チョコペン保育製作でバレンタイン行事

チョコペン保育製作

チョコペン保育製作の概要
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ねらい

「描く・選ぶ・伝える」を一度に体験でき、表現遊びと行事の導入に相性が良い。クッキング要素を最小化しても達成感が出やすい。

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安全・衛生

手洗い・器具消毒・温度管理・アレルギー確認を先に設計し、当日は「ルールが見える化」されている状態にする。

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展開

製作→乾燥(冷却)→ラッピング→保護者への共有まで一連の流れを組むと、行事としての完成度が上がる。

チョコペン保育製作の準備:道具と材料の選び方

 

保育園の製作で「チョコペン」を扱うときは、まず“製作”なのか“クッキング”なのかを園内で定義しておくと、準備がブレません。食べる前提なら衛生計画(手洗い・器具消毒・配膳導線)まで含めたクッキング活動になり、飾り付け中心なら作業工程を短くして子どもの集中を保ちやすくなります。特に乳児は「既製品にチョコペンでデコレーション」程度でも十分に行事感が出るため、工程を増やしすぎない判断が有効です。

準備物は、失敗が減る順に「土台」「描く道具」「仕上げ」の3段で揃えると管理しやすいです。

  • 土台(描く先):クッキー、ビスケット、マシュマロ、クラッカー、紙皿(食べない製作なら)、ラッピング袋

  • 描く道具:チョコペン(市販)、デコペン(タイプ別)、爪楊枝、練習用のクッキングシート

  • 仕上げ:カラースプレー、チョコチップ、シール、メッセージカード

意外と見落としやすいのが「描き始めの試し出し」です。ペン先を切ったら、いきなり本番に描かず、ティッシュや練習用シートに少し押し出して“出方”を整えます。これだけで「出ない」「急にドバッと出て線が太る」が減り、子どもも落ち着いて取り組めます。

また、園で使うなら“ペンのタイプ”の選択が大きいです。デコペンには大きく2タイプあり、湯せん不要で固まりにくい「ソフトタイプ」は初心者向けで作業中に固まらず、湯せんが必要で固まりやすい「速乾性タイプ」はプレゼント向きという考え方ができます。行事当日に「止まる・固まる」が続くと製作のテンポが崩れるので、クラスの年齢や保育者の人数に合わせてタイプを決めておくのが現実的です。

チョコペン保育製作の手順:描き方と失敗しないコツ

チョコペンの“描き方”は、実は絵の上手さより「姿勢と当て方」で差が出ます。最初はペン先を浮かせず、土台に軽くつけて引きずるように動かしながら押し出すと線が安定します。空中に浮かせて書くと線が切れたり震えたりしやすいので、特に子どもは「ペン先をつけたまま動かす」を合言葉にすると成功率が上がります。

さらに、握り方も重要です。鉛筆持ちは慣れてからにして、最初は握りしめる持ち方にすると、ペンの後ろにチョコが逃げにくく、押し出しが安定します。これは大人でも有効で、見本を書く保育者が安定すると子どもの不安が減り、活動の雰囲気が整います。

活動設計としては、次の流れが“保育園の製作”に向きます。

  • ①導入:見本は2種類だけ(難易度差を見せる)

  • ②練習:クッキングシートに「線・丸・ジグザグ」を1分だけ

  • ③本番:土台に顔(目・口)だけ先に描く

  • ④追加:余裕がある子だけ模様や文字に挑戦

  • ⑤待ち時間:固まるまでの間にラッピング工程へ移る

「本番にいきなり文字」は難易度が高く、失敗体験になりがちです。まず“顔”のような正解が複数あるモチーフから始めると、どの子も完成に到達できます。完成体験を確保した上で、意欲のある子が“細かい表現”に進めるように設計するのが、行事としての満足度を上げるコツです。

チョコペン保育製作の注意点:衛生・アレルギー・温度管理

保育園でチョコペン製作を行う際の注意点は、「アレルギー」「衛生」「器具の扱い」の3点が中心になります。まず、チョコレートはもちろん、小麦(クッキー等の土台)、乳成分、ナッツの混入など、園児のアレルギー情報を事前に確認し、代替案を準備しておく必要があります。チョコが難しい場合は、ドライフルーツなど別素材でバレンタインモチーフを作る選択肢もあり、全員参加の活動にしやすくなります。

衛生面では、手洗い・うがい、エプロン・三角巾の着用、作業台や器具の消毒など、基本を徹底します。特に子どもが多いほど“触る場所”が増えるため、テーブルの消毒だけでなく、トング・皿・袋の置き場を固定して「触っていいもの/だめなもの」を視覚化すると事故が減ります。クッキング活動として行う場合、保育者は目を離さず、火や湯せん周りのルールも事前に約束事として共有するのが安全です。

温度管理の落とし穴は「湯せん時に水が入る」事故です。チョコは水が苦手で、湯せん中に水滴が混ざると押し出せなくなるトラブルが起きやすいとされています。対策として、湯せんする容器のサイズを下の鍋より大きくする、ボウルをラップ等で覆う、チャック付き袋に入れて湯せんするなど“水を入れない設計”に寄せます。さらに速乾性タイプは40〜50度で溶かす目安があり、溶かした後によく揉んで中身を均一化すると、出方が安定します。

参考:保育園でのバレンタイン行事における衛生・アレルギー確認、手洗い、器具の注意点の整理

https://hoiku-labo.com/news_597.html

参考:デコペンのタイプ(ソフト/速乾性)、湯せん温度の目安、水分混入トラブル回避、持ち方や書き方のコツ

https://www.kyoritsu-foods.co.jp/column/14089/

チョコペン保育製作の年齢別アイデア:0歳児〜5歳児の活動設計

同じチョコペンでも、年齢で“ねらい”と“できる工程”が変わります。製作は成功体験が核なので、クラスの発達に合わせて「選ぶだけでも参加できる」設計に寄せると、行事としてまとまりが出ます。

0〜1歳児は、基本は“触らない・見て参加”を中心にし、製作物は保育者が主導します。たとえば、子どもは「袋にシールを貼る」「箱にスタンプを押す」「ラッピングのリボン色を選ぶ」など、チョコペン以外の工程で参加しやすいです。チョコペンをどうしても取り入れたいなら、保育者が描いた顔に子どもがトッピングを置く方式にすると、衛生面と安全面の両立がしやすくなります。

2〜3歳児は、“線を引く”より“点を置く”のが得意な子が多いので、ドット模様やチョコチップ貼りを主役にします。

  • 「目を2点、口を1本」だけで顔が完成するモチーフ(くま、ねこ等)

  • 〇のガイドを薄く印刷した紙皿(食べない製作なら)に沿って点打ち

  • 仕上げにカラースプレーを1種類だけ選ぶ(選択を簡単に)

4〜5歳児は、文字や模様の挑戦が可能です。ただし、文字は難易度が高いので、いきなり本番で書かせず、練習用のシートで「自分の名前の最初の1文字」だけ練習するなど段階化すると失敗が減ります。また、グループ活動にして「描く係」「トッピング係」「ラッピング係」のように役割分担すると、友達と協力する経験が前面に出て、保育のねらいが立ちやすくなります。

活動時間の目安も大切です。製作の集中が続きにくいクラスほど、工程を短く、待ち時間は“別の作業”に置き換えます。冷やし待ちが発生する場合は、メッセージカード(ハート形の台紙にスタンプ)など、机上で完結する作業を用意しておくと、現場が荒れにくくなります。

チョコペン保育製作の独自視点:歌の導入と「言葉の製作」にする工夫

保育園での歌に興味がある読者向けに、チョコペン製作を“歌の活動”とつなぐ発想を入れておくと、行事の導入がスムーズになります。製作を単体イベントにせず、歌→製作→発表(共有)までの流れにすると、子どもが「何のために作るのか」を理解しやすくなります。

おすすめは「歌のキーワードを、チョコペンで“模様”にする」方法です。文字を書かせようとすると難しい一方、歌の特徴を模様に落とすと年齢を問わず参加できます。

  • 例:明るい歌=点々(ドット)を多めに、ゆったりした歌=波線を大きく

  • 例:繰り返しの多い歌=同じ模様を3回並べる(リズムを視覚化)

  • 例:季節の歌=季節モチーフ(雪だるまの顔、花の中心点)を描く

この方法の良さは、「歌の理解」と「製作の表現」をつなぎ、子どもが“説明できる作品”を作れる点です。作品を持ち帰るときに「この点々は、歌のここ!」と話せるので、保護者との会話が生まれやすく、行事の価値が家庭にも伝わります。

さらに“言葉の製作”として、保育者が短いメッセージ(例:「だいすき」「ありがとう」)をチョコペンで書いた見本を用意し、子どもはハートや丸の囲み線を担当する分業もおすすめです。子どもが書けない部分を大人が補い、子どもは「自分が仕上げた」実感を持てます。結果として、完成物の見栄えも安定し、上司チェックで求められる“園の活動としての再現性”も高まります。


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