園の書式に合わせて調整してください)。
- 2歳児:手をかざす・虫のまね等の模倣を楽しみ、歌と動きを結び付けて参加する(模倣力・リズムの楽しさ)。
- 3歳児:「笑う/かなしい/うれしい」など感情語を拾い、歌の場面で気持ちを表す経験につなげる(感情表現)。
- 4歳児:歌詞に出る生き物に興味を持ち、身近な命への関心を広げる(観察・言葉)。
- 5歳児:「友だち」を広げて、自分たちのクラスや園生活の関係づくりに結び付ける(協同性・自己肯定感)。
導入・展開・まとめの骨格は「①体で入る→②言葉を拾う→③生活に返す」です。歌う前に難しい説明をするより、「手のひら、太陽にしてみよう」「赤く見えるかな?」の一声で始めると、子どもの参加がそろいやすくなります。
権威性のある根拠として、保育所保育指針(厚生労働省告示)を引用・参照すると、指導案の意図が通りやすいです。参考:保育の目標や基本原則、表現領域の考え方(一次情報)
厚生労働省「保育所保育指針(平成29年告示)」
手のひらを太陽に 保育園 手遊び 振り付け
保育の現場でいちばん効くのは、「子どもが迷わない最小限の動き」を核にすることです。動きが複雑だと、歌が途切れたり、できない子が離脱したりするため、“繰り返し”を味方にします。
振り付けの基本案(難度が低い順)を、同じ歌でも段階化しておくと便利です。
- レベル1(2歳児向け):サビだけ「手のひらを太陽に」で両手を前に出して“すかす”、その後「友だち」で隣を見てうなずく。
- レベル2(3〜4歳児向け):「ぼくらはみんな」で胸の前から両手を広げる→「笑う/かなしい/うれしい」で表情を変える。
- レベル3(4〜5歳児向け):「ミミズ/オケラ/アメンボ」などで虫のジェスチャー(指で小さく動かす、跳ぶ、羽ばたく等)を子どもと一緒に決める。
“手拍子やステップ”を少し足すと、身体のリズムが立ち上がりやすく、歌う空気が明るくなります。また「虫カード」や絵カードを出すだけで、参加が視覚的に支えられ、まだ歌詞が曖昧な子も入りやすくなります。
振り付けの実演ポイントとして「手を差し出して光を受け止める」「虫のまねを加える」「手拍子やステップでリズムを感じる」といった具体例が整理されている資料もあるので、忙しい時期は“まず真似する”入り口として活用できます。参考:年齢別のねらい・導入・動きの具体案
ほいくnote「手のひらを太陽に(振り付き動画・年齢別ねらい)」
手のひらを太陽に 保育園 手話 童謡
手話うた(サイン)を取り入れると、「声の大きさ」や「音程の正確さ」だけが評価軸になりにくく、誰でも参加できる“入口の多い活動”になります。とくに、恥ずかしがり屋の子、声量が小さい子、ことばの発達に個人差があるクラスでは、手の動きが参加の足場になります。
取り入れ方は、最初から全部を手話にする必要はありません。園で扱いやすいのは、サビ周辺のキーフレーズだけを“毎回同じ形”で固定する方法です。
- 「手のひらを太陽に」:両手を“手のひら”として見せ、上方(太陽)へ向ける。
- 「生きている」:胸のあたりに手を置き、鼓動や元気を表す動きに置き換える(園の共通理解で統一)。
- 「友だち」:隣の子を指すのではなく、輪を描く・手を寄せる等“つながり”を表す動きを採用するとトラブルが減ります。
実践上の注意は2つです。1つ目は「手話表現は流派や解釈で揺れがある」ため、園内で“このクラスはこの形”と決めてよいこと。2つ目は「正確さ」よりも「伝えたい気持ち」と「一緒に楽しむ経験」を優先することです。
手話や“目で見える音楽”は、インクルーシブな活動づくり(誰も排除されない)にも接続しやすい視点です。園の行事で披露する場合は、手話を前面に出すだけでなく、子どもが安心してできる量に絞り、成功体験を積み上げる方が結果的に完成度が上がります。
手のひらを太陽に 保育園 童謡 虫
検索上位の情報は「歌詞の意味」「振り付け」「年齢別のねらい」に寄りがちですが、保育で差が出るのは“虫との関わり方”の設計です。歌詞に虫が出てくる以上、園庭や散歩で虫に出会う季節(春〜初夏)に結び付けると、歌が「今の生活の歌」になります。
ただし虫は、好き嫌いが極端に分かれます。そこで、虫を「触る活動」に固定せず、「見る」「描く」「作る」「守る(踏まない)」など複数の関わり方を用意しておくと、命の教材としての幅が広がります。
| 子どもの姿 | 保育者の関わり | 活動例 |
|---|---|---|
| 虫が好きで触りたい | 命として丁寧に扱う手順を一緒に確認する | ケースに入れる→観察→元の場所に戻す |
| 虫が苦手で近づけない | 距離の取り方を認め、安心できる参加方法を用意する | 虫カード係、図鑑係、写真係 |
| 友だち同士で反応がぶつかる | 「友だち」の意味を人間関係に戻して通訳する | 「触りたい気持ち」「こわい気持ち」両方を言葉にする |
“意外な小ネタ”として、歌詞に出てくる「アメンボ」は当初「ナメクジ」だった、という逸話が知られています。こうした話は、職員間の教材研究や保護者への発信の“ひとこと”に使いやすく、同じ歌を何度も扱うマンネリを防ぎます。
最後に、虫活動を歌に戻すコツは「今日見た虫も“みんな生きている”だね」で締めることです。活動の結論が“正解当て”ではなく、生活の実感(命・つながり)に帰ってくると、童謡が園の日常に根付きます。


